経済なんでも研究会

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日銀は 目を醒ませ!

2024-04-23 07:42:55 | 円相場
◇ ひと声吠えれば物価が下がる = 日経平均は先週2455円の大幅安を演じた。半導体や輸出関連、内需株も売られている。特に注目されたのは、円安が進んだのに輸出関連銘柄が売られたこと。円相場が154円台にまで下落し、輸入原材料やエネルギーの高騰が企業収益を圧迫するという心配が強まったためである。また同じ理由から物価が上昇、消費が抑制されるという懸念から内需株も売られた。

円安が進んだため、政府・日銀による為替介入が取り沙汰された。しかし単独介入では効果が薄い。アメリカとの協調介入が望まれたが、インフレに悩むアメリカはドル安を受け入れがたい。岸田首相の訪米やG20財務相・中央銀行総裁会議もあってチャンスを逸し、円相場は155円近くの異常な低水準で推移したままだ。そして、その悪影響はどんどん大きくなってきている。

円が下落した最大の原因は、言うまでもなく日米間の金利差が拡大したためだ。アメリカは物価高が鎮静せず、FRBは利下げが出来ない。一方、日銀はマイナス金利を解除したものの、いぜんとしてゼロ金利に固執している。だから日米間の金利差は、ちっとも縮まらない。なぜ日銀は金利を上げて、円相場を上昇させないのか。実際に利上げしなくても、日銀が「利上げを考える」と一言いえば、円相場はすぐに5円ほど上昇するに違いない。

もちろん、金利を上げれば副作用も生じる。だが現状は数多くの個人や企業が、物価高で苦しんでいる。株価も円安で下がるようになってしまった。現在の異常な円安は、デメリットがメリットを大きく上回るようになっている。しかし植田総裁は「物価が上がるようなら、政策の変更も考える」などと、のんきなことを言っている。少なくとも日銀は「なぜゼロ金利政策を続ける必要があるのか」を明確に説明すべきだろう。

        ≪23日の日経平均 = 上げ +113.55円≫

        ≪24日の日経平均は? 予想 = 上げ≫


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