パパと呼ばないで

再婚した時、パパと呼ばないでくれと懇願した夫(←おとうさんと呼んで欲しい)を、娘(27)「おやじ」と呼ぶ。良かったのか?

梅ぇ~昆布

2015年01月30日 | 当選品&モニター&おタメし
1月30日(金)雨

今回のモニターはコチラ。
松前屋公式ファンサイトファンサイト参加中
松前屋さんの「梅ぇ~昆布」です。
松前屋さんは、昨年暮れに「白だし」をモニターさせていただき、そのおいしさにはお正月料理でずいぶん助けていただきました。
昆布が大事よ!昆布が!とあらためて和食の基本を感じた次第。
で、今回は、その美味しい昆布が梅と合体です。
北海道産の真昆布を極細カットにした塩昆布と、ハチミツ入りの紀州南高梅のコラボ。
くーーーっ!聞いただけで、パブロフのワンちゃん状態でしょ?
まずは、夫のお弁当のご飯に添えました。ただ梅干しだけを埋め込むより昆布がまとわりついていると見た目も綺麗。
帰宅したら夫に感想を聞くとしましょう。
お弁当の写真はねぇ~ばたばたしてて取り損ねるというミス!
だって今朝は雪が降るだの何だので少々ばたばたしていたもので。
(本音を言うと雪で電車が止まると思ってたので、少々寝坊しても大丈夫だろうとたかをくくっていた。東京の雪は当てにならん!)
でもって、ものすごく寒い一日だったので、買い物にも行けず・・・だってここは雪の降らない寒い国(・・・)
今夜は何食べようかしら・・・と思い・・・すかすかからっぽに近い冷蔵庫を見つめる・・・
そうだ!湯豆腐を、この「梅ぇ~塩昆布」で食べるってどうよ!
豆腐好きな夫が、みぞれまじりの雪の中、凍えて帰ってきて、温かい湯豆腐を見て妻の愛を感じるというストーリー。
まさか買い物に行かなかったとは思うまい。

←この、手前のレンゲが梅昆布
案の定、帰宅した夫、湯豆腐をつまみに、たんまりとお呑みになりました。
そうそう!お弁当の白ご飯にも乗っけた「梅昆布」すごく美味しかったらしく、おにぎりにすごく合うと思う!と力説されましたが、
あいにく土曜日は閉店ガラガラ~~~っ
明日の休日出勤はどこか美味しいラーメン屋さんででもランチしてください。
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新・平家物語

2015年01月26日 | 本・マンガ・テレビ・映画
1月26日(月)曇り

音訳ボランティアで、会長のおぢさまが読まれた「新・平家物語」の校正を引き受けたはいいが、長かったぁ~~~
全16巻。
昨夜終了。
で、感想は?と言うと・・・
源頼朝は大嫌いっ!
歴史上の人物の、誰ひとりに思い入れもないリベラルなワタクシ(・・・歴史が苦手だと言いなさい)なので、まっさらな気持ちで読みはじめる。
そもそもワタクシ、「新・平家物語」って、平家側に立った平家一族のお話だと思っておりました。
が、著者吉川英治氏も言っておられるが、「平治物語」「保元物語」「平家物語」「源平盛衰記」「義経記」「吾妻鏡」に踏み跨がったものに、さらに吉川氏の創作も加えられたものとのこと。
よって、リベラルなワタクシとしては、平清盛ってすげーな~に始まり、頼朝と政子のおっそろしく熱い恋にビビリ、
平家の雅なところに涙し、源家の無骨さに共鳴し・・・と、その舞台舞台で気持ちが揺れて大忙しであった。
しかし、結局のところ、奢れる者は久しからずで、諸行無常の響きを感じる頃に「義経」の登場である。
これを読んでから大河ドラマ「義経」とか「平清盛」とか見たかったわ。
とは言いつつ・・・
一昨年だったか、やはりボランティアで池波正太郎著「真田太平記」全12巻を読んで、あ~面白かった!と思ったし、
2016年に三谷幸喜氏脚本で「真田丸」が大河に決まり嬉しかったが、今はもうほとんど内容を忘れてしまっている。
嗚呼。ただ春の夢のごとし・・・である。
違うわ!たんなる老化による物忘れだわさ。
でも、ゼロではないから、ほとんどゼロに近い「吉田松陰」がらみよりかはずっと「真田丸」に期待しております。

