peaの植物図鑑

草や木の花や木の実(果実)、特に山野草が好きで、デジカメを持ち歩いて撮っています。2024年3月、85歳になります。

東山植物友の会のクロユリ(黒百合)&エゾクロユリ(蝦夷黒百合)

2010年06月09日 | 植物図鑑

P2020379

P2020381

P2020376

P2020383

P2020095

2010年5月15日(土)、東山植物友の会(鈴木四郎会長)の「春の山野草展」が、松川公民館(一関市東山町松川)で開催されましたので、行ってきました。沢山の山野草が展示されていましたが、クロユリ(黒百合)が3鉢ほどありました。

P2020377

P2020378

P2020608

P2020605

P2030449

P2030454

クロユリ(黒百合)&エゾクロユリ(蝦夷黒百合) ユリ科 バイモ属 Fritillaria cantschatcensis

ユリのような形の黒っぽい花が咲くことによる。亜高山から高山にかけての草地に生える多年草。北海道では低地にも見られる。高さは10~50㎝。葉は長さ5~10㎝の披針形で、茎の中部以上に3~5個ずつ2~3段に輪生するが、茎の上部では互生になる。6~8月、茎の先に直径2~3㎝の鐘形の花が斜め下向きに咲く。花は紫褐色で、黄色の細かい斑点があり、独特のいやな匂いがある。花には両性花と雄花とがある。果実は蒴果で長さ2~3㎝の倒卵形。本州と北海道の高山のものは、高さは20㎝ほどで、花は1~2個つき、染色体は2倍体で、ミヤマクロユリ(深山黒百合)とも呼ばれる。

エゾクロユリ(蝦夷黒百合)と呼ばれるタイプは全体に大形で、高さ50㎝ほどになり、花の数も3~7個と多い。また、花の色はエゾクロユリと呼ばれるタイプのほうが黒っぽい。分布:北海道、本州(月山、飯豊山地、中部地方)。[山と渓谷社発行「山渓ポケット図鑑2・夏の花」より]

クロユリ(黒百合) ユリ科 特徴:高山帯の草原に生える多年草。高さ10~30㎝。花は茎頂に1~数個付き、悪臭がある。うつむきがちに咲き、花披片には暗褐色の網目模様がある。葉は披針形で3~5枚が輪生し(上部では互生)、数段に付く。花期:分布:</stromg>北海道~本州(中部地方以北)。

栽培:春先から日に当て、花後は半日陰、夏は涼しい場所で管理する。夏に地上部が枯れるが地下では鱗茎が生長しているので、忘れずに灌水し、液肥も与える。植え替えは秋に行い、赤玉土・硬質鹿沼土の混合土などを用い、表土から約2㎝下に鱗茎を植え付ける。増殖は新しくできた子球を切り離して植えるか、鱗片をはがして植える鱗片挿しによる。実生もでき、タネを採り播きすると翌年発芽するが、開花まで5~6年かかる。[栃の葉書房発行「山草図鑑」より]</stron>


むろね山野草の会のベニバナヤマシャクヤク(紅花山芍薬)2010年5月16日(日)

2010年06月09日 | 植物図鑑

P2040498

2010年5月16日(日)、むろね山野草の会(佐藤智会長、会員29人)の「春の山野草展」が、室根公民館(一関市室根町折壁)で15日から開催中だったので、行ってきました。会員が育てた約60種、200点ほどの山野草の中にベニヤマシャクヤク(紅山芍薬)が1鉢だけありました。展示の日に花を咲かせるようにするのは大変難しいそうですが、見ることができて良かったです。

P2040503

P2040500

P2040499

ベニバナヤマシャクヤク(紅花山芍薬) ボタン科 ボタン(パエオニア)属 Paeonia obovata

特徴:山地の林内に生える多年草。根は細い紡錘形で茎は直立し、高さ約40㎝になる。葉は2回3出複葉で楕円形~倒卵形。葉の裏側に毛があり、ないものはケナシベニバナヤマシャクヤクという。

ヤマシャクヤク(山芍薬)は、長年キンポウゲ科に分類されてきたが、現在ではボタン科に含まれている。中国・朝鮮半島にも分布する。栽培:暑さを嫌うので、真夏の暑い時期は50~70%遮光を心がける。肥料を好むので、夏期を除いて芽出しから定期的に施肥すると良い。植え替えは秋口が適期で、冬期に強い凍結をさせないように注意する。過湿を嫌うので水はけ良く、硬質鹿沼土・軽石の混合土で植え付ける。[栃の葉書房発行「山草図鑑」より]

