◇ 自動運転に“ながら運転”を認める = 自動運転車なら「運転中にスマホでメールのやりとりをしても構わない」という内容の道路交通法改正案が、先週の閣議で決定された。飲酒や睡眠はダメだが、テレビで野球中継を見るのはOKだという。なんという無責任な法律を作るのだろう。安全性を度外視した政府の姿勢には、全く腹が立って仕方がない。
この“ながら運転”許可は「緊急時に手動運転に代われること」が前提だという。しかし“ながら運転”中に、緊急時をいち早く察知することは困難ではないのか。メールに熱中している運転者が、緊急事態を感知することはまず不可能だろう。だから、この法律は内容的に矛盾していると言わざるをえない。
事故の責任は、いったい誰がとるのか。事故を起こしたとき、運転者はメールを打っていた。この行為は合法なので、無罪と認定されるのか。交通事故は一瞬の判断の遅れが、命取りとなる。その一瞬の遅れを生むことになる“ながら運転”の解禁。どう考えても、法律の意図が呑み込めない。
自動運転が最も進んでいるアメリカでも、試験走行中の事故の多さが大問題になっている。ニューヨーク市では、いまだに公道での試験走行を認めていないそうだ。ましてや、道路が狭い日本で。こんな悪法を作った国土交通省のお役人もさることながら、閣議で何も議論しなかった大臣たちの知能程度が疑われる。
≪15日の日経平均 = 上げ +163.83円≫
【今週の日経平均予想 = 2勝3敗】
この“ながら運転”許可は「緊急時に手動運転に代われること」が前提だという。しかし“ながら運転”中に、緊急時をいち早く察知することは困難ではないのか。メールに熱中している運転者が、緊急事態を感知することはまず不可能だろう。だから、この法律は内容的に矛盾していると言わざるをえない。
事故の責任は、いったい誰がとるのか。事故を起こしたとき、運転者はメールを打っていた。この行為は合法なので、無罪と認定されるのか。交通事故は一瞬の判断の遅れが、命取りとなる。その一瞬の遅れを生むことになる“ながら運転”の解禁。どう考えても、法律の意図が呑み込めない。
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