ツユクサ
(城跡ほっつき歩記)より
あの青色はどこから手に入れたのか
はるばると旅をして トルコで見つけてきたのか
若い娘の指から盗んできたのか
土耳古石なら満更でもないが
あの透き通る青には 空の匂いがする
あるいは 女神の湖から掬いとってきたのだろうか
日陰でもめげない露草よ
疲れた老人にエキスを与えよ
たくわえた滴で 衰えた眼を潤せ
この世には人声が満ちすぎている
巷という巷では 声高な主張が火花のようにスパークする
止まれ 黙れ 静思せよ
十九世紀の哲学者のように
思考のレンズを持って
知の道を歩こうじゃないか
癒しのための小鍋に露草を浮かべ
ふつふつと煮詰めてみるのもいいだろう
飲めば 青いエキスが喉をくすぐる
なにげない神秘の花 ツユクサ
癒しの薬草 つゆくさ
露草の透き通った青が 体内を血となってめぐりはじめる
人間が主役と思い込んでいるだけで、日ごろ目立たぬ野草の姿に触れたときなど、小なるものの不思議と偉大さに瞠目させられるようです。
今回もまた貴重な画像を使わせていただき、ありがとうございました。
植物図鑑などによりますと、露草は本来水田の脇などの水気の多い土地に生育するとされているようですが、この画像のについては自宅(半世紀前までは武蔵野台地上の平地林でした)の玄関脇で生育していたものを撮影したものです。
数年前までは全くと言ってよいほどその姿を見せることはありませんでしたが、おそらくは床下の湿気を排気する関係で次第に良好な生育環境となってきているようです(笑)
なお今朝がたも朝のゴミ出しの際に観察いたしましたところ、その葉にはキラキラと輝く小さな朝露をのせておりました。
また、このような拙画像にコメントをいただいた皆様にも、この場をお借りいたしまして御礼を申し上げます。
さらに母親が作ってくれた衣装をまとい、キラキラと輝く女の子がそこにいる・・・・やさしい丑さんの姿が目に浮かびます。
「さあ、どこかへ出かけて露草に会いに行きましょう」
素敵な写真は、日々の仕事の合間に撮ったもののようで、商業写真とちがった息遣いをともなって訴えかけてくるのです。
<花びらを透過する逆光のブルーの美しいこと>・・・・画像の提供者にとって、この上ない評言ではないかと想像し、小生もうれしくなりました。
それを見詰めていると、こんな詩が立ちのぼってくるのでしょうか。
そして、それき愛情に満ちているようです。
最も目立たないような花でも、じっと眺めていると、そんな心、そんな詩が生まれてきたのでしょうか。
余分な私的感想ですが、露草の花からは清楚な女の子を思い浮かべます。
愛情豊かな母親が作ってくれた衣装をまとい、歓びをキラキラと輝かせいる感じです。
さあ、どこかへ出掛けて露草に会いに行きたくなりました
そして私のような鈍感な野暮天でも夢見心地にさせられるような青を、言葉で紡ぎだした詩。