ぴかりんの頭の中味

主に食べ歩きの記録。北海道室蘭市在住。

【写】歴史の小径(室蘭)前編

2009年02月11日 22時17分09秒 | 撮影記録2008
●歴史の小径(室蘭)前編 撮影日 2008.10.11(土) [Yahoo!地図]

・室蘭の西のはずれ、JR崎守駅のそばに小さな看板が立っています。『歴史の小径』。見知らぬ道を探検へ。

・看板に従い住宅地を通って、線路の高架下をくぐる。

・なんだあれは? 道すがら目についた建造物。
  
・どうもパイプラインが通っているようです。
 
・パイプライン周辺。
  
・車幅一台分の道を奥へと進む。舗装道路は途中から砂利道、草の道に。
 
・分厚い雲の中に所々青空が顔を出す。
  
・林道は秋の気配。というか、もう秋ですね。

・雲の中にポッカリと空いた穴。

・行く手を阻む、鉄パイプ製の柵。その脇には『歴史の小径 ようこそ』の看板。歓迎されているのかいないのか。柵は車の乗り入れ防止用と思われる。
  
・柵を越えてさらに奥へ。道はぐっと狭くなる。この道はその昔々の旧道なのだそうです。それで『歴史の小径』。

・あちら側へ抜けてみると、こちらにも鉄パイプの柵が。
 
・その脇の繁みの向こうが明るくなっていたので覗いてみる。
 
・するとキレイな芝生の広場が! 「うぉっ、なんじゃこりゃ!?」 カメラの設定をミスり、暗い写真になってしまった。

・サッカー場が数面は取れそうな広大な敷地です。室蘭にこんな場所があったとは。
  
・芝生の広場を後にして小径を進むと、眼下に国道と黄金方面の見慣れた風景が。

・ややしばらくして車道に出ました。向こうの国道沿いのコンクリート工場(?)はよく目にする建物です。こんな所に出るとは。

・登り坂を上がる。
(後編へ続く)
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【本】美味しさを測る

