実は、10月9日から、ここの画像は密かにシリーズ
となっていた。
が、誰もそんなことには関心がない、と思うし、気付
く人もいないだろう。
動機が、手持ちの写真がなくなりつつあるというネガ
ティブなものなのだから、やってる本人すら後付のよ
うな気分である。
一応どういうシリーズなのか説明すると、蝶の写真で
あることは判ると思うが(中には蛾に見える人もいる
だろう)、その蝶の中でも「セセリチョウ」という蝶
の写真だけを並べたのだ。
つまり、「セセリチョウシリーズ」だったのだ。
見ての通り、この「セセリチョウ」というのは、一言
で言えば地味。
しかも、蛾と区別できないし、どれも同じように見え
る。
要するに華やかさのない蝶なのだ。
蝶の中では間違いなく人気薄の蝶だろう。
悪いことに、「イチモンジセセリ」などは、稲の害虫
ですらある。
害虫扱いを受ける蝶というのも珍しい。
そんなこともあり、マイナーなイメージを免れないの
が「セセリチョウ」であると言える。
しかし、こういうのはどの世界にも共通することだが、
始めは華やかなものに惹かれるのだが、徐々に渋めの
ものの微妙な変化の方が面白く感じるようになるもの
だ。
つまり、そういうものに魅力を感じるようになるとい
う変化が生まれるのだ。
それが蝶の世界では「セセリチョウ」なのだ。
最初は、派手な「九谷焼」に目を奪われるのが、「鼠
志野」の方がよくなるのと同じである。
或いは、「蘭」よりは、普通に野に咲く可憐な花のほ
うが好きになるのと同じである。
勿論、世の中にはそうならない人も多い。
骨董の世界であれば、いつまでたっても金ぴかな縁起
物のようなものしか集めない人がその代表である。
と、無理やり結びつけたが、この理屈も強ち間違いで
はないと思う。
とは言え、その「セセリチョウ」を本格的に狙いだし
たのは実は今年からなのだ。
正直に言うと、それまでは今ひとつ同定できない種類
が三四種あったのだ。
やっと、何とか判るようになって、晴れてお披露目と
なった次第である。
どうでもいいとは思うが、10月9日からの「セセリ
チョウ」の名前は、「スジグロチャバネセセリ」「ヘ
リグロチャバネセセリ」「ヘリグロチャバネセセリの
集団」「アカセセリ」「ヒメキマダラセセリ」そして
本日は「オオチャバネセセリ」というラインナップで
ある。