我が師であり音楽パートナーのSYO Michaelさん率いる Zac Bran Piano Trio 10th LIVE
今回も大盛況でした~~!!
ところで。
この記事を書くにあたって、大変考えまくり、ものすごく覚悟の上でアップに踏み切ります。
自称「アート県」?香川への愛をこめ、反発、非難も覚悟の上でございます。
先日の「朝日新聞」地方面に、Zac Bran Trio が大きく紹介されました。
記事を読んでLIVEにいらした方もかなり多かったと思います。
記事を書かれた木脇みのりさんは、当ブログに何度も登場している「山活」の常連さんで、マスターにご紹介いただき、一緒に何度か飲んで盛り上がったことも…(*^_^*)
これからもきっといろんな展開で末永くお付き合いが続きそうな予感わくわく♪なのであります。
しかし私は、記事にて、Zac のメンバーのみなさんが「アマチュア ミュージシャン」と紹介されていたことには、かなり違和感がありました。
違和感というよりも、間違いです。
彼らはプロです。
特に、SYO Michaelさん、高橋 修さんは、実際に数多くのイベントや、LIVEに、プロのミュージシャンとして出演されています。
美濃英明さんは、Speak Lowのマスターでいらっしゃるので、ミュージシャンとして、表でプロとして演奏する機会があまりないだけのことであって、私のカテゴリーとしては彼もプロです。
しかし、香川の人たちにとって「プロ」とは、メジャーデビューしてる人、東京から来た人…という感覚なのだと思います。
が、それは違います。きっぱり。
私たちのような立場を「地元ミュージシャン」と私は括って書いてきました。
東京在住時代にも、私は「メジャー」ではありませんでしたが、自信と誇りをもって「プロ」として活動をしてきました。
地域に根ざした音楽活動をしたいという思いは、東京時代も、今も、全く変っていません。
でも、東京では、私たちのようなミュージシャンはいっぱいいて、それぞれ「プロフェッショナル」として主催者、自治体、会場オーナー、ライヴハウス、お客様…などなどから相応な対応や評価をいただいてきたと思います。
メジャーなアーティストのコンサートが連日あちこちで行われる中でも、私たちのような中間的?地域的ミュージシャンのスタンスというものが、わりと自然に受け入れられていたと感じます。
ところが、香川に戻ってから、「アマチュア」と「プロ」の線引きに以前から疑問を感じていました。
Zacも「アマチュア」といわれるし、とあるコンサートでは、今は解散している元メジャーのビッグバンドのメンバーだった方を、司会者が「元プロ」と紹介していたのであります。
地方都市で、今でも現役で音楽活動をされている方に対して「元プロ」なんて、あまりにも失礼と私は感じるのですが、いかがなものでしょうか。
これが、香川県人の「ミュージシャン」に対する捉えかたなのであろうか、、、
また、イベントの主催者側としても「なるべく安く雇いたい、あわよくばタダで…」というような風潮があり、地元ミュージシャンの「地位」(という表現はしたくないけど敢えて)は、とっても低いです。
ギャランティーなどは度外視で、大勢の人の前で演奏できる機会を求めてステージを請け負う自称アマチュア・ミュージシャンにも、正直言って私は責任の一端があると思います。
ごめんなさい…
私は、人の心を動かす素晴らしい演奏者の方に「私はアマチュア」といって、ご自分を謙遜、卑下してほしくないのです。
それは、厳しい言い方ですが、裏を返せば「無責任」であり「甘え」でもあります。
「プロフェッショナル」とは…
単純にいえば「報酬」を貰って演奏するということです。
その報酬が多かろうが少ながろうが、それで生計が成り立とうがなかろうが、
演奏に対して報酬を貰うということは、自分の演奏の価値に「責任」を負うということです。
これはすべてのアーティストにいえることであって、「プロフェッショナル」か否かという基準は、周囲の評価ではなく、自分が決めることと私は思います。