2009年02月11日 08時01分04秒 | 読書記録2009
美味しさを測る 舌を超えた驚異の味センサ, 都甲潔 山藤馨, 講談社ブルーバックス B-884, 1991年
・工学的見地からの味覚・嗅覚の分析とそれらを測るセンサ開発の話。タイトルを単なる『味』ではなく『美味しさ』としているところがミソ。本書の内容では味や匂いを器械で識別できるところまでで、それらの感覚や外的条件を総合した『美味しさ』を測るとなるとまだまだ先の話です。これと似たような話で、最近では、「絵画の美しさ」、「音楽の心地よさ」、「文章の上手さ」、「お笑い芸の面白さ(それはない??)」などなどこれまでは数値化できなかった "人間の主観" に立ち入る領域の研究が徐々に開拓されつつあります。人間の不思議を感じる、個人的にはとても興味ある分野。
・内容は "味センサ" に至るまでの基礎的な話に紙面が多く割かれているので、手っ取り早く内容を把握したければ、後ろの章だけ先に読んだ方が良さそうです。
・「現代は、グルメの時代とも、飽食の時代ともいわれる。人々は、美味しさを追求して止むことがない。だが、味というものは、なんと主観的なことか。食物の味は、私たちが舌で感じる甘味や酸味といった基本的な味に加え、香りや舌ざわり、温度、さらには色や形状、そして、その場の雰囲気にも大きく左右される。」p.5
・「現代では、人間の五感のうち、視覚、聴覚、触覚に相当する感覚は、それぞれ長さ、音の強さ、圧力や温度といった尺度できちんと約束されている。人類の科学は、単位を定める計測の発展とともにあった、といっても過言ではない。」p.5
・「化学受容によって生じる味覚と嗅覚とが、生物の生存にかかわる本能的感覚であることがよくわかる。」p.19
・「舌面には、ざらざらとしたつぶつぶがたくさん存在する。これが乳頭であり、糸状乳頭、茸状乳頭、有郭乳頭、葉状乳頭の四種類がある。糸状乳頭以外の乳頭は、味蕾(図2.1)という器官をもつ。」p.36
・「味の受容は、味細胞の生体膜(細胞膜)でなされる。」p.36
・「まず、味物質の生体膜への吸着は、膜電位を変える。その結果、吸着部位と他の部位との間に電位差が生じて、その間を電流が流れる。これが、シナプス前膜における神経伝達物質の放出を促し、接続した神経の興奮へと導く。」p.40
・「実は、第一次ニューロンと第二次ニューロンの間にある弧束核は、舌でさわった感じや口に含んだ感じに関連している。また、第二次と第三次の境目にある視床は、食物を目で見た感じに関係しているが、このような感じは確かに味に影響する。これらの情報は、高次のニューロンになるにつれて、神経の応答につけ加えられて味覚領に送られているはずである。」p.43
・「カメレオンは透明な表皮をもっているが、その下に、赤、黄、暗褐色の色素を含む細胞がある。いろいろな条件でこの細胞がふくれたりちちんだりするので、皮膚の色が変わるのだといわれている。」p.45
・「食物の味は、ひじょうにあいまいなものである。同じ料理でも、ある人は美味しいというのに、他の人はまずいということも多い。健康状態や気分によっても、美味しかったり、まずかったりする。見た目や舌ざわり、臭いや形、量などによっても美味しさが変わってくる。  このようなあいまで複雑な味を、センサで定量的に測れるものだろうか。」p.46
・「そこで今、標準的人間の標準状態における味細胞からの一次ニューロンのインパルス列パターンに注目して、これを「化学的な味」とよぶことにしよう。  味覚センサの第一目標は、この化学的な味をセンシングすることにある。  このような味のセンサのもっとも大きな役割は、個人差や健康状態・気分に左右されない客観的な味の基準を提供することにある。」p.46
・「このように、今までに知られているうま味がすべて日本人により発見されたという事実は、日本人の味へのこだわりの強さを象徴するものだろう。」p.50
・「うま味は、最近では、五つめの基本味として定着し、英語でもUMAMIとそのままの名でよばれている。」p.51
・「なお、ガラスといえば、シンデレラがガラスの靴をはいたというのは、実は「リスの毛皮(絹と銀糸という説もある)」の誤訳だった。」p.105
・「マスクメロンの「マスク(musk)」は、じゃ(麝)香を意味している。」p.111 「"ムスク" メロン」だったのですね。知りませんでした。てっきりお面の "マスク" かと。
・「ガスの種類を識別するセンサも、前述したように発達しつつあるが、匂いということになると、ガスの識別とは事情が異なる。私たちは、通常それぞれのガスの種類などをいちいち識別していないで、多数成分のガスを吸って全体としての匂いを判定・評価しているからである。」p.114
・「嗅覚の特徴の一つは、ひじょうに数多くの臭い物質に同時に応答できる点にある。」p.120
・「麻酔がない頃の手術はスピードがすべてであり、大腿の切断に九秒という記録が残っているが、同時に助手の人差指まで切断してしまった、という話は有名である。」p.137
・「分子素子の開発は、バイオロジー(生物学)とエレクトロニクス(電子工学)を結びつけたバイオエレクトロニクスの、今もっともホットな話題の一つだ。」p.150
・「つまり、基本味センサを組み合わせて味物質の混合溶液の味を測るのは、本質的に困難なように思われる。  実用的な観点かからいっても、ひじょうに多数個のセンサをそろえるのは、現実的ではない。」p.156
・「味覚のもう一つの特徴は、その非選択性にある。つまり、味を示す化学物質を詳細に識別しているわけではない。」p.156
・「私たちも、味物質の濃度を測っているのではなく、味の相互作用も含めた味について直接認識している。誰もコーヒーを飲んで「うーん、これはうまい。カフェインの濃度が二ミリモルだね」などとはいわない。」p.170
・「一言でいうと、美味しさには、人間の五感のすべての他に、種々の外部環境と健康状態や心理状態までが関係している。  美味しさという、いわばフィーリング的な味を認識するのは、通常のセンサ一個の能力をはるかに超えており、そのためには種々のセンサやコンピュータを含む認識機器のシステムが必要である。」p.176
・「このように聴覚も色覚も、音と光のちがいこそあれ、どちらも波長という一つの量で特製を表現できるにもかかわらず、聴覚では分離可能で、色覚ではそうではない、これは、ひとえに受容細胞の数の差に起因する。」p.
・「現在は溶液しか測れないが、人工の口を用いて、人間が行なっているように噛みくだいて溶液にすれば、固形の食品の味も測ることが出来るようになる。将来は辛味と渋味のような物理的な味も含め、コクのような風味も測れるように、膜の種類と質を改良していくことも可能であろう。」p.196
・「将来は、コンピュータ制御による食品の自動生産用のセンサや、チェーン店における望みの味への均一化、伝統の味の再現、美味しい水の判定やその味質の定量化、などいろんな目的に利用されることが予想される。」p.197
・「ヒトは一般に、最大二桁の濃度範囲にわたって、味を感じることができ、その間をおよそ七段階に識別できるといわれている。ニューラルネットワークを用いると、もっと詳細に、およそ二〇段階まで識別可能である。」p.214
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