「新・平家物語」から少し逸れましたが・・・
本を読んでて、時々、それが今と重なる時があって「をっ!」と思うことがある。
昨年の春から校正し始めた「新・平家物語」
平清盛が亡くなる辺りの話を読む頃、ちょうど代々木公園でのデング熱の話題が戦々恐々として持ち上がっていた。
だから、平清盛が瘧(ぎゃく=マラリア)だったというくだりでは「ををっ!」と思った。
ここも蚊だよ!
今週、いよいよ最終巻も終わりに近づき、義経の最期というシーンを読む頃、イスラム国の邦人誘拐事件。
宗教絡みの争い、民族間の争い、いやもっと小さな規模のものでも、争いというものは、復讐の連鎖になる。
負の連鎖を断ち切らねば争いが止むことはないと頭ではわかっている。
が、ワタクシは、もし、自分がその輪の中に放り込まれたらと考えると、「復讐」擁護派になる。
そんなワタクシをして、少しだけ考えを変えるべきだと思わせたのが義経の最期の言葉だ。
自分を慕う者達へ言うのだ。
自分が死ぬことで頼朝の追捕は止むだろう。復讐は業の輪廻を繰り返すに過ぎない。
義経の恨みを晴らさんなどという考えを起こしたら、義経の最期は無残犬死にとなる。
義経が世に祈るところを、おまえたちもまた祈りとして安穏な生涯を送ってくれ、と。
上に立つ者はこうでなければ、結局いつまでたっても世界平和は訪れないのだなあとしみじみ思って泣けた。
そんな義経を追いつめた頼朝憎しである。
そんな頼朝はその数年後に馬からの落馬がもとであっけなく世を去る。ざまーみろである。
・・・って、nよ!あなたは結局何も悟っていないのか。
いや、違います。
何かで読んで笑ったけど、漫画家の蛭子さんが「絶対に喧嘩はしない。イヤなことを言われたらマンガで殺す」
ワタクシも、絶対に直接悪口は言いません。
腹が立ったらブログで罵る。(ひぃ~~~っ)
喧嘩にはなりませんからご安心を!
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あとがき(3)

2015年01月25日 | Weblog
1月25日(日)

いつもとは少し違うタッチで書いてみましたが、いかがだったでしょうか。
金曜日にホテルのレストランでランチしたってだけの話なんですけどね。
去年の暮れからのイライラに始まり、もやもやしたっていうか、すっきりしないっていうか、自分のケチさや器の小ささやら人間嫌いなとこやら、
もういろんな欠点をいろんな方向から指摘されたような感じがしましてねえ。
帰宅した夫にぶちまけたわけですよ。
そしたら夫がおもしろそうに。そう!久し振りに夫が妻の話に興味を示したと申しますか。
夫「それだよそれ。そういうのが純文学だよ。
君はいつも、芥川賞と直木賞の違いがわからんっていうだろ。
そういうもやもやを書くのが純文学だよ。」ってなことを言う。
いや、もっと楽しげに、もっといろんなこと言ったんですけどね、メモしてなかったから半分以上忘れたし、
明日起きてきてこれを読んだら「違うっ!オレが言いたかったのはそうじゃなくて・・・云々」と言うと思いますけど。
妻としては、
へえ~なるほどね。そういえば、芥川賞取った作品って、あんまりおもしろくないっつーか、オチがないっつーか、それで?え?これで終わりなの?って話が多いよね。
でも、文体とかは斬新だったり。はたまたものすごく古典的だったり。
で、ワタクシのイメージする純文学的日記として書いてみた次第です。
当たってる?これって純文学?(・・・ちがいます)
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アメリカからの祈り(2)

2015年01月24日 | Weblog
1月24日(土)晴れ
Nは坂下さんにメールする。
「年末年始は色々バタバタしますので、年明け3週目あたりはいかがでしょう。」
数回のやり取りの後、ランチは1月中旬の金曜日に決まる。
場所は、王さんが来日した時に一緒にランチしたホテルのレストランだ。
Nはまた色々考える。
坂下さんは、王さんから預かった『何か』を届けるために、私に連絡を取りレストランの予約を取り当日それをもってわざわざ都心まで出かけてくる。
ということは、そのランチ代は、『何か』をもらう私がご馳走すべきなのか。
そのレストランのランチは、ビュッフェ形式とはいえ一番安いコースを選んだとしても二千円は下らない。
二人分で四千円。
Nのパート代一日分だ。
決して貧乏な生活ではないが裕福なわけでもない。
超一流商社で働いていた王さんや坂下さんとはそもそも生活水準が違うのだ。
定年退職された坂下さんは60過ぎていらっしゃるとは思えないお若さで、長い髪に緩いウェーブのパーマをあて、
ピンクのダウンコートがよくお似合いだった。
さらりと羽織ったストールは、おそらく私が身につけているものの総額よりお高いんだわきっと。
10歳も若い私のことを、もしかしたら坂下さんは自分と同じくらいのお年かしらなんて思ってるかもしれない。
Nは自虐的思考をどんどん膨らませる。
ささやかな抵抗をするように、自宅でせっせと白髪を染めてみたりする。
さらにNは考える。
いったい、王さんが坂下さんに託したNに渡したいものは何だろう。
Nには大体予想はつく。
ハンカチとか靴下とか、その程度のものに違いない。
だって、「渡すもの」に深い意味はないのだから。
その「受け渡し」として二人がランチをすることに意味があるのだと、王さんは考えているのだから。
バーバリーだか、ラルフローレンだかのハンカチを1枚もらうために、私は電車に乗って、普段足も踏み入れないホテルのレストランでランチをするのだわ。
それも、一度しか会ったことがなく、さらには何の接点もない女性と一緒に。
Nは腹立たしく思う。
王さんからみたら私は友達も少ないだろう。だから引きこもってしまうのよとお節介を焼きたくもなるのだろう。
でも私は友人も恋人も何もかも自分で選びたいし、選んできた。
あえて自分の友人を別の友人に紹介もしないし、紹介されることも望まない。
何か必要があってというか、そこに何かしらの根拠があって同席して知り合うならいいけど、友達の友達は友達だ的な思考はない。

金曜日になった。
いつもより少し念入りにお化粧をして、ヘナで染めきれなかった白髪隠しのカチューシャをして、娘のコートを勝手に借りて、娘のお下がりのブーツを履いて、駅へ向かう。
Nは、待ち合わせに遅れることを嫌う。
親しい友人と会う時ですら10分前には着くように心がけている。
親しくない人との待ち合わせは何をか言わんやである。
ところが、そんな日に限って電車が来ない。
どこかの人身事故の影響らしい。
早めに出ていたおかげとは言え、待ち合わせ時間ちょうどに電車を降りることになり、メールで詫びた後、
猛ダッシュでホテルへ走る。
何もかもがうまくいかない気がして腹立たしい。
エレベーターを降りたところでも「ご予約の坂下さまのお連れ様でしょうか?」と尋ねられ、
レストランの入口でも「坂下様の?」と尋ねられ、肩で息しながらうなずく。
そんなにお待たせしたか?ほんの5分の遅れじゃないか。
「お待たせしてすみません。人身事故があったらしく電車が遅れまして・・・」
窓際に座っていた坂下さん、にっこり微笑んで「最近事故多いですよね。」
お互い大人なので、何か話題を探しては、沈黙の時間が訪れないように努力する。
そもそもビュッフェスタイルが好きではないNだが、今日はこのスタイルのおかげで少しでも時間を浪費できることに感謝はする。
でも、特別に目新しく美味しいものがあるでもなく、2000円も出せばもっと美味しいランチを食べられるところはほかにたくさんあるよなあと思ってしまう。
話題にできるような料理や味もなく、「お正月に太ってしまった」というどうでもいい話や、「痩せるためにはやはり運動ですよねえ」という当たり前の話、
「趣味がないんですよ」という話が広がらない話、
独身の、キャリアウーマンが一番嫌がる話ではないのかと思いつつ、結局、娘や夫の話をしてしまうN。
必死でしゃべることを考えながら、脳の一方で、
「それにしても、今日のランチの目的は『何か』を私に渡すことじゃないのか。
早くそれを渡してくれたら、話題が一つ増えるのに。
Nは口角をあげて楽しそうにお話ししながら、心の中で思う。
さらには、隣のテーブルに少し異質な感じのする女性が座り、ひとりで食事を始めたのが非常に気になる。
テーブル一杯に新聞のようなものが散乱し、iPadだか何やらそんなものを広げ、
独り言なのかぶつぶつつぶやいている。
気になる。気になる。気になる。
これが、気の合う友人達とのランチなら、こそこそと彼女のことを探りあい妄想しあい楽しめるのに。

