◇ 不確実性を積み上げて審査 = 大手電力5社が家庭向け電気料金の値上げを申請した。値上げを申請したのは、東北・北陸・中国・四国・沖縄の電力5社。申請した値上げ率は最大が北陸電力の42.7%、最小が四国電力の27.9%となっている。経済産業省は専門部会を開いて審査、来年4月には値上げが実現する。ただ、この電力値上げ問題は多くの面で複雑、ある意味では怪奇な側面も少なくない。
まず複雑なのが、家庭向け電気料金の内訳。①使用しなくてもかかる基本料金②使用量に連動する電力量料金③燃料代に連動する燃料費調整額④再生エネルギー賦課金の4項目から成り立っている。今回、電力5社は燃料調整額の大幅引き上げのほか、基本料金、電力量料金についても値上げを申請した。
値上げの理由は、主として燃料費の高騰。ウクライナ戦争と円安の影響で、輸入する原油・石炭・天然ガスなどが暴騰、火力発電のコストが急激に上昇した。このため大手電力10社の経営は悪化、たとえば4-9月期の最終損益は合計5500億円の赤字となっている。したがって値上げはやむを得ないが、どの程度の値上げが適切かを、専門部会が審査することになる。
専門部会が最も重視するのは、燃料の輸入価格がどうなるかだろう。だが世界不況が到来するかもしれないという警戒感から、原油や石炭はここへきて値下がりした。しかし天然ガスはロシア産の供給不安で、価格は下がらない。またアメリカの景気後退不安でドルが下がり、円は目立って上昇した。ただ、いずれも不安定で、来年どうなるかは誰にも判らない。そんな不確実な推測を基に、電気料金の値上げ幅が決まる。なにやら気味が悪い。
(続きは明日)
≪12日の日経平均= 下げ -58.68円≫
≪13日の日経平均は? 予想 = 上げ≫
まず複雑なのが、家庭向け電気料金の内訳。①使用しなくてもかかる基本料金②使用量に連動する電力量料金③燃料代に連動する燃料費調整額④再生エネルギー賦課金の4項目から成り立っている。今回、電力5社は燃料調整額の大幅引き上げのほか、基本料金、電力量料金についても値上げを申請した。
値上げの理由は、主として燃料費の高騰。ウクライナ戦争と円安の影響で、輸入する原油・石炭・天然ガスなどが暴騰、火力発電のコストが急激に上昇した。このため大手電力10社の経営は悪化、たとえば4-9月期の最終損益は合計5500億円の赤字となっている。したがって値上げはやむを得ないが、どの程度の値上げが適切かを、専門部会が審査することになる。
専門部会が最も重視するのは、燃料の輸入価格がどうなるかだろう。だが世界不況が到来するかもしれないという警戒感から、原油や石炭はここへきて値下がりした。しかし天然ガスはロシア産の供給不安で、価格は下がらない。またアメリカの景気後退不安でドルが下がり、円は目立って上昇した。ただ、いずれも不安定で、来年どうなるかは誰にも判らない。そんな不確実な推測を基に、電気料金の値上げ幅が決まる。なにやら気味が悪い。
(続きは明日)
≪12日の日経平均= 下げ -58.68円≫
≪13日の日経平均は? 予想 = 上げ≫
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます