東北の温泉を続けて紹介している途中ですが、今回から熊本県応援企画として、熊本県の温泉を4軒連続で取り上げます。いつもは半年から1年以上前の古いネタばかりをアップし続けている拙ブログですが、この4回分に限っては一ヶ月前に訪問した際の温泉記を、まだ鮮度が落ちていない状態でアップさせていただきます。まずはじめは、私が大好きな芦北町の湯浦温泉から参りましょう。
今回取り上げるのは湯浦温泉の川沿いに立地している「亀井荘」です。目の前を流れる湯浦川の上では、たくさんの鯉幟が垂直状態で休んでいました。いつもは風に揺られて川面の上を躍るように泳いでいるのでしょうけど、この時は無風状態でしたので、泳ごうにも泳げなかったわけです。垂直の鯉幟たちをつなぎ留めるロープを縄や竹串に見立てれば、鯉幟ではなく巨大なメザシに見えなくもありません。
「亀井荘」は旅館が本業ですが、日帰り入浴も受け入れています。帳場のカウンターには金の豚の貯金箱がありますので、もし入館時にどなたもいらっしゃらない場合、この豚に湯銭を投入すればOKです。帳場前の角を曲がって細い廊下を奥へ奥へと進みます。
途中で廊下がクランク状になっており、その周辺には共用の洗面台や女湯、そして家族湯などが設けられていました。私が入るべき男湯は、家族湯の手前左側です。
最近全面的に改修されたらしく、脱衣室は広くないものの現代的でとても綺麗です。室内にはロッカーも設置されています。
戸を開けて室内に足を踏み入れた瞬間、温泉から放たれる芳醇なタマゴ臭が香ってきました。否応なくお湯への期待が膨らみます。
改修前の浴室は味わいのある鄙び方をしていたそうですが、改修された現在は木目が美しい立派なお風呂へと生まれ変わっていました。足元や腰部までは御影石(石板)で、側壁上部や天井などは木材が採用されており、明るさも抑えられていて、落ち着きある入浴環境が醸成されていました。なお女湯はこれとは全く異なる、タイルをメインとした内装になっているんだとか。
浴室内の脱衣室側に洗い場が配置されており、シャワー付きカランが4基一列に並んでおり、カランから出てくるお湯は源泉です。シャワーのお湯を頭から浴びると、後述する湯浦温泉のお湯ならではのタマゴ臭に包まれ、なんとも言えない良い気分が楽しめます。
浴槽は御影石板張りの大きな長方形が1つで、(目測で)寸法は1.8m×5m弱。足を伸ばしても10人は余裕で入れそうなサイズです。壁に括り付けられている四角い湯口からお湯が吐出されており、湯船に無色透明の澄み切ったお湯を湛えていました。湯使いは加温加水循環消毒のない完全掛け流し。源泉温度が40℃くらいのぬる湯であるため、入りしなはちょっとぬるく感じるかもしれませんが、肩までじっくり浸かって長湯をすると、不思議なくらいに全身がよく温まります。しかも体に優しい泉質であり且つぬる湯であるため、時間を忘れていつまでも長湯していられます。
湯口のお湯を口に含んでみますと、ゆで卵の卵黄みたいに濃くて芳醇なタマゴ臭とタマゴ味が感じられます。ツルンツルンの滑らかなお湯は、体への当たりがとても優しく、軽やかで柔らかく、エアリーですらあります。そして長湯をしていると肌に細かな気泡が付着して、浴感をますます軽やかにしてくれます。上述のように時間を忘れていつまでも浸かっていられるお湯ですので、私は浴槽縁に腕枕をして頭を乗せ、うつ伏せになって湯浴みしていたのですが、あまりの気持ち良さにウトウトしてしまい、気づけば本当に軽く寝てしまいました。
