経済なんでも研究会

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不気味な3月が やってくる (下)

2019-02-15 08:11:55 | 世界経済
◇ 中国もEUも先行き不透明 = 落ち込んできた中国経済、混迷を深めるEUの状況も、この3月には重大な局面を迎える。

・3月5日――全国人民代表大会が開幕。中国経済の成長鈍化が、ますます鮮明になってきた。18年の実質成長率は6.6%まで縮小。天安門事件で混乱した90年以来の低い伸び率で、特に10-12月期は6.4%に落ち込んでいる。政府は減税や鉄道建設投資、車や家電購入への補助金など大々的な景気対策を講じ始めた。だが19年の成長率が政府目標の6.5%を割り込むことは必至の情勢。習政権が全人代で、19年の目標をどのように設定するかに世界の注目が集まっている。

・3月29日――イギリスがEUを離脱する日。メイ首相がEUと合意した協定案を、イギリス議会が否決。やむなくメイ首相が作成した修正案をEU側が拒否。最大の問題は、イギリス領北アイルランドとEU加盟国アイルランドとの国境管理だが、この難問を解く妙案は見つかりそうにない。というのもイギリス国民と議会が、離脱と残留に分裂しているからだ。3月29日に“合意なき離脱”の可能性が日に日に高まっている。

仮にそうなれば、大混乱は必至。イギリスと大陸側を結ぶ大動脈のドーバー・トンネルは大渋滞に陥り、物流が遮断されると予想されている。このため企業は在庫を増やしたり、操業の縮小や中止を計画。少なくともイギリス経済は、大不況に突入する危険性が高い。またイギリスに拠点を構える日本企業も、かなりの損害を被る可能性が強い。

・3月中――日本とアメリカの2国間貿易交渉が始まる。これまでアメリカ側はカナダ・メキシコ、EU、中国との交渉に忙しく、日本との本格的交渉は延び延びになっていた。しかし3月1日の時点で、中国とのモノ貿易については一段落する見込みだ。6月のG20でトランプ大統領と安倍首相が笑顔で握手するためには、そろそろ交渉を始めなければ間に合わない。この交渉で、アメリカ側が自動車の輸入関税を持ち出してくるかどうか。

       ≪14日の日経平均 = 下げ -4.77円≫

       ≪15日の日経平均は? 予想 = 下げ≫      

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