パパと呼ばないで

再婚した時、パパと呼ばないでくれと懇願した夫(←おとうさんと呼んで欲しい)を、娘(27)「おやじ」と呼ぶ。良かったのか?

世界の果ての通学路

2015年02月03日 | 本・マンガ・テレビ・映画
2月3日(火)晴れ
娘が録画していた「世界の果ての通学路」というドキュメンタリー映画を見る。
これはすっごく良い。
小学校の道徳に時間(今でもあるのだろうか?私らの頃は映画見たり分別臭い本読んだりしていたけど)に是非子どもたちに見せてあげて欲しい。

4ヶ国の子どもたちの登校風景が交互に出てくる。

ケニアの子ジャクソン(11歳)は15キロを2時間かけて、6歳の妹と登校する。
サバンナは危険に溢れており、毎朝子供達が無事に登校できることをお父さんは祈る。
毎日命がけって!!!
実際ケニアでは毎年4、5人の子どもたちが象の襲撃に遭い、命をおとしているそうだ。

アルゼンチンのカルロス(11歳)は18キロの道のりを1時間半かけて、馬で通学する。
妹も後ろに乗せて。
その山道っていうのが、石ゴロゴロな急峻な下り坂(道というようなものではない)
これまた命がけだ。
途中、小さな祠に立ち寄り、お父さんからもらった赤いお守りのヒモをそこにかけ、通学の無事を祈願してまた学校へ向かう。
草原を走るカルロスのカッコいいことったら!
途中で同じく馬通学の子らと会う。
娘「カルロスだけじゃないんだ!学校には、駐輪場みたいな馬を止める場所とかあるのかなあ。」

モロッコのザヒラ(12歳)は、週末を家で過ごし、月曜の朝、22キロを4時間かけて全寮制の学校へ向かう。
途中でお友達二人と合流し3人で歩く。
この、3人の道中がなかなかおもしろい。
どこの国も女子は女子だ。かわいくてしたたかで頼もしい。
ザヒラは鶏を一羽連れている。
娘が「ペット?学校に連れて行くのかな?」
まさかペットってことはなかろう。
ひとりの女の子が足を痛め、どうにも先に進めない。
やっと車が通るところへ出たところで彼女達はヒッチハイク作戦に出る。
止まってくれない車に悪態をつき、やっと羊を乗せたトラックの荷台に乗せてもらえる。
しかし、この運転手さん達がイスラム教徒で、時間が来たら車を止めてお祈りが始まる。
荷台の上から冷ややかな目で見下ろす女子たちがそこはかとなくおかしさを醸し出す。
学校近くで下ろしてもらい、市場に寄る。
鶏を売って、袋一杯のお菓子をかうのだ。
お菓子って!!!
いずこの父親も娘には甘いということか!
ザヒラの住む地域では、女子に教育はいらないといわれてきており、学校へ通うのはザヒラが初めてのことだ。
彼女は奨学金をもらっている。
家族で食事をしながら、じいさんが「学校で一番になれ!」とハッパをかける。
いずこのじじいも同じことをいうものだとおかしい。
でも、こうして教育を受けさせようという家庭に生まれたことはザヒラにとって幸せなことだね。

インドのサミュエル(13歳)は4キロの道のりを1時間15分かけて通学する。
彼は未熟児で生まれたせいで歩けない。
弟二人が、手作りのオンボロ車いすでおにいちゃんを学校まで連れて行くのだ。
この男3兄弟がねぇ~~~すっごくよいのだ。
おにいちゃんが弟達にお話を聞かせてくれるシーンも、3人でクリケットもどきの遊びをするシーンもとても良い。
が、通学風景はもっとすごくよい。
ハラハラしたり、笑わされたり、「くーーーっ!いずこも男子は男子ね。アホだわぁ~」
毎回いろんなハプニングがあるらしいのだが、(ウシに追っかけられたり、車いすがひっくり返ったり)
今回は、トラックが立ち往生して通れなかったり、
近道しようぜ!ってことで川を横切ることにしたら、意外と深くて下の弟は半ズボンまでぐっしょり・・・
とどめに車いすのタイヤが外れるというアクシデント。
でも、いつもこの3兄弟はゲラゲラ笑って、大声で文句言って、明るく乗り越えて行く。

彼らには夢があって、その夢の実現のためには学校で勉強することが必要だと信じている。
だから、どんなに苛酷な道のりだろうが学校へ行くことをやめない。
最後に彼らがそれぞれの夢を語る。
今も、彼らがその夢に向かって頑張っているのだろうと思うと、50過ぎのおばちゃんまで元気になる。ありがとう。
コメント (2)
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