ベニバナヤマシャクヤク(紅花山芍薬):シャクヤクは、中国から薬として導入され、入ってきた当初は”エビスクスリ”と呼ばれていた。”エビス”というのは、外国あるいは中国などを意味している。その後、この薬の中国名である"芍薬”をそのまま音読みし、シャクヤクという名前がついた。日本の山地にもこのシャクヤクと葉がよく似た草が自生しており、それがヤマシャクヤク(山芍薬)になった。蕾が丸く球形で、一重の白い清楚な花が咲く。さらにヤマシャクヤクに葉、花形がよく似た紅色の花の草が見つかり、これがベニバナヤマシャクヤク(紅花山芍薬)に。本種は高さ40~50㎝になり、茎の頂部に雄しべや雌しべを包んだような直径約5㎝の花を1つつける。花びらは4~5枚から7枚。花びらの色は基本的に紅色で、枚数は株によって多少違う。雌しべの先の暗紅紫色の柱頭が巻いているのが特徴。ヤマシャクヤクの柱頭の巻きは浅い。葉はヤマシャクヤクとほとんど変わらない。楕円形の小葉が3枚くらいの編成で集まり、茎の途中から互い違いに出ている。分布と自生地:北海道、本州、四国、九州に分布。非常に限られた山地の林や森の中に自生する。[山と渓谷社発行「山渓名前図鑑・野草の名前(春)」より]

http://blog.goo.ne.jp/pea2005/e/7ad43816f77b259753f422adfcb25de2 [peaの植物図鑑:ヤマシャクヤク(山芍薬)&ベニバナヤマシャクヤク(紅花山芍薬)]

http://blog.goo.ne.jp/pea2005/s/%A5%E4%A5%DE%A5%B7%A5%E3%A5%AF%A5%E4%A5%AF [peaの植物図鑑:ヤマシャクヤク(山芍薬)]


千厩野草会のキバナイチゲ(黄花一華)

2010年06月09日 | 植物図鑑

P1980510

P1980508

P1980514

P1970617

2010年5月4日(火)、千厩ショッピングモール・エスピア(一関市千厩町千厩字東小田)で開催中の千厩野草会(金野昌敏会長、会員15人)の「春の山野草展」を見に行ってきました。150鉢ほど展示されていた山野草の中に、1鉢だけキバナイチゲ(黄花一華)がありました。アネモネ・ラヌンクロイデスと呼ばれる海外からの導入種のようです。

P1980518

P1980516

P1980517

イチリンソウ(一輪草)の仲間:イチリンソウは花後生長し、初夏に上部を枯らして休眠する多年草。この属の学名はアネモネで、一般園芸でなじみ深いアネモネと同じ仲間(属)。アネモネ属は世界各地に150種ほど、日本に約12種が分布する。この属の花弁のように見える部分は萼片で、5~10数枚があり、美しい花が多い。日本の自生種と栽培される種には、イチリンソウのほか、身近に広く分布しているニリンソウ、北国の多雪地帯に多いキクザキイチゲ、葉に特徴のあるユキワリイチゲや、高山の湿原でなじみのハクサンイチゲ、それにアズマイチゲやサンリンソウ、ヒメイチゲ、エゾイチゲなどがある。

海外からの主な導入種:海外にも種類が多く、数多くの種が山野草として導入されている。アネモネ・ネモローサ:アジア北西部からヨーロッパ北部に分布。花色は白色や紫色、桃色などで、八重咲き種など多くの園芸品種が流通する。

アネモネ・ラヌンクロイデス Anemone ranunculoidesヨーロッパから地中海沿岸に分布し、和名はキバナイチゲ(黄花一華)。本種とアネモネ・ネモローサAnemone nemorosaの交配種がアネモネ×セエマンニィで、薄黄色の花を咲かせる。

アネモネ・アペンニナ:ヨーロッパのコルシカ島からギリシャ東部に分布。濃い青花の’ペトロバク’や、美しい八重咲き種がある。

アネモネ・コウカシカ:トルコの北東部からイラン北部に分布する小型の小輪種。

その他の種:ヒマラヤ原産のアネモネ・オブツシロバや、「ベニバナイチゲ」の和名で呼ばれる交配種のアネモネ×レッセリーなどが普及する。[講談社発行「山野草大百科(久志博信・内藤登喜夫著)」より

http://commons.wikimedia.org/wiki/Anemone_ranunculoides [Anemone ranunculoides]