どうぶつ番外物語

手垢のつかないコトバと切り口で展開する短編小説、ポエム、コラム等を中心にブログ開設20年目を疾走中。

どうぶつ・ティータイム(228) 『菜園フィナーレ近し』

2019-08-14 01:56:39 | エッセイ

 

     オクラの花と実

 

暑い暑いと言っているうちに台風がやってきて、ミニ菜園ももうすぐ店じまいという雰囲気が漂ってきた。

何種類もの野菜たちの隙間に蒔いたオクラが花をつけ、それが実になっていく様子を観察していると、ああこの植物もトマトやキュウリと同じように完結へ向けての工程をたどっているんだなあと感慨を覚えるのだった。

初めての栽培だったので、収穫したオクラを口にするといっそう喜びが増した。

買って食べていたころの食味よりも、柔らかく新鮮に感じられたのは気のせいではないだろう。

 

     カボチャを柵の外で発見

 

つる性植物は、油断しているとどこへ伸びていくかわからない。

あらかじめネットを張って規制していたのに、検問を回避して柵の外で実をつけていた。

束縛を嫌う子供のように、奔放極まりない。

中へ戻そうにも、もうがっちり柵にしがみついていて手の付けようがない。

どこまで大きくなるのか、収穫の時期を推し量っている。

 

     キュウリとミニトマトとオクラ

 

旧盆を境に、野菜たちの新旧交代劇が見られるようだ。

子供のころ田舎で感じた秋の気配を、重ね合わせて感じている。

じりじりと暑いのだけど、それまで隆盛だった野菜が少しずつ枯れ始め、鳴りを潜めていた種類の野菜が元気を出す。

お盆のお供えに用意した茄子の牛も、里芋の葉っぱの上で心なしか寂しそうだった。

ミニ菜園で採れた野菜たちも、一堂に会してお別れ会を催している。

 

     イモトちゃん?

 

野菜たちに遊ばせてもらったついでに、お盆を裏返してちょっぴり遊んでみた。

誰かに似てる?

野菜の果てまでイッテQ・・・・。

今年は野菜たちにいろいろと教わった。

ゴーヤは連作による失敗だろう、一個もならなかった。

茄子は剪定の失敗。トマトも芯止めしなかったのが響いた。

まだ終幕ではないが、フィナーレは近い。

 

 

   (ミニ菜園だより)

 

   


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4 コメント

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ほんと!誰かさん似だ (知恵熱おやじ)
2019-08-15 03:25:16
ヨーク見つめているうちに身近な誰かさんに似ているように思えてくるから、不思議!!!

カラスとの攻防も含めて家庭菜園を愉しんでいますね。

何も作れない私は、近所の人が家庭菜園で作った野菜をいただくばかりでして。

今日の夕食のおかずは、昨日いただいたゴーヤで女房につくってもらったゴーヤチャンプルーでした。
ちょっとしょっぱかったけれど、晩酌のお供にぴったりでした。

私は怠け者ですねー

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ミニ菜園 (いわどの山荘主人)
2019-08-15 05:58:31
わたしも定年後50坪の棚田あとの埋め立て地を借りて20年になります。今では直売小屋を設け産地費消させていただいております。
青物野菜と付き合っていると気持ちが和みます。
出来不出来も自然相手、長梅雨であったり猛暑干天が続いたりしています。
それでも80翁楽しんでおります。
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苦みは味覚の王様 (tadaox)
2019-08-15 09:54:10
(知恵熱おやじ)様、コメントありがとうございます。
日常生活にミニ菜園が加わったことで、なんとなく充実感を味わっています。

ゴーヤチャンプルは、わたしも大好きです。
今年は成長が遅くて、収穫できなかったので悔やんでいます。
毎年おなじ場所に、日除けを兼ねて設置したのが、連作障害をもたらしたのではないかと反省しています。
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自然相手の見えない会話 (tadaox)
2019-08-15 10:25:40
(いわどの山荘主人)様、本格的な野菜直売所を長年続けてきていると、豊作の年もあれば不作の年ありとおのずから自然との会話が多くなるのではないでしょうか。
ある意味、学問との取り組み以上に複雑で「解」を見つけづらい相手だと思います。

ともあれ、自然は理屈抜きに癒しを与えてくれるのがいいですね。
いろいろな困難をクリアして、実りをもたらしてくれる。ほんとうに楽しいですね。
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