◇ 単純な政策変更ではなさそう = FRBは先週30日に開いた政策決定会合で、政策金利2.5%の据え置きを決めた。また、その後に発表した声明では「今後の政策金利の調整には、忍耐強く当たる」と表明。さらに保有資産の縮小についても「計画を修正する用意がある」と述べた。市場関係者の多くはこの声明内容を「引き締め政策の終了」と解釈、ダウ平均はこの日だけで400ドル以上も急騰している。
FRBはなぜ、こんな声明を発表したのだろうか。一部のマスコミは「株価の下落を心配したため」と報じているが、これは違う。というのもダウ平均株価は、昨年12月下旬から6週間にわたって連騰しているからだ。では、アメリカ経済の先行きを心配したのだろうか。これも予想以上に強い雇用状況などをみると、すっきりとは納得しがたい。
この点について、パウエル議長は記者会見で「未解決の政策課題の不確実性が高まっている」と指摘した。具体的には米中貿易交渉やイギリスのEU離脱、さらには米政府機関の一部閉鎖などの事例を挙げている。つまり、こうした問題がどんな影響を及ぼすか不透明だから、事前に予防的な態勢をとるというわけだ。
パウエル議長は、こんな説明も加えている。今後の判断は「経済データ次第」であり、保有資産の縮小についても「具体的には、これから検討する」と。つまり政策を修正するかどうかは、これからの経済情勢による。きわめて常識的な見解であり、引き締め政策の即時中止とは必ずしも言っていない。市場はFRBの声明を、やや前のめりに受け取ったのかもしれない。
≪4日の日経平均 = 上げ +95.38円≫
≪5日の日経平均は? 予想 = 上げ≫
FRBはなぜ、こんな声明を発表したのだろうか。一部のマスコミは「株価の下落を心配したため」と報じているが、これは違う。というのもダウ平均株価は、昨年12月下旬から6週間にわたって連騰しているからだ。では、アメリカ経済の先行きを心配したのだろうか。これも予想以上に強い雇用状況などをみると、すっきりとは納得しがたい。
この点について、パウエル議長は記者会見で「未解決の政策課題の不確実性が高まっている」と指摘した。具体的には米中貿易交渉やイギリスのEU離脱、さらには米政府機関の一部閉鎖などの事例を挙げている。つまり、こうした問題がどんな影響を及ぼすか不透明だから、事前に予防的な態勢をとるというわけだ。
パウエル議長は、こんな説明も加えている。今後の判断は「経済データ次第」であり、保有資産の縮小についても「具体的には、これから検討する」と。つまり政策を修正するかどうかは、これからの経済情勢による。きわめて常識的な見解であり、引き締め政策の即時中止とは必ずしも言っていない。市場はFRBの声明を、やや前のめりに受け取ったのかもしれない。
≪4日の日経平均 = 上げ +95.38円≫
≪5日の日経平均は? 予想 = 上げ≫