パパと呼ばないで

再婚した時、パパと呼ばないでくれと懇願した夫(←おとうさんと呼んで欲しい)を、娘(27)「おやじ」と呼ぶ。良かったのか?

平和な居場所

2024年07月14日 | Weblog
7月14日(日)雨

殺伐とした気持ちで過ごした7月第1週。
そして、しばらくは人と会うのをやめようとまで思っていた。
とは言え、月初には、ボランティアの勉強会と、エッセイ講座があり、それはワタクシのライフワークであり趣味であるのでいそいそ出かける。
昨日がそのエッセイ講座。
昨日の出席者は7人。
先生が適当に順番を決めて、自分で原稿を読み上げ、皆で語り合うという流れ。

一番最初は最高齢のSさん(♀)おそらく90歳近い御歳。
「今日、眼鏡忘れちゃって・・・」ってことで、ワタクシが代読して差し上げるものの、「〜認める」の箇所を「みとめる」と読んでしまう。
内容から考えれば「したためる」であろうことは明白なのに・・・痛恨のミスっっっ!!!
彼女は戦時中の事を明るく書かれ、それが逆に沁みるのである。
今回は、とあるエッセイコンテストに出品する原稿で、ワタクシも出してみようかなと思っていたのだが、あまりに面白すぎて、打ちのめされた。
多分入賞するんじゃないかと予想している。

「豊かさについて」書かれたM氏は、独身を飲み屋で居合わせたお節介ジジイから咎められた事からの、視野の広い彼らしく世界に目を向けられる。
いるよね〜子供を育てる事が何よりの幸せで心の豊かさに繋がって〜などとブチあげるヤツ。
もし、これをやられたら、ワタクシだったらぶちギレるところだが、穏やかな彼はそこから自分なりの豊かさについて思考される。
これもしみじみ良かった。
果物について書かれたMさんは、ワタクシの隣でいつも飄々とオモロイおっさんだ。
彼が、M氏のエッセイの感想を述べる中で言った「よく勝ち組負け組って言うけど、わたしは自分の事を引き分け組だと思っている。
退職してなんとか自分の力で暮らしていけているんだから、勝ち組ではないけど負けてもいないさと思ってる」
時々自虐の過ぎるワタクシは「負け組の代表みたいなものです」なんて言うが、今後はこの「引き分け組」を使わせてもらう。
ワタクシだって、頑張って生きてきたもの。

彼の反対隣には、奥様が座っておられる。
そう、ご夫婦での参加なのだ。
同じ趣味を持たれてるなんて素敵。
一瞬我が夫も誘ってみようかと思うも、お互い本音が書けなくなるし、書いたら書いたで帰ってから夫婦喧嘩勃発となるので、即断念する。
こちらの奥様がまた素敵なのだ。ファッションもヘアスタイルも、そして書かれるエッセイも。
優しい口調で、語りかけるように読まれるエッセイは、でも時折鋭いナイフのように世相を切ったりされる。
このギャップに萌える。

ワタクシの右隣の女性Tさんは、今でいうリケジョであろう。
書かれる内容も理性的。
そんな理性的な彼女が書くから信憑性が増して面白かった「俄かに信じがたい話」シリーズのファンは多い。
その次のシリーズが「オススメできない美容室」の話で、最終話の昨日は、その美容室の閉店を皆が惜しんだ。
そして、なんとか続編が聞きたいと彼女をけしかけている。

そして、昨日のラストは、趣味人
ネガティヴな言葉は伝染るという話で、いつもと違う文体のせいか、まるで説法を聞いているようだった。
そうなのだ、今まさに自分が人様の愚痴やらなんやらを聞かされ続けて辟易していたのはこれだったと。
思わず、カクカクシカジカ、滅入ってましたと言うと、M氏が「言霊ってあるからね、相手は全部喋って晴れ晴れするけど、聞かされた方が全部それを背負ってしまうよね」
ホントそれ!
Sさんが「nさんが聞いてくれる人だから喋るのよ。あたしには誰も相談しないわ」とおっしゃるのがまた可笑しい。

あの人も嫌、この人も嫌、あっちのグループともしばらくは会いたくない、なんて事を思っては、あゝあたしってとうとう友達を無くすのかなあと思ったりしていた。
でも、縁を切るわけではなく、少し距離を置いて、また会いたくなったら会えばいいし、それっきりならそれまでの縁。
そして、私はひとりぼっちで生きていくわけではなく、あちらにもこちらにも居心地のいい居場所があるじゃないか。
そんな事を思いながら、鼻歌交じりで帰路につくのであった。
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2 コメント

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Unknown (Unknown)
2024-07-14 14:23:20
居心地のいい場所はここにもありますよ。「このブログ」いつも読ませて貰って楽しませて貰ってるファンがここに。そして私以外にも沢山いるはず。しかし、すごいなぁ~。エッセイ書ける人。読みたいな。
kotori
返信する
kotori様へ (n)
2024-07-14 15:15:38
これを書きながら、ここも、ワタクシの居心地のいい場所だよなあと思ったんです。
だから、なるべくネガティヴな言葉ばかり吐くのはやめて、楽しい事を書けるように毎日を楽しく生きようと思いました。
ありがとうございます。
いつも、ホント元気もらってます。
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