経済なんでも研究会

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大きかった 駆け込み需要

2019-11-01 07:58:02 | 消費税
◇ 心配な10月以降の反動減 = 消費増税前の駆け込み需要は、事前の予想を上回る大きさだった。経済産業省が30日発表した9月の商業動態統計によると、小売業の販売高は12兆5890億円。前年比で9.1%の増加だった。前回14年4月の引き上げ時には直前3月の増加率は11.0%だったから、それに近い駆け込み需要があったことになる。今回は軽減税率の導入などにより抑えられるとみられていたが、実際の伸び率は意外に高くなっていた。

業種別にみると、機械器具小売業が37.9%の増加と高い伸び。冷蔵庫・洗濯機・エアコン・テレビ・パソコンなどが、大きく売り上げを伸ばしている。自動車小売業は16.9%の増加。医薬品・化粧品小売業も16.4%の販売増加だった。また業態別では、デパートが22.1%の増加。家電量販店は52.4%と大きく伸びた半面、駆け込むような商品が少ないコンビニは0.2%の減少となっている。

消費税率が5%から8%に引き上げられた前回14年には、駆け込み需要の反動減が長く続き、経済の低迷を長引かせた。政府はこれに懲りて、今回は消費の平準化を図る方策をいろいろと導入。このため今回は駆け込み需要も3-5%の増加にとどまるという見方が大勢を占めていた。にもかかわらず、こういう結果が出たことは驚きをもって迎えられている。

問題は10月以降の反動減だ。米中経済戦争の影響で、いま日本の輸出は大きく落ち込んでいる。そこへ消費の減退が加われば、景気は急激に下降しかねない。政府は台風・大雨の被害対策として2-3兆円の補正予算を組もうと考えているが、もっと本格的な景気対策が必要になるかもしれない。

       ≪31日の日経平均 = 上げ +83.92円≫

       ≪1日の日経平均は? 予想 = 下げ≫

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