◇ 日本の人口は70年までに3割も減ってしまう = 「日本の人口は2070年に8700万人」「出生数は59年に50万人割れ」「生産年齢人口は3000万人も減る」--厚生労働省の国立社会保障・人口問題研究所が発表した将来人口推計である。新聞紙上にこんな大見出しが躍ったから、びっくりした読者も多かったろう。日本は大丈夫なのだろうか。心配しない方が、おかしいくらいだ。
ただ一種の錯覚もないではない。こういう数字を突き付けられると、普通の人はつい現在の世界と比較して見てしまう。つまり現在の世界のなかで、人口が8700万人に縮小した日本を想像してしまうわけだ。しかし50年後、アメリカやEU、中国やロシア、インドや他の新興諸国がどうなっているか。これは全く見当が付かない。したがって、そうしたなかでの日本の立ち位置も実は想定不能なのである。
縮小する人口への対策。徹底した少子化対策、ロボットなど機械化の推進、外国人の誘致、生産性の向上などなど。新聞各紙はほとんど一致して対応策を挙げている。これは全く正しい。だが、そのすべてで成果を挙げることは、まずムリと言わざるをえない。こうしたなかから、何を重点的に選択して資源を投入するか。その議論を十分にしないと、またバラマキになってしまう。
もう1つ、政府はあらゆる手段を講じても、プラス成長を死守してもらいたい。たとえば平均0.5%の低成長でもいい。GDPの総額が減らない限り、人口が減少すればするほど1人当たりGDPは増えることになる。人々の生活水準は、少しずつでも上昇するわけだ。2070年に生きる孫の世代が明るい経済環境の下で暮らせるよう、これだけは努力しよう。
≪28日の日経平均 = 上げ +398.76円≫
【今週の日経平均予想 = 4勝1敗】
ただ一種の錯覚もないではない。こういう数字を突き付けられると、普通の人はつい現在の世界と比較して見てしまう。つまり現在の世界のなかで、人口が8700万人に縮小した日本を想像してしまうわけだ。しかし50年後、アメリカやEU、中国やロシア、インドや他の新興諸国がどうなっているか。これは全く見当が付かない。したがって、そうしたなかでの日本の立ち位置も実は想定不能なのである。
縮小する人口への対策。徹底した少子化対策、ロボットなど機械化の推進、外国人の誘致、生産性の向上などなど。新聞各紙はほとんど一致して対応策を挙げている。これは全く正しい。だが、そのすべてで成果を挙げることは、まずムリと言わざるをえない。こうしたなかから、何を重点的に選択して資源を投入するか。その議論を十分にしないと、またバラマキになってしまう。
もう1つ、政府はあらゆる手段を講じても、プラス成長を死守してもらいたい。たとえば平均0.5%の低成長でもいい。GDPの総額が減らない限り、人口が減少すればするほど1人当たりGDPは増えることになる。人々の生活水準は、少しずつでも上昇するわけだ。2070年に生きる孫の世代が明るい経済環境の下で暮らせるよう、これだけは努力しよう。
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【今週の日経平均予想 = 4勝1敗】
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