そして私は「プロ」であると自負しています。ここが原点です。
しかし、私の「プロ」としての評価は、周囲の方がされることなのだと思います。
「イケるプロ」か、「ダメなプロ」かは、お客様が判断することであります。
これを言い切るには、覚悟が必要なのです。
ある私のお友達が、件の朝日新聞の記事を読んで、速攻メールを下さいました。
「なんか年も名前もオ-プンにされて すこし 悲しいね。もっと 違う目線で書かれてほしいな。って感じ。
退職後 頑張っているのじゃなく 私にとって彼らは、バリバリの現役なんだよね。年は関係ない・・。」
私も、全く同感です。
新聞の記事としては、「プロ」のバンドのLIVEの告知では、「広告・宣伝」のようになってしまうし、いろいろ新聞側からの経験(お客さまをより多く動員する書き方)や、都合や思惑もあるのかもしれません。
一般的な読者の心を最大限に掴む方策はコレなのかもしれません。
精一杯の思いで記事にして下さったのだと察せられます。
その結果、LIVEは本当に大盛況だったんですから。
ごめんね…みのりさんのことを批判してるわけじゃ決してありません。
私は、「地元ミュージシャン」の存在意義の認識については、常々、本当に真剣に思うところがあるのです。
「香川県」は「アート県」??そんなら、もっと地元アーティストを大切に保護していきましょうよ。
「ギャランティー」は、正直いって、私としてもあまり重要ではありません。(まあ、諦め…ヘアメイクで殆ど消え去る(^_^;) )
けれども、興行の主催者は、地元ミュージシャンを大切にするべきで、
ミュージシャンは自分の演奏の価値にキッチリ責任を持つべき。
そうしてこそ良いアーティストが育っていくのでは…
メジャー志向で、東京へ、海外へと向かっていく若い人たちのことは、心から頑張ってほしいと応援するし、メジャーで活躍している方は地元の宝と思います。
でも、一方で「地元ミュージシャン」をもっと大切にしてほしい。
私たちは、自分のお隣で、地域で暮らしているふつーの人たちが、LIVEやコンサートに出かけて「ナマで音楽を聴くっていいな」と思って下さること、
音楽の底辺を広げていくことを願って、できるだけ安く、良い音楽を…と、本当に本当に努力をしています。
さらに、一緒に歌ったり参加して、もっと楽しんでいただきたい。
それが私のミュージシャンとしての役割なのだと思い、そのことに誇りをもっています。
少し前にも書きましたが、私が自分のLIVEをやるとき、「儲け」よりも、できるだけ多くの人に、お財布に優しく、楽しんでいただきたいと思っているのです。
ペアチケットや、親子ペアチケットなども、そういう観点からつくったものです。
今回のZacのLIVEでは、親子チケットを求められた方が7組ほどいらっしゃいました。
こんなものを買うのはウチら親子ぐらいだろうと思っていたのですが、新しいお客様を迎えることができたのです。
でも、「プロ」として、地元ミュージシャンとして、赤字興行には絶対にできない。
これはプライドであります。
「趣味」でやっているのではありませんので。
そのマネージメントは、シビアです。
今年もZacのLIVEに行こう、今回はどんなゲストかな? どんなサプライズがあるかな?…と、楽しみにして足を運んでくださる方が増えていく、、
高橋さんの
「すてきな、すてきな、VOCALのおねーさんです!」
「楽しい時間はアッと言う間に過ぎ去ります」
などなど、お決まりのMCも何度聞いても和みまくり、幸せな気分になれるし、
Zacの成長に一緒についていく私たち…って気がするってもんよ。
私はZacがメジャーになったらいいな…なんて思っていません。
このバンドは、香川に深く根ざして、地域の、顔の見える人たちから広く長く愛されていけばいいのだと思います。
そういうミュージシャンは、地域に必要だと思います。
私も、そんなミュージシャンを目指したいと思っています。
一介の「地元ミュージシャン」の心の内を、包み隠さず書きました。