◇ 麻生財務相と黒田日銀総裁の“密約” = 政府は緊急事態宣言が全面的に解除されたのを機に、追加のコロナ対策を盛り込んだ20年度第2次補正予算案を編成、国会に提出する。店舗の休業などでバイト先を失った学生への生活支援、中小企業への家賃補助、雇用調整給付金の増額などが中心。財政支出の規模は30兆円前後になるとみられている。
コロナ対策のための第1次補正予算は、すでに成立している。全国民への10万円給付を中心に、財政支出の総額は25兆6914億円だった。第2次補正予算と合計すれば、20年度の補正予算額はなんと55兆円。本予算の5割を超える。さらに第3次補正の可能性も小さくはない。政府はこれらの財源を、すべて国債の新規発行で賄う方針。
麻生財務相と黒田日銀総裁が22日、都内で会談した。そのあと発表された共同談話では「コロナ感染の拡大に対応するため、政府と日銀は一体となって取り組む」姿勢を強調している。だが、そんなことは当たり前で、いまさら強調する意味はない。ここでは政府が新たに発行する55兆円もの国債を、どうやって日銀が引き受けるか。その方法論を確認したに違いない。
新規国債をすべて市場で売り出せば、国債価格は暴落し、長期金利が高騰する危険がある。と言って国債の大半を日銀が直接引き受ければ、どういう弊害があるのか。日銀はすでに495兆円の国債を、市場から買い入れ保有している。このうえ55兆円を一挙に買い増せば、市場は混乱するかもしれない。財務相と総裁は、直接引き受けの方向で話し合ったのではないか。
(続きは明日)
≪26日の日経平均 = 上げ +529.52円≫
≪27日の日経平均は? 予想 = 下げ≫
コロナ対策のための第1次補正予算は、すでに成立している。全国民への10万円給付を中心に、財政支出の総額は25兆6914億円だった。第2次補正予算と合計すれば、20年度の補正予算額はなんと55兆円。本予算の5割を超える。さらに第3次補正の可能性も小さくはない。政府はこれらの財源を、すべて国債の新規発行で賄う方針。
麻生財務相と黒田日銀総裁が22日、都内で会談した。そのあと発表された共同談話では「コロナ感染の拡大に対応するため、政府と日銀は一体となって取り組む」姿勢を強調している。だが、そんなことは当たり前で、いまさら強調する意味はない。ここでは政府が新たに発行する55兆円もの国債を、どうやって日銀が引き受けるか。その方法論を確認したに違いない。
新規国債をすべて市場で売り出せば、国債価格は暴落し、長期金利が高騰する危険がある。と言って国債の大半を日銀が直接引き受ければ、どういう弊害があるのか。日銀はすでに495兆円の国債を、市場から買い入れ保有している。このうえ55兆円を一挙に買い増せば、市場は混乱するかもしれない。財務相と総裁は、直接引き受けの方向で話し合ったのではないか。
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≪27日の日経平均は? 予想 = 下げ≫