自家源泉で湯量も豊富らしく、お湯は浴槽へどんどん投入され、切り欠けから惜しげも無く溢れ出ています。切り欠けから出たお湯は、洗い場の床を波を立てながら流れていました。これだけしっかり投入されているので、湯船のお湯はとってもフレッシュ。綺麗に澄んでいて沈殿や浮遊なども一切ありません。今回は日帰り入浴でお邪魔したのですが、こんな素晴らしいお湯ならば、宿泊してひたすら浸かっていたいと、湯浴みしながら強く後悔しました。微睡みを誘うやさしい名湯でした。
(源泉所在地:芦北町大字湯浦91-1)
単純温泉 39.7℃ pH8.11 122L/min 溶存物質405.7mg/kg 成分総計428.0mg/kg
Na+:99.4mg(87.80mval%), Ca++:8.0mg(8.13mval%),
Cl-:40.3mg(25.05mval%), HS-:1.1mg, HCO3-:195.5mg(70.33mval%),
H2SiO3:47.8mg, CO2:22.0mg, H2S:0.3mg,
(平成19年11月26日分析)
加水加温循環消毒なし
肥薩おれんじ鉄道・湯浦駅より徒歩8~9分(700m)
熊本県葦北郡芦北町湯浦66-6 地図
0966-86-0063
日帰り入浴15:00~22:00
300円
ロッカー・シャンプー類・ドライヤーあり
私の好み:★★★
今回取り上げるのは湯浦温泉の川沿いに立地している「亀井荘」です。目の前を流れる湯浦川の上では、たくさんの鯉幟が垂直状態で休んでいました。いつもは風に揺られて川面の上を躍るように泳いでいるのでしょうけど、この時は無風状態でしたので、泳ごうにも泳げなかったわけです。垂直の鯉幟たちをつなぎ留めるロープを縄や竹串に見立てれば、鯉幟ではなく巨大なメザシに見えなくもありません。
「亀井荘」は旅館が本業ですが、日帰り入浴も受け入れています。帳場のカウンターには金の豚の貯金箱がありますので、もし入館時にどなたもいらっしゃらない場合、この豚に湯銭を投入すればOKです。帳場前の角を曲がって細い廊下を奥へ奥へと進みます。
途中で廊下がクランク状になっており、その周辺には共用の洗面台や女湯、そして家族湯などが設けられていました。私が入るべき男湯は、家族湯の手前左側です。
最近全面的に改修されたらしく、脱衣室は広くないものの現代的でとても綺麗です。室内にはロッカーも設置されています。
戸を開けて室内に足を踏み入れた瞬間、温泉から放たれる芳醇なタマゴ臭が香ってきました。否応なくお湯への期待が膨らみます。
改修前の浴室は味わいのある鄙び方をしていたそうですが、改修された現在は木目が美しい立派なお風呂へと生まれ変わっていました。足元や腰部までは御影石(石板)で、側壁上部や天井などは木材が採用されており、明るさも抑えられていて、落ち着きある入浴環境が醸成されていました。なお女湯はこれとは全く異なる、タイルをメインとした内装になっているんだとか。
浴室内の脱衣室側に洗い場が配置されており、シャワー付きカランが4基一列に並んでおり、カランから出てくるお湯は源泉です。シャワーのお湯を頭から浴びると、後述する湯浦温泉のお湯ならではのタマゴ臭に包まれ、なんとも言えない良い気分が楽しめます。
浴槽は御影石板張りの大きな長方形が1つで、(目測で)寸法は1.8m×5m弱。足を伸ばしても10人は余裕で入れそうなサイズです。壁に括り付けられている四角い湯口からお湯が吐出されており、湯船に無色透明の澄み切ったお湯を湛えていました。湯使いは加温加水循環消毒のない完全掛け流し。源泉温度が40℃くらいのぬる湯であるため、入りしなはちょっとぬるく感じるかもしれませんが、肩までじっくり浸かって長湯をすると、不思議なくらいに全身がよく温まります。しかも体に優しい泉質であり且つぬる湯であるため、時間を忘れていつまでも長湯していられます。
