◇ なぜ日銀はコソコソ動くのか = 東京債券市場で22日、10年もの国債の流通利回りが一時1%を超えた。13年5月以来11年ぶりのことである。理由は日銀が通常の買い入れオペで、国債の購入額を突如として減らしたからだ。このため国債の流通価格が下がり、利回りが上昇した。2年ものや5年もの国債の利回りも上昇している。市場では「日銀が政策金利の引き上げ準備を始めた」という観測が、一気に広がった。
市場の観測はまだ収斂していないが、政策金利の引き上げは0.25%。時期は7月説がいちばん強い。ほかに9月説、10月説も飛び交っている。企業も利上げに備えるところが出始めた。銀行や海外投資家はまだ国債の価格は下がるとみており、買い入れには慎重。これも国債価格の下落につながってくるだろう。
だが当の日銀がどんな考え方なのかは、全く判らない。たとえば1か月前と比べてみると、1-3月期のGDP成長率がマイナスになるなど、利上げには向かない環境になっている。また物価高が特に進行したわけでもない。さらに政府が実施する減税の効果を、相殺することにもなりかねない。それなのに、なぜ利上げなのか。
植田総裁は先日、官邸に呼ばれて岸田首相と密談した。ここで岸田首相は「物価高の原因となっている円安をなんとかしてほしい」と要請したとも言われている。その結果の政策変更とみられるのはマズイ。そこで市場が利上げさせたように、みせたいのではないか。こんな見方さえ出始めた。日銀はなぜ、もっと自分の‟意志”を市場に示そうとしないのか。
≪24日の日経平均 = 下げ -457.11円≫
【今週の日経平均予想 = 4勝1敗】
市場の観測はまだ収斂していないが、政策金利の引き上げは0.25%。時期は7月説がいちばん強い。ほかに9月説、10月説も飛び交っている。企業も利上げに備えるところが出始めた。銀行や海外投資家はまだ国債の価格は下がるとみており、買い入れには慎重。これも国債価格の下落につながってくるだろう。
だが当の日銀がどんな考え方なのかは、全く判らない。たとえば1か月前と比べてみると、1-3月期のGDP成長率がマイナスになるなど、利上げには向かない環境になっている。また物価高が特に進行したわけでもない。さらに政府が実施する減税の効果を、相殺することにもなりかねない。それなのに、なぜ利上げなのか。
植田総裁は先日、官邸に呼ばれて岸田首相と密談した。ここで岸田首相は「物価高の原因となっている円安をなんとかしてほしい」と要請したとも言われている。その結果の政策変更とみられるのはマズイ。そこで市場が利上げさせたように、みせたいのではないか。こんな見方さえ出始めた。日銀はなぜ、もっと自分の‟意志”を市場に示そうとしないのか。
≪24日の日経平均 = 下げ -457.11円≫
【今週の日経平均予想 = 4勝1敗】
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