デザートのケーキも、全種類食べ尽くした頃、ようやく坂下さんがバッグをごそごそしはじめる。
ほっとするN。
これを受け取って、お礼を言って、昨日のパート代分のお会計をしたらお役御免だ。
そんなことを思いながら、坂下さんのスローモーな動きをみつめる。
裏返しの封筒のようなものを差し出す坂下さん。
「王さんからです。」
え?手紙?表に返すと「お見舞い」とある。
坂下さんが言う。
「手術されたと聞きました。王さん、ずいぶんと心配されてました。
会って、お顔も見てきてくださいと言われました。
とってもお元気だとお伝えしますね。
あたしの銀行の口座に振り込まれたのよ、今日のランチ代も含めて。
だから、今日は二人で王さんにご馳走になりましょうね。」と坂下さんがにっこり微笑む。

そういえば、王さんが来日した時、Nの顔を見るやいな、その後体調はどうですかと聞いた。
以前Nは乳癌の手術をし、その後肺がんの手術もした。
その度に王さんはひどく落ち込み、心配してくれ、回復を祝ってくれた。
だから、会って、真っ先にNの健康状態を聞いたのだ。
たくさんのお土産の中に、健康食品のボトルも入っていた。
ちょうど婦人科関係の手術を終えたばかりの時だったので、少々病気慣れしているNは何のためらいもなく「今度はねぇ~」と、まるでおもしろい話をするようにべらべら手術の話をしたのだ。
帰国してから、王さんはずっとNの身体のことが気になり心配していたらしい。
坂下さんと別れたNは、来る時とは別のもやもやした気持ちを抱えながら電車に揺られる。
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苦役交際(1)

2015年01月23日 | Weblog
1月23日(金)晴れ
Nは憂鬱だった。
年の暮れも押し詰まり、どんよりとした雲が空を覆い、結露した窓からしたたる雫が畳を濡らし、
夫は帰省したいと言い張り、娘はバイトバイトで昼夜逆転の生活。
パートは、不毛な忙しさだけを感じる日々。
だが、そんなことで憂鬱なわけではない。
そんなことは、Nにとってはたいしたことではない。
今Nを憂鬱にさせているのは一通のメールだった。

Nには中国人の友人がいた。
ひょんなことで知り合いになった5歳ほど年下の王さんは、内向的なNと違い、世界をまたにかけた生き方をしている女性だった。
Nの何が気に入ったのか、Nにもわからぬまま、王さんはNを親友と呼び懐いた。
国民性の違い、はたまたお互いの生来の性質の違いなどから、Nはしばしば違和感を感じることがあった。
だから、Nは、王さんが自分を想ってくれるほどには王さんのことは想えないという後ろめたさのようなものを感じていた。
シンガポールから日本へやってきた王さんは、5年過ごしたのちアメリカへ引っ越して行った。
もう二度と会えないだろうと悲しむNに、王さんは「そんなことはありません。私は日本が大好きだから遊びに来ます。
Nさんもアメリカに遊びに来てください。」と、まるで千葉へでも引っ越す気軽さで日本を去っていった。
王さんはあんなこと言ってたけど、離れてしまえばそれまでだとNは思っていた。
しかし王さんは、国際電話をかけてきたり、スカイプの提案をしてはそういうことに疎いNを悩ませたり、日本で買って欲しい買い物リストを送りつけてきたりと、
相変わらずNの静かで平穏な生活の中へずかずかと入ってきた。

秋も終わりの頃。
王さんが日本へ遊びに来るという連絡が入る。
彼女にとって地球は狭いのだということをNは思い知る。
地球の広さは宇宙の広さと同じくらいと考えるNとは大違いだと。
中国の片田舎で育ったと聞く王さんと、日本の南の片田舎で育った自分。
一体何が違ったのだろう。どこで変わったのだろうと、Nはぼんやりと考える。
事前に聞いていた来日前日になっても何の連絡も入らない。
時差とか、飛行機にどれくらい乗るのかもわからないNは、もやもやした気持ちながら、自分から連絡をとろうとはしない。
王さんは自分のことを親友親友と恥ずかしげもなく広言するが、彼女の親友の定義と自分のそれとは違う気がする。
社交的な王さんのことだ、日本にはたくさんの知り合いがいて、それら全員を王さんは親友と呼ぶのだきっと。
その人達との再会の合間に、時間があったら自分に会おうと思っているのであろう。
それゆえ、こちらから「いつ会う?いつ来る?今どこ?」とは聞かない。
「あ。Nさんにも会わなきゃいけないんだった。」と思われるのはイヤだ。
卑屈なのか、尊大なのか、自分でもわからない感情にNはイライラする。
そうだ。このイライラする感じを常に王さんとの付き合いで感じてきたのだ。
同じ田舎育ちとはいえ、これが島国育ちと大陸育ちの違いなのか。
そして、イライラしているNのうちに電話がかかってきて「王です。今Nさんちの近くです。お土産持って今から行きます。」
やんわりと、「予定を知りたかったわ」というNに
「あれ?飛行機の中から日本での行程をメールしましたけど、何処か行っちゃったのかしら。明日ランチご一緒しませんか。」
翌日ランチ会場として指定されたのは都内のホテルのレストラン。
王さんの以前の同僚だったという女性坂下さんというかたもご一緒だ。
人見知りの激しいNは戸惑いつつも、何とかなごやかなひとときを過ごすよう努める。

