前回記事の続編です
橋を渡って門をくぐり公園内に入ると、すぐに今回の目的地である「南泉公園温泉会所」へ辿り着くことができました。「南泉」バス停から歩いて1~2分です。
勝手ながら粗末な受付小屋を想像していたのですが、そんな愚慮を覆すほど綺麗で立派な建物を目にしてびっくり。そして玄関前に掲出されている料金表の数字を見て更にびっくり。入浴するだけで68元(約1000円)もするのです。いや、これだけ立派な施設だからむしろ安いのかもしれませんね。
建物に入り、受付で入浴したい旨を申し出て料金を支払うと、ロッカーキーの機能を果たすリストバンドを手渡されました。バンド中央の金属部分をロッカー扉の感応部にタッチすることで、ロッカーの施錠開錠を行います。また、館内には有料サービスもありますから、もしかしたらこのタグで支払管理を行い、退館時に精算をするのかもしれません。
このリストバンドを受け取った後は、受付の斜め後ろにあるカウンターで自分の下足を預け、タオルや館内履きを受け取ります。
受付カウンターの上には、いかにも中国共産党関係らしいフォントや色遣いで「五佳温泉称号」と記されたプレートが掲示されていたのですが、この五佳って何を指すんだろう?
更衣室は広くて立派。常に清掃員がいるので綺麗です。
中国の温泉は水着着用ですから、ここで水着に着替えましょう。ロッカーはリストバンドに書かれている番号のものを使います。
館内は広いのですが、通路や階段がちょっと入り組んでおり、私ははじめ迷ってしまいました。彷徨いながら行きついた先は、更衣室の上(2階)にあるこの休憩スペース。ここは後で使わせていただくとして、まず今は温泉に入りたい…。一旦深呼吸して冷静になり、階段を下って更衣室に戻り、あたりを見回しながらよく目を凝らすと、ちゃんと入浴ゾーンへの通路がありました。洒落た内装にこだわるもんだから、案内が小さいか、あるいは全く無いんですよね…。
こちらの温泉は、日本の温泉のイメージとかけ離れており、まるでリゾートホテルのプールみたいな雰囲気です。
中央に据えられた大きなメインプールは真っ青で爽快。温泉が含まれているかと思われますが、かなりぬるく30℃あるかないか。温泉というより、ごくごく普通の温水プールです。
でも都会の喧騒から離れた清々しい環境ですから、静かにのんびりと過ごせます。プールで泳ぐお客さんもどこか優雅。
メインプールの一角で打たせ湯を楽しむご婦人。
中国ではなく、バリ島のリゾートホテルみたいですね。
メインプールの奥は浅くなっているのですが、この浅い部分だけは40℃近い水温がありました。どうやらお湯の供給口があるみたいです。
更に奥には子供用の設備があったのですが、閉鎖されていました。
それにしても敷地が広い。これで1000円なら安いかもしれません。
メインプールの脇には小さな浴槽もいくつか設けられており、その一部ではジェットバスのような装置が稼働していました。
湯加減も37~8℃ほどあり、壺湯のような感覚で入浴できます。ちなみに↑で入っているのは私。
私が個人的に気に入った浴槽は、建物のすぐ脇にあるこの広い槽です。コバルトブルーのタイルが鮮やかなこの浴槽は全体的に造りが浅いのですが、40℃近い湯温があり、しかもお湯が大変綺麗に透き通っているのです。寝そべらないと肩までお湯に浸かれませんが、湯加減といい、お湯の綺麗さといい、ここなら日本人の方も納得いただけるのではないかと思います。
この浴槽の一部は、本棟からせり出ているサンルームへ入り込んでおり、一部は階段状になっているのですが、この部分からは触れないほど熱いお湯が出ていて、とても近づける状態ではありませんでした。どうやらこのサンルームは浴槽へ直接入れる出入口として設計され、それゆえ槽内が階段状になっているのかと思いますが、現在は閉鎖されていて誰も入ってこないので、湯口の代わりにここから激熱のお湯を吐出させているのでしょう。何故ここを選んだのかはわかりませんが、この湯口まわりのお湯は更に綺麗なのです。館内表示によれば湧出温度は39~42℃なのでしっかり加温されているはずですし、お湯ももしかしたら強力に循環ろ過されているのかもしれませんね。
湯温が落ち着いているところまで離れてから入ってみたところ、これが実に気持ち良い。水着なしで入れたら尚良いのですが、文化が違うので致し方ありません。
お湯は無色澄明で味や匂いは特に感じられませんが、強いて言うなら無色透明の硫酸塩泉によくある風味が得られました。また湯中では引っかかる浴感が少々肌ですに伝わり、お風呂上がりはよく温まりました。おそらく硫酸塩泉ではないかと推測されます。なお湯使いについては不明。
日本のように風情や掛け流しを強く意識する文化ではなく、大きさや多様性が求められる傾向にあるため、日本の温泉を期待してしまうと肩透かしを食らうかもしれません。お湯のクオリティや湯使いについても、正直なところ特筆すべき点は無いかと思います。しかしながら交通至便、環境、清潔さ、お湯の綺麗さなど、いろんな面で満足度の高い施設でした。付近にはホテルもありますから、当地で宿泊し、ここでゆったり湯浴みを楽しむのも良いかもしれません。
39~42℃ pH7.7
Na+:61.9ppm, Mg++:77.83ppm, Ca++:547.87ppm,
CO3--:81.4ppm
(館内表示では各イオンの量をppmで表記していましたので、ここではそのまま転記します)
重庆市巴南区南泉街道南泉路6号
月曜日9:00~20:00、火曜日~日曜日9:00~23:00
68元(レンタルタオル付)
ロッカー・ドライヤー類あり
私の好み:★★
橋を渡って門をくぐり公園内に入ると、すぐに今回の目的地である「南泉公園温泉会所」へ辿り着くことができました。「南泉」バス停から歩いて1~2分です。
勝手ながら粗末な受付小屋を想像していたのですが、そんな愚慮を覆すほど綺麗で立派な建物を目にしてびっくり。そして玄関前に掲出されている料金表の数字を見て更にびっくり。入浴するだけで68元(約1000円)もするのです。いや、これだけ立派な施設だからむしろ安いのかもしれませんね。
建物に入り、受付で入浴したい旨を申し出て料金を支払うと、ロッカーキーの機能を果たすリストバンドを手渡されました。バンド中央の金属部分をロッカー扉の感応部にタッチすることで、ロッカーの施錠開錠を行います。また、館内には有料サービスもありますから、もしかしたらこのタグで支払管理を行い、退館時に精算をするのかもしれません。
このリストバンドを受け取った後は、受付の斜め後ろにあるカウンターで自分の下足を預け、タオルや館内履きを受け取ります。
受付カウンターの上には、いかにも中国共産党関係らしいフォントや色遣いで「五佳温泉称号」と記されたプレートが掲示されていたのですが、この五佳って何を指すんだろう?
更衣室は広くて立派。常に清掃員がいるので綺麗です。
中国の温泉は水着着用ですから、ここで水着に着替えましょう。ロッカーはリストバンドに書かれている番号のものを使います。
館内は広いのですが、通路や階段がちょっと入り組んでおり、私ははじめ迷ってしまいました。彷徨いながら行きついた先は、更衣室の上(2階)にあるこの休憩スペース。ここは後で使わせていただくとして、まず今は温泉に入りたい…。一旦深呼吸して冷静になり、階段を下って更衣室に戻り、あたりを見回しながらよく目を凝らすと、ちゃんと入浴ゾーンへの通路がありました。洒落た内装にこだわるもんだから、案内が小さいか、あるいは全く無いんですよね…。
こちらの温泉は、日本の温泉のイメージとかけ離れており、まるでリゾートホテルのプールみたいな雰囲気です。
中央に据えられた大きなメインプールは真っ青で爽快。温泉が含まれているかと思われますが、かなりぬるく30℃あるかないか。温泉というより、ごくごく普通の温水プールです。
でも都会の喧騒から離れた清々しい環境ですから、静かにのんびりと過ごせます。プールで泳ぐお客さんもどこか優雅。
メインプールの一角で打たせ湯を楽しむご婦人。
中国ではなく、バリ島のリゾートホテルみたいですね。
メインプールの奥は浅くなっているのですが、この浅い部分だけは40℃近い水温がありました。どうやらお湯の供給口があるみたいです。
更に奥には子供用の設備があったのですが、閉鎖されていました。
それにしても敷地が広い。これで1000円なら安いかもしれません。
メインプールの脇には小さな浴槽もいくつか設けられており、その一部ではジェットバスのような装置が稼働していました。
湯加減も37~8℃ほどあり、壺湯のような感覚で入浴できます。ちなみに↑で入っているのは私。
私が個人的に気に入った浴槽は、建物のすぐ脇にあるこの広い槽です。コバルトブルーのタイルが鮮やかなこの浴槽は全体的に造りが浅いのですが、40℃近い湯温があり、しかもお湯が大変綺麗に透き通っているのです。寝そべらないと肩までお湯に浸かれませんが、湯加減といい、お湯の綺麗さといい、ここなら日本人の方も納得いただけるのではないかと思います。
この浴槽の一部は、本棟からせり出ているサンルームへ入り込んでおり、一部は階段状になっているのですが、この部分からは触れないほど熱いお湯が出ていて、とても近づける状態ではありませんでした。どうやらこのサンルームは浴槽へ直接入れる出入口として設計され、それゆえ槽内が階段状になっているのかと思いますが、現在は閉鎖されていて誰も入ってこないので、湯口の代わりにここから激熱のお湯を吐出させているのでしょう。何故ここを選んだのかはわかりませんが、この湯口まわりのお湯は更に綺麗なのです。館内表示によれば湧出温度は39~42℃なのでしっかり加温されているはずですし、お湯ももしかしたら強力に循環ろ過されているのかもしれませんね。
湯温が落ち着いているところまで離れてから入ってみたところ、これが実に気持ち良い。水着なしで入れたら尚良いのですが、文化が違うので致し方ありません。
お湯は無色澄明で味や匂いは特に感じられませんが、強いて言うなら無色透明の硫酸塩泉によくある風味が得られました。また湯中では引っかかる浴感が少々肌ですに伝わり、お風呂上がりはよく温まりました。おそらく硫酸塩泉ではないかと推測されます。なお湯使いについては不明。
日本のように風情や掛け流しを強く意識する文化ではなく、大きさや多様性が求められる傾向にあるため、日本の温泉を期待してしまうと肩透かしを食らうかもしれません。お湯のクオリティや湯使いについても、正直なところ特筆すべき点は無いかと思います。しかしながら交通至便、環境、清潔さ、お湯の綺麗さなど、いろんな面で満足度の高い施設でした。付近にはホテルもありますから、当地で宿泊し、ここでゆったり湯浴みを楽しむのも良いかもしれません。
39~42℃ pH7.7
Na+:61.9ppm, Mg++:77.83ppm, Ca++:547.87ppm,
CO3--:81.4ppm
(館内表示では各イオンの量をppmで表記していましたので、ここではそのまま転記します)
重庆市巴南区南泉街道南泉路6号
月曜日9:00~20:00、火曜日~日曜日9:00~23:00
68元(レンタルタオル付)
ロッカー・ドライヤー類あり
私の好み:★★