経済なんでも研究会

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明暗入り乱れる 企業の決算 (下)

2019-02-07 07:56:21 | 利益
◇ リーマン・ショックとの違い = いま中国経済の成長鈍化が、世界各国の経済にじわじわと影響し始めている。その影響は、特にスマホと自動車に大きく現われているようだ。世界のスマホ需要は2年ほど前から飽和状態にあって、全世界の昨年の出荷台数は14億5000万台。前年を4.1%下回った。そこへ最大の消費国である中国の需要が減少。たとえば中国国内の12月の生産は前年比10%、出荷は14%も減っている。

中国では、自動車の売れ行きにも陰りが見えてきた。昨年の新車販売台数は前年比2.8%の減少。前年を下回ったのは、なんと28年ぶりのことである。この需要減退に米中貿易戦争の影響が加わったため、アメリカ車は極端に売れなくなった。その結果、フォードは赤字決算に追い込まれた。

日本の中国向け輸出をみても、12月の半導体製造装置は前年比34%の減少。工作機械は56%も落ち込んだ。このように中国経済の成長鈍化は、各方面に影響を及ぼしてきている。しかしアメリカや日本の景気は底堅い動きを維持し、最高の収益を出し続ける企業も多い。さらに米中貿易戦争が終結する期待も、完全に否定はできない。

リーマン・ショックのときは不動産バブルが崩壊し、住宅ローン債券が一夜にして紙くずになる危険にさらされた。このため人々は先を争って、リスク回避に動いている。その結果、株価の急落を招いたが、今回の状況は全く性格を異にしている。だから株価も全体としては落ち込まない。しかし中国の不振が長引けば、その悪影響は確実に拡大することになる。

       ≪6日の日経平均 = 上げ +29.61円≫

       ≪7日の日経平均は? 予想 = 下げ≫

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