紅蓮(ぐれん)のポケット

子どもの本の作家・三輪裕子のふつうの毎日
2015年夏。三宅島で農業を始め、東京と行ったり、来たりの生活になる

歌仙の反省会

2011-06-03 05:48:23 | 7・連句・俳句・短歌
一昨日は、エマノン歌仙「「冬木立の巻」反省会 があった。

この歌仙がスタートしたのが、2月1日。それから、5月9日に巻き終わるまでに、東日本大震災という、とてつもなく大きな出来事があった。
はっきりいって、私自身、歌仙を詠むどころではないという気分の時もあったし、連句仲間の1人が仙台に住んでいることもあって、ご無事でいられるか心配もした。それこそ、連句どころではないだろう。

そう思っていたので、震災後、最初に仙台から句が送られてきた時には、ほんとうにホッとした。
気持ちに余裕がないと、句を詠もうとは思わないだろうから。
少しは、落ち着かれたのだろうと安堵したのだった。

そして、歌そのものは、大震災に引きづられる形になって、同じ場所にとどまるような句も多く、できのいい歌仙ではなかったかもしれない。
けど、こんな時期だけに思い出深い歌仙になった。

次回の歌仙。
昨日までに、以下の発句が集まった。

早苗田に 沈む夕日の 照り返し ○

冷えびえと 音も静かに 走り梅雨  ○○○

人ひと人 籐の簾に 息とまる

つかの間の 薔薇に見とれる 交差点

くもり空 桜桃碗に あふれしむ

夏来る 地球儀の海 ひんやりと

天空へ 開け放たれて 青田道  ○○         

星を差す 指よりこぼれ 草蛍           

海亀に 星の教えし 道のあり ○  


そして、票が一番多く集まった、

冷えびえと 音も静かに 走り梅雨  晩菊
が発句に決まり、新たな歌仙がスタートした。