◇ 市場の期待度は9割超す = アメリカの中央銀行であるFRBは今週29-30日にFOMC(公開市場委員会)を開いて、当面の金融政策を決定する。アメリカの景気は米中経済戦争の影響を受けて、特に製造業の状態が悪化している。ISM(供給管理協会)が発表した9月の製造業景況指数は、前月に続いて好不況の境目とされる50を割り込んだ。7-9月期の企業業績も、3期連続の減益となる見通し。このため株式市場の内部では、利下げを見込む確率が9割を超えている。
FRBはことし7月と9月に、政策金利を0.25%ずつ引き下げた。現在の水準は2.00%。これをまた引き下げれば、4か月間に3回も利下げすることになり、きわめて異常。このためFRB内部にも「引き下げ反対」の声があるという。だが市場がほぼ完全に織り込んでしまったから、FRBとしては引き下げるしかなさそうだ。もし下げなければ、株価が暴落する恐れさえあるからだ。
悩ましいのは、アメリカでは30日に7-9月期のGDP速報、1日には10月の雇用統計が発表されることだ。仮にこれらの統計が景気の堅調を示すことになれば、FRBは「早まった」と言われかねない。特に雇用統計で時給の上昇率が高くなれば、利下げが「インフレの加速に手を貸した」と批判されるだろう。だがパウエル議長は、こうしたリスクを冒してでも利下げを決断することになりそうだ。
日銀も30-31日には、政策決定会合を開く。アメリカが利下げすれば、ヨーロッパ諸国や新興国の金利も下げの方向へ動く。また円相場には上昇圧力がかかる。日銀としてはそれを抑えるため、金利を下げたいところだ。しかし日本の場合、これ以上の金利低下は大きな副作用を伴うから、結局は座視するしかないだろう。
≪28日の日経平均 = 上げ +67.46円≫
≪29日の日経平均は? 予想 = 上げ≫
FRBはことし7月と9月に、政策金利を0.25%ずつ引き下げた。現在の水準は2.00%。これをまた引き下げれば、4か月間に3回も利下げすることになり、きわめて異常。このためFRB内部にも「引き下げ反対」の声があるという。だが市場がほぼ完全に織り込んでしまったから、FRBとしては引き下げるしかなさそうだ。もし下げなければ、株価が暴落する恐れさえあるからだ。
悩ましいのは、アメリカでは30日に7-9月期のGDP速報、1日には10月の雇用統計が発表されることだ。仮にこれらの統計が景気の堅調を示すことになれば、FRBは「早まった」と言われかねない。特に雇用統計で時給の上昇率が高くなれば、利下げが「インフレの加速に手を貸した」と批判されるだろう。だがパウエル議長は、こうしたリスクを冒してでも利下げを決断することになりそうだ。
日銀も30-31日には、政策決定会合を開く。アメリカが利下げすれば、ヨーロッパ諸国や新興国の金利も下げの方向へ動く。また円相場には上昇圧力がかかる。日銀としてはそれを抑えるため、金利を下げたいところだ。しかし日本の場合、これ以上の金利低下は大きな副作用を伴うから、結局は座視するしかないだろう。
≪28日の日経平均 = 上げ +67.46円≫
≪29日の日経平均は? 予想 = 上げ≫
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