peaの植物図鑑

草や木の花や木の実(果実)、特に山野草が好きで、デジカメを持ち歩いて撮っています。2024年3月、85歳になります。

ドクウツギ(毒空木)

2007年07月03日 | Weblog
一関市猿跳古道のドクウツギ(毒空木)の実
 2007年6月24日




2007年6/24(日)、平泉メビウスの会(代表世話人・阿部慶元)の
第41回自然観察会が一関市厳美町の「猿跳古道」(仮称)で行われ
たのですが、そのとき道の上の崖に「ドクウツギ(毒空木)」の実
が赤く色づきかけていました。
私がまだ若い頃のことですが、この木は「有数の猛毒植物」という
ので、PTAの人達で、子ども達の通学路に生えている赤い実をつけた
木を切り払って歩いたことがあります。果実が最も危険だが茎や葉も
有毒なので注意が必要です。





ドクウツギ(毒空木)ドクウツギ科 ドクウツギ属
Cariaria japonica
山地の崖や川岸の岩礫地などに生える落葉低木。高さは1~2mに
なる。葉は対生し、長さ6~8cmの卵状長楕円形で3脈が目立つ。葉
が左右2列に並んで付いているので、一見羽状複葉のように見える。

花期は4~5月。枝の同じ節から長い雌花の花序と短い雄花の花序
を出す。
果実は花の後、大きくなった花弁に包まれ、直径1cmほどになる。
はじめは赤く、完全に熟すと黒紫色になる。

我が国有数の猛毒植物で、(甘味があるので)もし誤って口にす
ると死亡するほどの毒を含むという。果実が最も危険だが、茎や
葉も有毒なので注意が必要。分布:北海道、本州(近畿地方以北)

ラムズイヤー/ワタチョロギ(綿草石蚕)

2007年07月03日 | Weblog
一関市道の駅「厳美渓」のラムズイヤー/ワタチョロギ(綿草石蚕)
 2007年6月30日



2007年6/30(土)、一関市厳美町の道の駅「厳美渓」にある
山野草の売店に、赤紫色の花を穂状につけた「ラムズイヤー」
が展示販売されていました。



ラムズイヤー/ワタチョロギ(綿草石蚕)シソ科 イヌゴマ(スタキス)属 Stacys byzantina
トルコからアジア南西部原産の常緑多年草。英名の「ラムズイヤー(Lamb's Ear)」を直訳すると「ヒツジの耳」。葉の形がヒツジの耳に形がにていることから付けられたという。葉や茎がふわふわのワタのような毛に覆われて触った感じがとても柔らかくて気持ちがいい。この葉を指でこするとパイナップルに似た香りがする。

昔は葉を湿布薬として利用したとのことだが、今は花の咲く時期に刈り取って涼しい日陰で乾燥させてドライフラワーやポプリとして利用するとのこと。

7~9月にかけて花茎を真っ直ぐに伸ばして赤紫色の小さな花を穂状に咲かせる。地面に沿って横に這う茎があり(匍匐茎)この茎が伸びて横に広がっていく。
草丈は30~40cmほど。

和名の「ワタチョロギ(綿草石蚕)」は、葉が綿のようなチョロギという意だが、
「チョロギ」とは梅酢で赤く染めて正月の料理に添えられる「長呂木」のことで、
食べるところは塊茎の部分。長呂木も紫の花を咲かせるシソ科の植物なので、この名が付けられたと思われるが、分類上も同属。

学名ではビザンチンのスタキス(穂の意味)と原産地にちなんだエキゾチックな名前になっている。