◇ 政府と日銀が円安を導いた = 日本経済はこの30年間、きわめて低い成長を続けた。名目GDPは間もなくインドにも抜かれて、世界第5位に転落する。その大きな原因は、政府と日銀の政策が成長に向いていなかったからだと言えるだろう。その結果、自動車のあとの輸出産業が育たず、輸出が伸び悩む。その一方で輸入は国際価格の高騰と円安によって膨れ上がった。輸入が輸出を上回れば、それだけ円売り・ドル買いが増える。これが実需による円安の原因だ。
輸入エネルギー価格の上昇で電力やガス、それにガソリン代が上がると、政府は補助金を出して料金の上昇を抑えている。だが、この政策はエネルギーの消費を助長することになった。輸入も増えるから、ドル買い・円売りも増えて、円安が進む。また政府は毎年、大量の国債を発行している。このため本来ならば国債の利回りは上がるはずだ。ところが日銀がほとんどを買い取ってしまうので、金利は上がらない。つまり日米間の金利差を大きくする政策を続けているわけだ。
加えて日銀は、政策金利の引き上げをためらっている。国債の買い入れ縮小は決定したものの、具体策は先延ばしにするという根性のなさ。したがって日米間の金利差は、一向に縮まらない。おカネは金利の高い方へ流れるから、円安・ドル高も止まらない。なかでも投機筋は金利の安い日本円を調達して、これをドルに換えて金利の高い商品に投資する。政府・日銀は、こんな投機筋までも助けていることになる。
異常な円安は物価の上昇を招いて、国民生活を圧迫する。物価の上昇分は輸入代金を通じて海外に流れ、その分は経済成長のマイナス要因となってしまう。その大きな悪影響をきちんと公表し、少しでも円安を助長するような政策を修正して行く。いま政府・日銀に求められているのは、その決断。それがないと、国民の将来に対する不安は少しも解消しないだろう。
≪4日の日経平均 = 上げ +332.89円≫
≪5日の日経平均は? 予想 = 下げ≫
輸入エネルギー価格の上昇で電力やガス、それにガソリン代が上がると、政府は補助金を出して料金の上昇を抑えている。だが、この政策はエネルギーの消費を助長することになった。輸入も増えるから、ドル買い・円売りも増えて、円安が進む。また政府は毎年、大量の国債を発行している。このため本来ならば国債の利回りは上がるはずだ。ところが日銀がほとんどを買い取ってしまうので、金利は上がらない。つまり日米間の金利差を大きくする政策を続けているわけだ。
加えて日銀は、政策金利の引き上げをためらっている。国債の買い入れ縮小は決定したものの、具体策は先延ばしにするという根性のなさ。したがって日米間の金利差は、一向に縮まらない。おカネは金利の高い方へ流れるから、円安・ドル高も止まらない。なかでも投機筋は金利の安い日本円を調達して、これをドルに換えて金利の高い商品に投資する。政府・日銀は、こんな投機筋までも助けていることになる。
異常な円安は物価の上昇を招いて、国民生活を圧迫する。物価の上昇分は輸入代金を通じて海外に流れ、その分は経済成長のマイナス要因となってしまう。その大きな悪影響をきちんと公表し、少しでも円安を助長するような政策を修正して行く。いま政府・日銀に求められているのは、その決断。それがないと、国民の将来に対する不安は少しも解消しないだろう。
≪4日の日経平均 = 上げ +332.89円≫
≪5日の日経平均は? 予想 = 下げ≫
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