5月20日(火)晴れ
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高校時代の友人Y美さんの娘さつきちゃん(仮名)が美容師の卵として上京して一年が経った。
白髪染めのテストに悪戦苦闘していたようだが、無事に合格。
すっかり「東京の母」な気分のワタクシ、ホッとする。
Y美さんに聞いた話。
さつきちゃんは、小さい頃から「美容師になりたい」と言っていた。
だから、鹿児島に唯一の美容科のある高校へ行きたいと言った。
しかし、Y美さんとしては、そんな早くに進路を限定していいものだろうかと悩む。
せめて高校は普通科に行って、その先で考えればいいんじゃない?
さつきちゃんは「じゃあ、おかあさんの出た高校にする。
おかあさん、高校の友達とずーっと仲いいよね。
そういう友達ができそうだよね。」
ってことで、さつきちゃんはワタクシの高校の後輩でもあるのだ。
応援団で活躍し(きりりとした彼女の学ラン姿はとてもカッコ良かった!)
進路を決める時期になる。
一応進学校の末端の高校である。
先生は大学進学を勧めるが、さつきちゃんは迷わず美容専門学校へ行くという。
Y美さんはさつきちゃんの決心が固いことをあらためて知り、福岡へ送り出す。
そして、昨年、東京の美容院に就職したというわけだ。
Y美さんに聞くところによると、毎晩帰りが遅く、朝起きられないから、最初の頃は母が鹿児島からモーニングコールしていたらしい(いずこの母も甘い)
休みの日も出勤しては練習したりと、ホントに好きじゃなきゃやってらんない感じのハードワークだ。
去年の秋、Y美さんが上京してきた時も、夜中の12時頃、やっと迎えに来たらしい・・・
部屋には、まだ開けてない段ボール箱もあったりして、激務な日々を思わせたらしい・・・
母は、九州に帰るその日まで、娘の部屋の片付けをしてあげていた。
さつきちゃんが「帰ったらすんごく部屋がキレイになっててびっくりしました!」と、カラーしながら話してくれた。
頑張ってるもんね~おばちゃんも片付けくらいしてあげたい気分だよ。
そんなさつきちゃんから、先日久々に連絡がくる。
カラーさせて下さいませんか?それから、もし良かったらカットも。
二つ返事でお願いします。
で、土曜日の夜7時にさつきちゃんのいるお店へ向かう。
2時間くらいで白髪を染めて、その後、カットの勉強会開始。
この勉強会ってのがね~モデルとしては緊張しましたよぉ~
先輩らしきオシャレおにいさんが、卵たちを集合させて「まず5分でカットして!一回そこで止めます。はさみをおいてね。
では、始め!」
ひーーーーっ、さつきちゃん、大丈夫?頑張れーーーーっ!
店長さんがさつきちゃんのすぐ後ろに立って色々アドバイス。
髪の毛が浮くから少し長めにね!とかおっしゃってる。
ポーカーフェイスのさつきちゃんだが、さすがに緊張してたのか、コームを落としたり
一度は大きなブラシをワタクシの頭にゴン!
さつきちゃんの障害にならないように、でも、色々まわりも気になり、きょどきょどするおば。
気付いた店長さんが笑いながら「目だけがきょろきょろされてますよ!」
おば「ええ!もう親戚のおばちゃんの気分なんで、本人より緊張してます。
うまく時間内にできるかしら、とか。」
「次、15分でまとめてください。」とか、もう分刻みで、アラームがなる度にドキドキする。
髪型(長さ)によって時間が違うので、「あと5分!」とか聞こえると「え?もう?さっき15分って言ったのに、もうそんなに経った?」とあせるモデルおば。
あ、ボブのカットは時間が短いのね。きょどきょど。
無事にカット終了~~~
今のお店は、我が家から遠いので、11時11分の電車に乗らねば、最終に乗り換えできないのだ。
時計は11時ジャスト。
親戚のおばちゃんが遊びに来た姪っ子に穫れた野菜をお裾分けするようなお土産を手渡し、駅へと走るのであった。
なかなか厳しく険しそうな美容師への道。
でも、イマドキめずらしくガッツのある(←死語?)子だから初志貫徹するんだろうな。
好きじゃなきゃ、ブラック企業だ3Kだと騒ぎたくなるような労働時間だが、
彼女を見てると全くそういうことを感じない。
ただただ「頑張れ!」と応援している。
<追記>
夫が、ワタクシを見るたびに笑いをこらえたように、うれしそうに、「ジムシーに似てる!」
あまり嬉しくないので無視してるが、しつこく「ジムシーを思い出すなあ~ジムシーってわかる?」
わかるわよっ!未来少年コナンに出てくる野生児でしょっ(怒)
ドーラだのジムシーだの。
たまには実在する人間にたとえてもらっていいですか。
さつきちゃん、次回は、もう少しだけ前髪を長めでお願いします。