◇ ことし11月15日に80億人を突破 = 「もの凄い数字だ」としか言いようがない。国連の推計によると、世界の人口はことしの11月15日、80億人を超える。1900年には16億5000万人だったものが、2011年には70億人に増えていた。今後は30年に85億人、50年には97億人。増加率がしだいに下がるため、80年代には104億人でピークを迎える見通しだという。
そうしたなかで、人口の変動は地域や人種間で大きな差を生じる。たとえば、いま最も人口が多い中国はすでに縮小期に入っており、来年中にはインドが代わって世界一の人口大国にのし上がる。また一般にアメリカを除く先進国の人口は減少する一方、アフリカを中心とした途上国の人口が増加を続ける。特に22-50年の間、後発発展途上国と呼ばれる46か国の人口が11億1000万人から19億1000万人に増加する見通しだ。
具体的にみると、今後も人口が大きく増える国はインド・ナイジェリア・コンゴ・エチオピアなど。日本を筆頭に少子化で人口減に悩む先進国とは、全く対照的だ。先進国のなかで、唯一の例外はアメリカ。人口の自然減少を、移民によって補っている。20年の国勢調査によると、白人の人口が初めて減少、全人口に占める白人の比率も6割を切った。
世界人口の増大は、2つの重大な問題を提起する。1つは食料の問題。いまウクライナ戦争の影響で食料不足が問題となっているが、これは供給不足が原因。その裏では、人口増による需要増を原因とする食料不足という問題が着々と進行しているわけである。もう1つは、貧富の差がますます拡大しかねないこと。人口の少ない富者と人口の多い貧者の対立が、激化する危険はないのだろうか。
(続きは明日)
≪13日の日経平均 = 上げ +142.11円≫
≪14日の日経平均は? 予想 = 下げ≫
そうしたなかで、人口の変動は地域や人種間で大きな差を生じる。たとえば、いま最も人口が多い中国はすでに縮小期に入っており、来年中にはインドが代わって世界一の人口大国にのし上がる。また一般にアメリカを除く先進国の人口は減少する一方、アフリカを中心とした途上国の人口が増加を続ける。特に22-50年の間、後発発展途上国と呼ばれる46か国の人口が11億1000万人から19億1000万人に増加する見通しだ。
具体的にみると、今後も人口が大きく増える国はインド・ナイジェリア・コンゴ・エチオピアなど。日本を筆頭に少子化で人口減に悩む先進国とは、全く対照的だ。先進国のなかで、唯一の例外はアメリカ。人口の自然減少を、移民によって補っている。20年の国勢調査によると、白人の人口が初めて減少、全人口に占める白人の比率も6割を切った。
世界人口の増大は、2つの重大な問題を提起する。1つは食料の問題。いまウクライナ戦争の影響で食料不足が問題となっているが、これは供給不足が原因。その裏では、人口増による需要増を原因とする食料不足という問題が着々と進行しているわけである。もう1つは、貧富の差がますます拡大しかねないこと。人口の少ない富者と人口の多い貧者の対立が、激化する危険はないのだろうか。
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