2010年5月15日(土)、東山植物友の会(鈴木四郎会長)の「春の山野草展」が、松川公民館(一関市東山町松川)で開催されましたので、行ってきました。沢山の山野草が展示されていましたが、クロユリ(黒百合)が3鉢ほどありました。
クロユリ(黒百合)&エゾクロユリ(蝦夷黒百合) ユリ科 バイモ属 Fritillaria cantschatcensis
ユリのような形の黒っぽい花が咲くことによる。亜高山から高山にかけての草地に生える多年草。北海道では低地にも見られる。高さは10~50㎝。葉は長さ5~10㎝の披針形で、茎の中部以上に3~5個ずつ2~3段に輪生するが、茎の上部では互生になる。6~8月、茎の先に直径2~3㎝の鐘形の花が斜め下向きに咲く。花は紫褐色で、黄色の細かい斑点があり、独特のいやな匂いがある。花には両性花と雄花とがある。果実は蒴果で長さ2~3㎝の倒卵形。本州と北海道の高山のものは、高さは20㎝ほどで、花は1~2個つき、染色体は2倍体で、ミヤマクロユリ(深山黒百合)とも呼ばれる。
エゾクロユリ(蝦夷黒百合)と呼ばれるタイプは全体に大形で、高さ50㎝ほどになり、花の数も3~7個と多い。また、花の色はエゾクロユリと呼ばれるタイプのほうが黒っぽい。分布:北海道、本州(月山、飯豊山地、中部地方)。[山と渓谷社発行「山渓ポケット図鑑2・夏の花」より]
クロユリ(黒百合) ユリ科 特徴:高山帯の草原に生える多年草。高さ10~30㎝。花は茎頂に1~数個付き、悪臭がある。うつむきがちに咲き、花披片には暗褐色の網目模様がある。葉は披針形で3~5枚が輪生し(上部では互生)、数段に付く。花期:分布:</stromg>北海道~本州(中部地方以北)。
栽培:春先から日に当て、花後は半日陰、夏は涼しい場所で管理する。夏に地上部が枯れるが地下では鱗茎が生長しているので、忘れずに灌水し、液肥も与える。植え替えは秋に行い、赤玉土・硬質鹿沼土の混合土などを用い、表土から約2㎝下に鱗茎を植え付ける。増殖は新しくできた子球を切り離して植えるか、鱗片をはがして植える鱗片挿しによる。実生もでき、タネを採り播きすると翌年発芽するが、開花まで5~6年かかる。[栃の葉書房発行「山草図鑑」より]</stron>