今、Nを憂鬱にさせているのは、このランチをご一緒した坂下さんさんからのメールだ。
ご丁寧なご挨拶の後、
「王さんから、Nさんに渡してほしいと預かっているものがあるのでランチしませんか。」
Nは、またもやイライラしはじめる。
なぜ私は、一度しか会ったこともない坂下さんとやらと、ふたりでランチせねばならないのか。
なぜ王さんは、私に直接その『渡したいもの』とやらを送らないのか。
そして、Nにはその答えはわかっている。
王さんは、私と坂下さんを友達にしたいのだ。
内向的な私と、職場を退職した坂下さんを友達にしてあげたいのだ
それゆえ、『なにか』を坂下さんに送りつけ、坂下さんはそれをNさんに渡さなければならないという使命感でNさんに連絡をとり、
Nさんはそれを受け取らねばならないという気持ちから出かけて行く。
そういう状況を作ってあげましょうという使命感から王さんは画策したのだ。
Nは爪を噛もうとして、はっとして止める。
爪を噛むのはNの悪癖だが、子どもの頃の様な、どうしてもやめられないという癖ではない。
Nは、めったに出かけないが、出かける時にはマニキュアを欠かさない。
いつになるかはわからないが、近いうちに坂下さんとのランチに行かねばならないのだろう。
そのためには今、爪を噛んではいけない。
チッと舌打ちしてNは爪の横の皮膚を少しだけ噛んでみる。
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生まれた時からアルデンテ

2015年01月22日 | 本・マンガ・テレビ・映画
1月22日(木)雨

ワタクシは、基本、人の言うことを聞かない。
年下の言うことはさらに聞かない。
音楽にしても、 ライブで浜省が「戦争反対」的なことを言った時は大きく頷いた。
が、たった一つ年下の尾崎豊が「戦争反対」的なこと言った時は「そうそう!君みたいなカリスマ性のある子がこういうことを言ってくれるとアホな奴らもなびくから助かるよ。」と
一体おまえは何様だ?ってな感じの感想を持ちながら冷めて聞いていた記憶。
本にしても、佐藤愛子先生の叱咤激励的なエッセイには、一にも二にも、首をぶんぶん縦に振りながら読むが
小川糸さんにも角田光代さんにものめりこまない。
どんどん年をとって、どんどん世に出てくる人達が年下になってきているというのに、こんな頑なではいけないと思ってはいる。

我が家のパソコンは、どういう設定にしておるのかしらんが、スクリーンセーバーは一年前に撮った写真が映し出されることになっておる。
ある時、ふとパソコン画面を見た娘が「あっ!」と小さく叫び、バタバタと自分の部屋へ行き、バタバタと戻ってきて母にとある本を見せた。
平野紗季子著「生まれたときからアルデンテ」
この中に、フルーツサンドについて書かれているページがあり、このトップの写真と同じものが!(いや、この写真は手前のフルーツサンドがピンぼけという痛恨の極みではありますが ・・・)
平野嬢曰く
「今までフルーツサンドは見た目のことばかりで・・・(中略)
フルーツサンドは喧嘩をしない。フルーツサンドには平和がある。
ところが・・・」
と、赤坂のホットケーキパーラー「FruFull」のフルーツサンドの描写に続き
「圧倒的。
圧倒的な存在の出現で崩れる甘い秩序。
フルーツサンドが戦争を始める。」