湯口のお湯を口に含んでみますと、ゆで卵の卵黄みたいに濃くて芳醇なタマゴ臭とタマゴ味が感じられます。ツルンツルンの滑らかなお湯は、体への当たりがとても優しく、軽やかで柔らかく、エアリーですらあります。そして長湯をしていると肌に細かな気泡が付着して、浴感をますます軽やかにしてくれます。上述のように時間を忘れていつまでも浸かっていられるお湯ですので、私は浴槽縁に腕枕をして頭を乗せ、うつ伏せになって湯浴みしていたのですが、あまりの気持ち良さにウトウトしてしまい、気づけば本当に軽く寝てしまいました。
自家源泉で湯量も豊富らしく、お湯は浴槽へどんどん投入され、切り欠けから惜しげも無く溢れ出ています。切り欠けから出たお湯は、洗い場の床を波を立てながら流れていました。これだけしっかり投入されているので、湯船のお湯はとってもフレッシュ。綺麗に澄んでいて沈殿や浮遊なども一切ありません。今回は日帰り入浴でお邪魔したのですが、こんな素晴らしいお湯ならば、宿泊してひたすら浸かっていたいと、湯浴みしながら強く後悔しました。微睡みを誘うやさしい名湯でした。
(源泉所在地:芦北町大字湯浦91-1)
単純温泉 39.7℃ pH8.11 122L/min 溶存物質405.7mg/kg 成分総計428.0mg/kg
Na+:99.4mg(87.80mval%), Ca++:8.0mg(8.13mval%),
Cl-:40.3mg(25.05mval%), HS-:1.1mg, HCO3-:195.5mg(70.33mval%),
H2SiO3:47.8mg, CO2:22.0mg, H2S:0.3mg,
(平成19年11月26日分析)
加水加温循環消毒なし
肥薩おれんじ鉄道・湯浦駅より徒歩8~9分(700m)
熊本県葦北郡芦北町湯浦66-6 地図
0966-86-0063
日帰り入浴15:00~22:00
300円
ロッカー・シャンプー類・ドライヤーあり
私の好み:★★★
今回の地震で、被害ないようですね・・
逍遥さん、九州インされたのですね・・
地震以後、我が家はまだ九州には行けてません・・
湯の児温泉も大丈夫のようすね・・
この亀井荘・・ずいぶん懐かしかったです。
数年前にお泊りになったということは、お風呂の様子はその当時と違っているのではないでしょうか。最近改修されて綺麗になりました。
地震以降、月に2回ペースで九州へ行っています。地震の被害が出ていないところでも観光客がかなり減っており、影響はかなり深刻であると実感しております。湯の児も地震の物理的被害は全くありませんでしたが、客足は大幅に減っているようでした。
すごいです。
まだ、4月の熊本地震のショックで固まっている私とは大違いですね・・
亀井荘には、2012年に泊まっていました。
あの時、別に施設中が汚い宿とは思いませんでしたが・・わりと新しい感じだった。廊下ほか・・
でも浴槽の感じが、逍遥さんのブログ写真とはちがうので・・やはり改装前でしたか・・
もう少し待っていれば九州観光支援旅行券の恩恵に与れたのでしょうけど、フライング気味で出かけたので、全部自腹になっちゃいました(笑)。でも、九州への応援云々を抜きにしても、九州は何度訪れても良いですね。
風情のある芦北町に行かれたんですね。
ここの温泉も良い泉質みたいですね。
私自身、亀井荘の温泉には入った事は、ありません。
その代わり同じく芦北町内の計石温泉センターの風呂には入りましたよ。
ここの温泉も泉質が素晴らしかったです。
最後に個人的に芦北町は気に入ってます。
また行きたいと思ってます。
芦北町は山海の自然に恵まれた素晴らしい風光明媚で良いところですね。しかも良い温泉が湧いているんですから最高です。湯浦温泉には複数の源泉があって、いずれも僅かながら異なる個性を持っているので、比べながら入ることで一層楽しめました。