ピカビア通信

アート、食べ物、音楽、映画、写真などについての雑記。

リニア

2008年10月23日 | Weblog


リニア新幹線の建設が現実的な話となって、ルートに引っ
かかるところは、気がきではない状態になってきてい
る。
わが地元が正にそれ。
ABルート、どちらにも引っかかるのが諏訪地方で、
最初の頃は、Bルートというのが大方の一致した見方
であった。
しかし、それは、まだ現実的な話ではない内の、謂わ
ば、夢物語の類であったと思う。
ところが夢物語であろうがなかろうが、そのルートに
当るところはその気になっているので、既定の事実の
如く考えてしまう。
そんなところにもってきて、今回のJRのCルートの
方針である。
地元は、寝耳に水に近い反応を示している。

そもそものリニアを作る理由を考えれば、自ずと結論
は出てくるものなのだ。
東海道新幹線のバイパスなのだから、なるべく速く、
しかもコストがかからないようにするというのは、論
理的に考えれば当たり前のことだ。
ルートは真っ直ぐな方がいいに決まっている。
後はコストの問題で、トンネルを作る費用がどの程度
なのかということだったが、地質調査をして目処が付
いたのだろう。
そこで、トンネルという結論に達したわけだ。
どこから見ても、疑問の余地はない。
しかも、費用はJR(そんなお金あるのか)持ち。
そうなると、全く説得力のない、地元の不満である。

誘致したい地元は、例によって経済効果、地元の活性
化を掲げるわけだが、これがまた問題なのだ。
建築関係は、とりあえず何らかの収入は期待できるだ
ろう。
経済効果は、そこに限ればあると言える。
しかし、その時だけ。
次に、観光業に関して。
新駅が出来れば人が来る、と単純に考えての発想だが
(どこでも同じように考える)、すでに多くの例が日
本全国至る所に見られる。
閑散とした新駅の周辺。
或いは、便利になったお陰で日帰り観光客ばかりになっ
た観光地。
どこも同じ、似たような風景の出現。
独自性のない観光地。
要するに、リニアが出来ても、せいぜい「リニア饅頭」
が生まれるくらいのものなのだ。
いい加減、新しいものが出来るイコール経済の活性化
という発想を止めてほしい。
しかし、そういう発想を変えられないのが、所謂政治
と経済の中枢にいる人間達である。

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