ひゃ~~~っ!
なんだかすごく興奮した。
舌に全く自信のないワタクシが、初めて肯定されたような嬉しさに震え、
それよりも激しく、彼女の圧倒的な文章力に震えた。
・・・と、震えた割には読了するのにずいぶんと時間がかかったが・・・
つい先日読了。
著者平野紗季子さんは、ほとんど我が娘と同じくらいの歳でいらっしゃる。
が、この、食に対する姿勢の違いは親の違いだなと反省させられる。
彼女が書いている文で、心が痛かった部分。
「『小さい頃からそんないいもん食ってんの?絶対ろくな大人にならない。』そうある大人に言われたことを私は激しく根に持っている。」
いえ、ワタクシ決してそんなこと本人に直接言ったりはしませんけどね、心の中で美食家の子供を憎んでしまう傾向は持ってます、確かに。
友人A夫人が、お金持ち金田さん(仮名)ちと家族で食事に行った話。
回転寿しに行ったらしい(・・・なぜ金持ちをそんなとこへ連れて行った?)
そこのおぼっちゃま(当時小学生)のしんぺークン、一口食べてチッと舌打ちして「このまぐろ、ちょっと炙って!」とのたまったそうな。
話を聞きながら爆笑しつつも、こんなクソ生意気なガキは大嫌いだっ!と思ったことを思い出した。
もしかしたら今頃しんぺークンも、平野嬢のような、食を大事にする素敵な高校生になっているかもしれぬ。(いや、ないな。やっぱりこういうクソ生意気なガキはろくな高校生になってないはずだ。)

平野嬢のいう食事は、ワタクシが最初に抱いたような、「いいもん食ってる」その「いいもの」が高価というか贅沢というかそういう食事ではなく、
きちんとした食事(文章力の違いを感じるなあ~彼女はもっと魂に訴える書き方をしている)っていうか、
「食べること」を大事にしていることなのだ。
現に、彼女の、小学生時代の食べ歩きダイアリーのお店には、特別敷居が高い料亭やレストランだけでなくファミレスや居酒屋もあるのだ。
(字といい、文章といい、我が娘が書きそうな感じだわと娘に言うと「あたしらプロフ世代だからね。」と言った。)
美味しいもの(時にはまずいものもあっただろう)を食べながら、親御さんが、その味、食材などを味わう喜びを教えたのだろうなあ。
我が家の外食は、めったにいかないから、浮かれて、期待し過ぎて、でも、いざ食べはじめると、食よりもおしゃべり(味とかの感想ではなく)に夢中になったりというパターンだったな。
ま、それはそれで楽しかったからいいか(と、すぐ自己弁護)
先にこの本を読み終わっていた娘が「あたしは、これから食べることにもっと向き合うよ」と宣言。
母も、どうでもいいような食事、記憶に残らないような食事をすることはやめようと思った次第。
さらには、若い人の言うことにも耳を傾けてみようかしらという気持ちにさせてくれた一冊でありました。
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びっくりドンキーデミグラスハヤシ

2015年01月16日 | 当選品&モニター&おタメし
1月16日(金)晴れ

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びっくりドンキーデミグラスハヤシです。
びっくりドンキーと言えば・・・
娘が中学の頃、クラスで打ち上げがあるとかで(生意気だ!)びっくりドンキーへ。
後日、父母会の打ち上げで(・・・親もやっとる)ある男の子のママが「先日の子どもたちの打ち上げの時、うちの子『ドンキホーテに行く』って言うのよ。
待ち合わせがドンキなの?って聞くと「ハンバーグ食べる」って・・・
あんた、そりゃびっくりドンキーでしょ!ドンキ行ったって、誰もいないわよっ(怒)
ホントうちの子ってトボケてて・・・」と嘆いてたことを思い出す。
元気かしらね~天然少年○クン。
って、どうでもいいですね、こんな話。
さ、食べてみましょ。

