さきち・のひとり旅

旅行記、旅のフォト、つれづれなるままのらくがきなどを掲載します。 古今東西どこへでも、さきち・の気ままなぶらり旅。

昭和な雰囲気の函館市北洋資料館 14

2016年04月30日 | 北海道シリーズ



混み合っている五稜郭タワーのすぐ横に、ほとんど見物客のいない「北洋資料館」が
あります。入場料は100円です。



入るとすぐにホッキョクグマのはく製がお出迎え。



その向こうにはトド。こいつはデカい。全長4mになったりもするそうで、網を
荒らして大量の魚を食っちゃうので、「海のギャング」と呼ばれたりするそうです。
ちなみに一夫多妻で、大旦那様はメスを10~15頭も抱えるハーレム大王だそうで。
お疲れさまです。。。



「海を拓く(ひらく)」という10分ビデオがありました。スイッチを押して、たっぷり
見ます。古~い映像で、「北洋母船式底曳網漁業」、「北洋トロール網漁業」、
「北洋母船式鮭鱒流網漁業」、「北洋母船式カニ漁業」の様子を映して解説して
おりました。

ん? なんか聞いたことのあるナレーションの声。。。(=゜益゜):;*.’:;

なんと~~、押坂忍と大竹しのぶの、ダブルしのぶコンビ!
久しぶりに「ベルトクイズQ&Q」の声を聞いたぜ!
大竹しのぶは子供のときの声みたいだ。大竹しのぶが質問をして、押坂忍が解説を
してゆくというスタイル。語りの声のほうが歴史的価値があるみたいな^^;



お母さんが小学生を連れた1組がいましたが、ほぼ私ひとりでした。



昭和29年には、カムチャッカ半島やベーリング海のほうで漁業をしていたとー。
低気圧の吹き溜まりと言われる寒い北方の海で、漁師さんたちは頑張っていたの
ですね~。「か~ちゃ~ん、ベントーのおかず、またシャケかよー」なんて言ったら
バチが当たるのです。



ヒマそうにしていた初老の係員さんが話かけてきました。なんだろ?と思ったら、
こちらの「航海体験室」が面白いよ、と勧めてくれたのでした。ここはドアがついた
小さな部屋になっており、中はご覧の通り船室になっている。ボタンを押すと航海が
始まり、舵を握って前を見ると、窓の外にはスクリーンで航海の様子が写っている。

そして部屋全体が揺れるのですが、それが波間を進んでゆく様子に映像が合わせて
あり、自分が船に乗って揺られているような気分になるのです。なんかディズニー
ランドの宇宙船に乗るやつがそういうしかけになっておりましたな。

こちら映像と動きが微妙にズレていたりもしましたが、それはご愛敬^^;



白黒映画で、捕鯨を描いたビデオがありました。これも古い~。

クジラの群れを追いかけ、船の舳先にある巨大なモリをどかーん!と発射し、クジラに
ぐさっと刺さる。それを引っ張りよせて、最後にゃ心臓を貫いてとどめをさす。
港に持ってきたら、それを解体する、といったようなドキュメンタリーでした。

クジラとかイルカといった哺乳類は賢くて可愛い。だから捕鯨は「ひどい」と批判されて
禁止にされたりしています。高等生物は殺すのがダメで、ゴキブリやハエはいいん
ですか。人間から見て「カワイイ」といけないの?家畜はいいけれど、野生動物は
ダメなの?どう考えても人間のやることには納得ができませんねー。



「北洋資源の見直しと有効利用」というコーナーでした。最初は真っ暗で、ひとつずつ
画面がつき、ついたやつの解説をしてゆき、全部終わったら、このように全灯になった
わけです。いまなら巨大スクリーンで、パワーポイントのように画面を変えてゆく
でしょう。というわけで、この前時代的なシステム自体に私はこころ打たれたのでした。

こういうのって、なんでも新しくリニューアルすればいいってもんじゃないんですね。
この資料館の展示全体が昭和な歴史を感じさせる展示品だったとも言えましょう。

だから、今後何十年でもこのままに残しておいてほしい気がするのでした。