2016年10月7日(金)、北上市立中央図書館の駐車場の傍に植栽されているズミ(酸実)が、真っ赤に色づいた果実を沢山つけていました。ズミの木は詩歌の森公園内のほかの場所にもありましたが、この木のように沢山の実はつけていませんでした。
ズミ(酸実) バラ科 リンゴ属 Malus sieboldii
コリンゴ、コナシ、ミツバカイドウなどの名もある。丘陵から山地の日当たりのよい所に生える落葉小高木。よく枝分かれして、高さ5~8mになる。枝には刺がある。樹皮は灰黒色で、老木になると縦に割れ目ができる。若枝は赤みを帯び、柔らかい毛がある。葉は長さ3~10㎝の長楕円形または卵状長楕円形だが、3~5つに大きく切れ込むものも混じる。花期は5~6月。花は直径2~3.5㎝で3~7個ずつ束になってつく。つぼみ(蕾)は濃いピンクだが、開くと白くなる。花弁は5個。花柄は長く2~4㎝で細く、柔らかい毛が多い。果実は直径5~10㎜の球形で、秋に赤く熟し、葉が落ちた後も枝に残り、よく目立つ。
果実が黄色に熟すものをキミズミ(黄実酸実)という。樹皮を煮出して黄色の染料にしたり、絵の具の原料にもする。ズミの名は「染み」から変化したといわれる。またリンゴの台木として利用され、庭木や生け垣に植えられることもある。分布:北海道~九州。[山と渓谷社発行「山渓ポケット図鑑1・春の花」より]