◇ なぜ、いまは利上げ出来ないのか? = 経済学者の植田和男氏が、第32代の日銀総裁に就任した。10日夜の初めての記者会見では「現在の大規模緩和政策は継続することが適当」「その副作用については、適当なタイミングで正常化へ」などと発言。サプライズもなく、まずは無難な船出だった。これを好感して11日の株価は上昇、為替は円安の方向に動いている。
副作用が最も大きいのは、長期金利を0.5%以下に抑え付けるイールドカーブ・コントロール政策。債券市場の機能が損なわれ、事業会社が10年以上の社債を発行できなくなってしまった。このため市中では、植田新総裁はこの問題から手を着けるという見方が強い。具体的には10年もの国債の利回り変動幅を0.75%に広げる。あるいはコントロールの対象を2-5年もの国債に移すなどの政策変更が、取り沙汰されているようだ。
もし10年もの国債の利回り変動幅を0.75%に広げれば、それは政策金利を引き上げたことになる。だから黒田前総裁も踏み切れなかったし、植田新総裁もいまのところは慎重な姿勢を崩していない。たしかに金利を上げれば、景気にとってはマイナス要因となるだろう。しかしプラス要因も非常に大きいのではないだろうか。
たとえば仮に預金に1%の金利が付けば、個人や企業には年間10兆円もの利子収入が見込める。これは景気にとっても大きなプラス。また為替も円高になりやすく、物価の引き下げに貢献する。もちろん借金をしている企業や個人にとっては、負担が増えるだろう。だが、そこは政府が補助金などの政策で救済する手もあるだろう。メリットの大きい利上げが出来ない理由は何か。植田教授にぜひ教えて頂きたいものである。
≪11日の日経平均 = 上げ +289.71円≫
≪12日の日経平均は? 予想 = 上げ≫
副作用が最も大きいのは、長期金利を0.5%以下に抑え付けるイールドカーブ・コントロール政策。債券市場の機能が損なわれ、事業会社が10年以上の社債を発行できなくなってしまった。このため市中では、植田新総裁はこの問題から手を着けるという見方が強い。具体的には10年もの国債の利回り変動幅を0.75%に広げる。あるいはコントロールの対象を2-5年もの国債に移すなどの政策変更が、取り沙汰されているようだ。
もし10年もの国債の利回り変動幅を0.75%に広げれば、それは政策金利を引き上げたことになる。だから黒田前総裁も踏み切れなかったし、植田新総裁もいまのところは慎重な姿勢を崩していない。たしかに金利を上げれば、景気にとってはマイナス要因となるだろう。しかしプラス要因も非常に大きいのではないだろうか。
たとえば仮に預金に1%の金利が付けば、個人や企業には年間10兆円もの利子収入が見込める。これは景気にとっても大きなプラス。また為替も円高になりやすく、物価の引き下げに貢献する。もちろん借金をしている企業や個人にとっては、負担が増えるだろう。だが、そこは政府が補助金などの政策で救済する手もあるだろう。メリットの大きい利上げが出来ない理由は何か。植田教授にぜひ教えて頂きたいものである。
≪11日の日経平均 = 上げ +289.71円≫
≪12日の日経平均は? 予想 = 上げ≫
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