ワタクシ、カレーとかハヤシとかシチューは同じくらいの位置(?)のつもりなんですが、
「何作ろうかな~」とか「何食べようかな~」と思った時には「カレー」をチョイスすることが多いことに気付きました。
決してハヤシが嫌いとかシチューが嫌いってことではないのです。いやむしろ好きなほう。
これは、麺類に言えることで「おそばとおうどん」だったら「おうどん」
ラーメンとちゃんぽんだったらちゃんぽん
コーヒーと紅茶だったらコーヒー
しつこいですね、きりがないですね。
いや、この前、娘の友人ゆまちゃんが「イカスミパスタ」をチョイスすることがないなあ~と思って・・・と言ったのがミョーに頭に残っちゃってて。
で、カレーとハヤシだったら「ハヤシ」をチョイスする娘に食べさせようと思っていたこのハヤシを
「いや、今年はあえてハヤシを、あえておそばを、あえて紅茶を、あえてイカスミパスタをチョイスしてみよう」と思い、先日、ランチとして食べてみました。
・・・美味しい・・・
久し振りに食べたということをさしひいても、かなり美味しい。
さらっとしてるんだけど、じっくり煮込んだ美味しさがわかります。
ハヤシもそうだけど、ハンバーグ屋さんっていうのも、最近の外食候補店から外してたなあ~
今年は、少し目線をいろいろ変えてみようかなあと思いながら美味しく頂きました。ごちそうさま~
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2015年01月13日 | 子供ネタ
1月13日(火)晴れ

この連休、夫不在ということプラス外食が続いたということもあり、楽だったわぁ~~~って
違う違う!
この流れからの『楽』は、『ラク』じゃなくて『タノシイ』でしょ!

タノシカッタといえば、やはりゆまちゃんのお誕生日会の夜。
美味しいイタリアンを食べながら・・・
ゆまちゃんが大好きな作家「西加奈子さん」の展示会に行って手紙を渡したらお返事が来た話。
「いかすみパスタ」をチョイスしない人生の話(←こう言われてワタクシ初めていかすみパスタをちゃんと食べたことがないのではないかと気付く)
ゆまちゃんの小学生時代の話などで笑わせてもらう。
そうこうしていると話題は・・・就活へ。
のんきな母娘を前に、ゆまちゃんがつい先日行ったインターンシップの話をしてくれる。
とある銀行。
6人グループを作らされ、課題を出され、6人で相談後発表するという流れ。
○○家の資産運用についてである。
遺産やら相続税やら複雑に入り込んでいるらしい。
ゆまちゃんのグループは、京都大学の学生を筆頭にW大KO大などなどそうそうたるメンバー。
さらにはゆまちゃん以外は経済学部か法学部。
京大生を中心に「相続税がうんぬん・・・いや、でも土地をなんとかかんとか・・・」と語り合う中
「ごめん、ホントごめん。あたし、カタカナの学部だし・・・
いや、決してやる気がないわけじゃないのよ。」と謝り倒していたと笑う。
そして発表は全て京大生がひとりでやって、他のメンバーは彼のプレゼンに合わせて交互に資料を掲げてました・・・
そして・・・みごとに彼女のグループは優勝したらしい・・・
ゆまちゃん「頭がいいって素晴しいって思いました。」
ゲラゲラ笑いながら聞いていた母ではあったが、気になることもちらほら。
この京大生、何十社ものインターンシップを受けており、それぞれの会社から交通費と宿泊費をもらっている。
おまけに効率よくスケジュールを組んでいるから一社分の交通費と宿泊費で賄え、ものすごい丸儲けらしい。
これっていわゆる「抱え込み」ってやつ?「青田刈り」ってやつ?
我が娘の学年から、就活は三月からになるのねなんてのんきに構えていた母は少々呆然とする。
さらには、のんきな我が娘が「そうそう!この前、大学で就活のガイダンスがあったの。
そこでリクルートの人が『この中で内定もらってる人手を挙げて』って言ったら、手が挙がったんだよね~
もう決まってるならガイダンスなんて出ないけどね~あたしだったら。」
ゆまちゃんも「そうだよね~内定もらった時点で『終わった~』って思うよね~
この京大生もそうだったけど、もっともっと上を!と目指す人達なんだよね~」
のんきな就活生ふたりを前に、小さなタメ息をつく母・・・

・・・あれ?タノシカッタ話のはずが・・・
いや、なにはともあれ楽しい夜でありました。
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2015年01月12日 | 子供ネタ
1月12日(月)成人の日 晴れ

教室の教材で「ずーっとずっとだいすきだよ」といういいお話がある。
小学生の教科書にも載っていて、学習発表会で子どもたちが群読するのを聞いては涙する軟弱母であった。
大好きなお話だが、悲しいのでなるべくなら避けたい。
しかし、昨日のお教室で、ぐずぐず駄々こねる幼児Kクン。
しょうがないのでアマアマなnセンセは「センセが読んであげるからよく聞いててね。」
くーーーっ、ちょうど泣けるところではないかっっ!
読んであげながら泣きそうになる。
帰ったらイチに「ずっとだいすきだよ」って言ってあげようと思いながら読む。

