◇ 東南アジアでも激しい競争 = 世界の水ビジネス企業は、いま巨大な需要が見込める中国に殺到している。しかし沿海部の重要な都市には、フランスなどのメジャー企業がすでに進出。内陸部では地方政府の権限が強く、地元企業と連携しなければ入札にも参加しにくい。日本の企業も含めて、後発組は悪戦苦闘している例も少なくないようだ。
インドは水ビジネスの民営化が遅れており、需要はまだ大きくない。そこで各国の水ビジネス企業は、東南アジアに目をつけることになる。ところが東南アジア諸国の需要は、国や地域によって千差万別。きれいな上水、海水の淡水化、下水の処理、工業用水の確保から、水道水の漏水や盗難の防止まで。キメ細かい対応が要求される。
さらに財政的に苦しい国や自治体も多いから、コストの点でも要求はきつい。水質の完全性よりは、コストの安い方がいいという要求も少なくないという。またシンガポール、フィリピンなど地元の水ビジネス企業も力をつけてきた。こうしたなかで、日本の企業も東南アジア諸国にはいろいろな形で進出している。
だが経済産業省の資料によると、東南アジアの水ビジネスに占める日本の割合はまだ1.2%に過ぎない。北米の0.1%、中国の0.6%に比べれば多少は高い比率だが、出遅れてしまったことは間違いない。水ビジネスの将来性に気付くのが遅かったと言えるだろう。対照的にアジアのなかで、大成功したのがシンガポールである。
(続きは来週サタデー)
≪10日の日経平均 = 下げ -8.97円≫
【今週の日経平均予想 = 2勝2敗】
インドは水ビジネスの民営化が遅れており、需要はまだ大きくない。そこで各国の水ビジネス企業は、東南アジアに目をつけることになる。ところが東南アジア諸国の需要は、国や地域によって千差万別。きれいな上水、海水の淡水化、下水の処理、工業用水の確保から、水道水の漏水や盗難の防止まで。キメ細かい対応が要求される。
さらに財政的に苦しい国や自治体も多いから、コストの点でも要求はきつい。水質の完全性よりは、コストの安い方がいいという要求も少なくないという。またシンガポール、フィリピンなど地元の水ビジネス企業も力をつけてきた。こうしたなかで、日本の企業も東南アジア諸国にはいろいろな形で進出している。
だが経済産業省の資料によると、東南アジアの水ビジネスに占める日本の割合はまだ1.2%に過ぎない。北米の0.1%、中国の0.6%に比べれば多少は高い比率だが、出遅れてしまったことは間違いない。水ビジネスの将来性に気付くのが遅かったと言えるだろう。対照的にアジアのなかで、大成功したのがシンガポールである。
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