前回記事の続編です。
続きまして、2階のお風呂「大正檜風呂」を利用します。
1階のお風呂もこの2階「大正檜風呂」もそれぞれ1室しか無く、1階のお風呂は空いていれば使えましたが、こちらは時間帯によって男女の暖簾が掛け替えられ、私の訪問時はチェックインから夜11時までが男湯となっていました。
私が一晩お世話になった「霞」という客室の前にある階段を上がってすぐのところに位置しています。
引き戸を開け更衣スペースを抜けた先に開けている、この浴室の光景を目にした時には、その美しさに思わずウットリし、嘆息とともに「うわー」という声がが漏れてしまいました。
かなりレトロな市松模様のタイル、窓や仕切りのガラス部分に施されている木工細工、伊豆青石の床とそこに設えられた立派な檜の浴槽、湯浴みの最中ちょっとひと息入れるために使う周囲の腰掛けなどなど、その全てがいい塩梅に枯れつつも美しく、ここだけ戦前の大正から昭和一桁の時空間が留まっているかのようでした。
窓外には蔦が絡まっているのですが、てっきり意匠なのかと思いきや本物の蔓で、窓の一部はガラスがはめられておらず、隙間風がしっかり入り込み、蔓の一部も浴室内へ伸びて存在感を静かに主張していました。ま、これも風情と言えましょう。
なお市松のタイルがはめられている仕切り塀の向こうには、元々もうひとつの檜風呂があるのですが、現在は使用されていません。
湯口から滔々と注がれるお湯は峰2号源泉。前回記事で取り上げた1階内風呂や露天風呂と同じお湯で、見た目は無色透明、ほぼ無臭、口に含むとほんのりとした優しい塩味が感じられます。そして湯船に浸かるとトロミとともにツルスベ感が肌へ伝わります。分析表によれば炭酸イオンが22.7mgも含まれており、それだけあれば強く印象に残るほどのツルスベ浴感(ヌルヌルに近い浴感)が得られるはずですが、実際にはそれほどでもないので、おそらく加水の影響なのかもしれません。とはいえ循環の無い放流式の湯使いですから、お湯のコンディションは良好です。
肩までお湯に浸かって瞑目し、いにしえの賑わいや雰囲気を想像しながら、のんびり入浴。
建物の質感を肌で感じるべく、湯船から上がっては腰掛や石の床に座ってクールダウンし、落ち着いたら再び湯船へ、といううサイクルを何度も繰り返してしまいました。
素泊まりで大変安く宿泊できるばかりでなく、昭和の立派な旅館建築にも触れることができ、しかもお風呂も大変素晴らしいという、温泉ファンにおすすめのお宿です。全体的な老朽化が気がかりですが、ぜひとも末永く営業を続けていただきたいものです。
峰温泉第2号
ナトリウム-塩化物温泉 99.3℃ pH8.4 成分総計2.359mg/kg
Na+:674.4mg, Ca++:91.2mg,
Cl-:1111mg, Br-:2.4mg, HS-:0.2mg, SO4--:162.7mg, CO3--:22.7mg,
H2SiO3:208.4mg,
(平成30年5月23日)
加水あり(源泉温度が高いため)
加温循環消毒なし
静岡県賀茂郡河津町峰487-2
0558-32-0261
ホームページ
日帰り入浴可能(時間は施設へお問い合わせください)
1000円
私の好み:★★★
続きまして、2階のお風呂「大正檜風呂」を利用します。
1階のお風呂もこの2階「大正檜風呂」もそれぞれ1室しか無く、1階のお風呂は空いていれば使えましたが、こちらは時間帯によって男女の暖簾が掛け替えられ、私の訪問時はチェックインから夜11時までが男湯となっていました。
私が一晩お世話になった「霞」という客室の前にある階段を上がってすぐのところに位置しています。
引き戸を開け更衣スペースを抜けた先に開けている、この浴室の光景を目にした時には、その美しさに思わずウットリし、嘆息とともに「うわー」という声がが漏れてしまいました。
かなりレトロな市松模様のタイル、窓や仕切りのガラス部分に施されている木工細工、伊豆青石の床とそこに設えられた立派な檜の浴槽、湯浴みの最中ちょっとひと息入れるために使う周囲の腰掛けなどなど、その全てがいい塩梅に枯れつつも美しく、ここだけ戦前の大正から昭和一桁の時空間が留まっているかのようでした。
窓外には蔦が絡まっているのですが、てっきり意匠なのかと思いきや本物の蔓で、窓の一部はガラスがはめられておらず、隙間風がしっかり入り込み、蔓の一部も浴室内へ伸びて存在感を静かに主張していました。ま、これも風情と言えましょう。
なお市松のタイルがはめられている仕切り塀の向こうには、元々もうひとつの檜風呂があるのですが、現在は使用されていません。
湯口から滔々と注がれるお湯は峰2号源泉。前回記事で取り上げた1階内風呂や露天風呂と同じお湯で、見た目は無色透明、ほぼ無臭、口に含むとほんのりとした優しい塩味が感じられます。そして湯船に浸かるとトロミとともにツルスベ感が肌へ伝わります。分析表によれば炭酸イオンが22.7mgも含まれており、それだけあれば強く印象に残るほどのツルスベ浴感(ヌルヌルに近い浴感)が得られるはずですが、実際にはそれほどでもないので、おそらく加水の影響なのかもしれません。とはいえ循環の無い放流式の湯使いですから、お湯のコンディションは良好です。
肩までお湯に浸かって瞑目し、いにしえの賑わいや雰囲気を想像しながら、のんびり入浴。
建物の質感を肌で感じるべく、湯船から上がっては腰掛や石の床に座ってクールダウンし、落ち着いたら再び湯船へ、といううサイクルを何度も繰り返してしまいました。
素泊まりで大変安く宿泊できるばかりでなく、昭和の立派な旅館建築にも触れることができ、しかもお風呂も大変素晴らしいという、温泉ファンにおすすめのお宿です。全体的な老朽化が気がかりですが、ぜひとも末永く営業を続けていただきたいものです。
峰温泉第2号
ナトリウム-塩化物温泉 99.3℃ pH8.4 成分総計2.359mg/kg
Na+:674.4mg, Ca++:91.2mg,
Cl-:1111mg, Br-:2.4mg, HS-:0.2mg, SO4--:162.7mg, CO3--:22.7mg,
H2SiO3:208.4mg,
(平成30年5月23日)
加水あり(源泉温度が高いため)
加温循環消毒なし
静岡県賀茂郡河津町峰487-2
0558-32-0261
ホームページ
日帰り入浴可能(時間は施設へお問い合わせください)
1000円
私の好み:★★★