魅惑のワインと出会う100の方法

デイリーからカルトワインまで、日々探し求めては飲んだくれているワイン屋のおはなし。

今年のスタートはマニアックに

2010年01月03日 | ワイン ~2019年
お正月はのんびりと美味しいワイン飲んでいらっしゃいますか?


恒例の「格付けチェック」では1990年のCh.ペトリュスが
出ましたね。

100万円というふれこみですが、実際は40万円台で売って
あります。
ホテルかレストラン価格だったのでしょうか?


比較するワインは「カリフォルニアの5000円」ということしか
明かされませんでした。
こちらもホテルかレストランの価格だとしたら、2千円前後の
ものでしょうか。

明かしてしまうとすぐに「ペトリュスに勝った〇〇」と売り文句
になってしまうからさあ大変。

カリフォルニアのお手軽どころでしたら「マーカム」とか
「シェーファー」とかそんなメルロならかなり美味しいでしょうね。


ホントに欺きたいなら、同じ90年か91年(USAの大当たり年)の
「パルメイヤー」のメルロで勝負してみて欲しかったです。
ペトリュス繋がりなら、ムエックス家がカリフォルニアで造る
スーパープレミアムワイン「ドミナス」でも良いでしょう。


挑戦者の反応を見てるとなんとか分かりそうですが、
このブログをお読みのみなさまなら、ほぼ当てること
ができるでしょう。 多分・・・?




さて、今年のスタートのワインです。


何にしようかちょっと悩みましたが、大好きなブルゴーニュのピノ、
そしてコート・ド・ボーヌ地区、マニアックで誰も注目もしない
隠れた銘酒でいきましょう。



2007 モンテリー デュレス(ポール・ガローデ)
   (仏、ブルゴーニュ、ピノ種、赤、4千円台)


私の大好きなワインでスタートします。
このワインは日本が初めてW杯出場を決めた「ジョホール・バル
の歓喜」のあとにあえて選んで飲んだワインです。(それくらい
好き)


2007年の出来はどうなのか? ハズレ年にどんなワインになって
いるのか? そんなこんなが気になります。


香りは初め焼き菓子でした。ふんわりとしたイチゴ、チェリー
がメインでしょう。キューピー人形のような鋭角な香り(若いの
でそんな要素もありますが)よりもむしろ、若くしてまろやかさ、
旨味の乗った肉臭がしてきます。


味わいは、やはりまろやかで優しいです。酸も厳しさはなく、
タンニンは1、2年も経つとほとんど気にならないのではないかと
思えるほど細かくしとやかでしょう。

ふんわりとハートを包む果実味、決して派手ではなく優しい果実味
これは、最近流行のラルロや自然派の造り手を彷彿とさせます。

今飲んでバランスがとれていてきれいな旨味、優しい暖かさ、
実直で素直な造りです。決して派手さも、ポテンシャルも
エキス分の強さも刺して強くはないでしょうが、心に沁みる、
心に毛布をかけるような優しさを感じます。


今年もこんなハートフルに、優しく、みなさまと接していければ
幸いでございます。

コメント
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