◇ 微妙な円相場への影響度 = アメリカの中央銀行であるFRBは先週26日の政策決定会合で、政策金利を0.25%引き上げ年2.25%とすることを決めた。15年末にゼロ金利を抜け出してから、これで9回目の利上げ。今後については、ことし12月と来年は3回、20年は1回という見通しを公表している。この通りに行けば、利上げはあと5回。20年春ごろには、3.5%の金利で打ち止めとなる見込みだ。
今後の見通しは、政策決定会合に出席した委員による現時点での予想。したがって仮にインフレ傾向が強まれば、利上げの回数は増える。また景気の状況が悪化すれば、回数は減る可能性がある。それにしても、こういう形で中央銀行が今後の見通しを発表するのは異例と言えるだろう。一般に予見が広まれば、金融政策の心理的効果は薄れてしまうからだ。
FRBは逆手をとって、利上げの心理的効果をむしろ薄めようとしている。いま利上げが大きなインパクトを発揮すると、長期金利が上がってしまう。すると景気に悪影響が及んだり、新興国からの資金流出が激しくなりかねない。それを避けるために、FRBはわざわざ今後の見通しを公表しているわけだ。
この戦術は成功し、市場の目は今回の利上げよりも将来の金利動向に向いている。このため先週は利上げにもかかわらず、長期金利はほとんで動かなかった。アメリカの金利が上がれば、ふつうならドル高・円安になる。しかしFRBのこの作戦によって、為替市場でもドルは上がらなかった。ただ、この効果がいつまで持続するかは予測できない。もし呪縛が解ければ、円相場は下落することになるだろう。
≪2日の日経平均 = 上げ +24.86円≫
≪3日の日経平均は? 予想 = 上げ≫
今後の見通しは、政策決定会合に出席した委員による現時点での予想。したがって仮にインフレ傾向が強まれば、利上げの回数は増える。また景気の状況が悪化すれば、回数は減る可能性がある。それにしても、こういう形で中央銀行が今後の見通しを発表するのは異例と言えるだろう。一般に予見が広まれば、金融政策の心理的効果は薄れてしまうからだ。
FRBは逆手をとって、利上げの心理的効果をむしろ薄めようとしている。いま利上げが大きなインパクトを発揮すると、長期金利が上がってしまう。すると景気に悪影響が及んだり、新興国からの資金流出が激しくなりかねない。それを避けるために、FRBはわざわざ今後の見通しを公表しているわけだ。
この戦術は成功し、市場の目は今回の利上げよりも将来の金利動向に向いている。このため先週は利上げにもかかわらず、長期金利はほとんで動かなかった。アメリカの金利が上がれば、ふつうならドル高・円安になる。しかしFRBのこの作戦によって、為替市場でもドルは上がらなかった。ただ、この効果がいつまで持続するかは予測できない。もし呪縛が解ければ、円相場は下落することになるだろう。
≪2日の日経平均 = 上げ +24.86円≫
≪3日の日経平均は? 予想 = 上げ≫
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