◇ 頼みの個人消費は1.9%の減少 = 内閣府が15日発表した7-9月期のGDP速報によると、実質成長率は年率換算で1.4%だった。これでプラス成長は7四半期連続となったが、4-6月期の2.6%に比べるとスピードは半減している。最も重視された個人消費はマイナス1.9%、住宅投資もマイナス3.5%に落ち込んだ。企業の設備投資はプラス1.0%だったが、勢いは弱々しい。政府の公共投資もマイナス9.7%と、成長率の足を引っ張った。
内需が全滅状態となったなかで、ひとり頑張ったのが輸出。年率で6.0%の増加を記録。輸入が6.2%減少したために、成長率を大きく下支えする形となっている。輸出が伸びたのは、アメリカやEU諸国、それに中国や新興国の経済が堅調に推移したため。こうした世界同時好況の恩恵を受けたにもかかわらず、内需の不振で低成長が続いてしまった。
個人消費の伸び悩みは「長雨や台風の影響によるものだ」と内閣府は説明している。だが同時に発表された7-9月期の雇用者報酬は実質値で前期比0.5の増加。4-6月期の1.0%増から、これも半減した。こうした収入の伸び悩みとの関係は無視して、消費の鈍化をすべて天候のせいにしてしまうのは、どうかと思う。
国際的に比較してみると、7-9月期のGDP成長率はアメリカが3.0%、ユーロ圏が2.4%だった。日本の1.4%はいかにも低すぎる。そこで気になるのは、政府をはじめ与野党の政治家、経済界までが「低成長でも仕方がない。1%台の成長率でもプラスなら我慢しよう」といった考えに、甘んじているように思われることだ。デフレから脱却できない真の原因は、そこにあるのではないか。
≪15日の日経平均 = 下げ -351.69円≫
≪16日の日経平均は? 予想 = 上げ≫
内需が全滅状態となったなかで、ひとり頑張ったのが輸出。年率で6.0%の増加を記録。輸入が6.2%減少したために、成長率を大きく下支えする形となっている。輸出が伸びたのは、アメリカやEU諸国、それに中国や新興国の経済が堅調に推移したため。こうした世界同時好況の恩恵を受けたにもかかわらず、内需の不振で低成長が続いてしまった。
個人消費の伸び悩みは「長雨や台風の影響によるものだ」と内閣府は説明している。だが同時に発表された7-9月期の雇用者報酬は実質値で前期比0.5の増加。4-6月期の1.0%増から、これも半減した。こうした収入の伸び悩みとの関係は無視して、消費の鈍化をすべて天候のせいにしてしまうのは、どうかと思う。
国際的に比較してみると、7-9月期のGDP成長率はアメリカが3.0%、ユーロ圏が2.4%だった。日本の1.4%はいかにも低すぎる。そこで気になるのは、政府をはじめ与野党の政治家、経済界までが「低成長でも仕方がない。1%台の成長率でもプラスなら我慢しよう」といった考えに、甘んじているように思われることだ。デフレから脱却できない真の原因は、そこにあるのではないか。
≪15日の日経平均 = 下げ -351.69円≫
≪16日の日経平均は? 予想 = 上げ≫