先日、娘の友人ゆまちゃん(仮名)が来た時の話。
そもそもなぜ彼女がうちにきたかというと・・・
彼女には高一から大学三年になる今までずっとおつきあいしていた彼氏がいた。
娘からの情報によると、まっすぐに大事に育てられたのがわかるようないい男の子らしい。
その彼から別れ話を持ち出されたのは秋頃か。
何度も話しあって・・・別れた。
で、我が家に来た日はゆまちゃんの誕生日。
それまで誕生日の夜は、ずっと彼氏とご飯を食べていた。
今年はどうしよう・・・となり、娘が「うちくる?」となったのだ。

誕生日の朝。
ゆまちゃんが大学へ行く準備をしていると部屋にママがやってくる。
ママ「今夜、ごはんどうする?」
ゆまちゃん、一瞬どうしようかなあと思ったが「○クンとは別れたんだ。
今夜はCちゃんちに泊まってくる。」
ママ「そう。」
学校へ行こうとリビングを通ると・・・
ママがさめざめと泣いてる。
テレビは「スッキリ」が映ってるが泣くような話題ではない。
びっくりして「どうしたの!??」と聞くと「ゆまが可哀想で・・・」
ゆまちゃん曰く「もう、どっちがもらい泣きだかわかんないんですけど・・・朝から母娘で泣きながら・・・
『でも、○クンにひどいことされたとか、そういうんじゃないから。ちゃんと話しあって決めたことだから。
大丈夫だから!』ってなぐさめたりして。」
明るいゆまちゃんの語り口に救われるが、ワタクシまで泣けてくるのをこらえてスパークリングワインをぐいっと飲む。

どこまでふっきれているかは本人にしかわからないことだが、
明るいゆまちゃんはその後「すべらない話」を披露してくれて、とても楽しい夜になった。
頼り頼られ、一緒に泣いて笑って、食べて飲んでおしゃべりして・・・女子は大人になっていくのね。
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2015年01月11日 | ボランティア
1月11日(日)晴れ
 
ボランティアで、視覚障害者の方々に本やら区報やらを読むということをしている。
今年初の定例会の後、午後からは対面朗読だった。
お弁当を食べていると、いつもより30分も早く視覚障害者のTさんがいらっしゃる。
聞くと・・・
Tさん「今年もよろしくとご挨拶したくて、皆さんの定例会の終わりに間に合うように来ようと思ったの。
いつもより早くうちを出て、タクシーを拾えるとこまで行ったのよ。
タクシーの運転手さんが降りてきて、タクシーのところまで案内してくれたの。
タクシーのところに行くまでに「どちらまで?」って聞かれて「図書館まで」って言って。
ちょうどタクシーのドアを開けた時に無線が鳴って・・・
その運転手さん、「無線で予約が入ったから!」って、さ~って出て行っちゃったのぉ~。
唖然としちゃったわ。」
話を聞いてたワタクシ、悲鳴を上げる。
どういうこと?何それ!きーーーーっっっ!ひどくない?ヒド過ぎない?
淡々と話すTさん。怒りおさまらないn。
n「そいつに報復したいっ(怒)」
Tさんが笑いながら「nさん、こんなことでいちいち怒ってたらやってられないわよ。
こんなこと、た~っくさんあるわよ。
でも、見えないからね~どのタクシー会社だったかとか、どんな車だったかとかわかんないしね~」
図書館までの距離と、無線で入った予約の場所を天秤にかけたのか?
でも、普通は先に車止めたほうが優先でしょ。
ましてやそのお客さんが目が不自由だったら、何をか言わんや。
ていうか、そいつは、Tさんが目が見えないのをいいことに、(訴えられたりするおそれがないからね)
置き去りにしたとしか思えない。
サイテーだ。
あ~腹が立つっっっ。

今日の1枚は・・・
Tさんが、新年のご挨拶に!ってことでAmazonで取り寄せたのとおっしゃった「ラテマキアート」の素(?)
ホットミルクに溶かすげな!
これをボランティア会員全員分持って早めに到着して配るおつもりだった。
くーーーっ!返す返すも腹が立つ。
事故を起こすと世間に迷惑がかかるから、そのタクシーの運転手、ドアに指でも挟んで痛い思いをしろ!と呪いながらチョコを溶かすn(きゃーーーっ、nさん、やめて!コワイコワイ←優しいTさん心の声)
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