さきち・のひとり旅

旅行記、旅のフォト、つれづれなるままのらくがきなどを掲載します。 古今東西どこへでも、さきち・の気ままなぶらり旅。

函館ベイエリア 3

2016年04月14日 | 北海道シリーズ



函館オサレなベイエリアを散策します。左の古い倉庫はお土産売り場が並ぶ
ショッピング街になっています。あまり関心もないので通過~。



左の大きな建物が宿泊しているホテル。左のはじっこの10階が私の部屋。左の一番
上が大浴場になっており、いまも露天風呂から裸でこっちを見ている奴がいるでしょう。



カモメを見ると、港にいるなあ、と思いますよね。



港ははるか遠くの国とつながっています。だからロマンチック^^



ここに来ると、必ず立ち寄るのが「北方民族資料館」。ひと口に「アイヌ」という
だけでなく、北方の島、大陸、シベリアと寒いエリアに住んでいた原住民の歴史を
展示しています。



ちょうど池澤夏樹の「氷山の南」という小説を持っていって読んでいました。アイヌの
血を引く少年が、南極へ向かう船に密航を企て、オーストラリアの原住民の少年と
知り合いになるという冒険もの。なかなか楽しめました。



前回も見たのですが、アイヌ民族を紹介するビデオをフルコースひとりで見る。

そういえば池澤夏樹の「静かな大地」という小説は、明治時代に開拓使が北海道を
占領してゆく際の葛藤を描いていましたね。結局和人は先住民族であるアイヌから
土地を奪ってゆくわけですが、和人である主人公は、自分たちが略奪者であると
認識しながらも、「我々が手を引いたら、北海道はロシアに占領されることになる」
と考えます。だからって和人の入植が正当化されるわけでもないのですが。

なので私は北海道や沖縄の先住民族を考えると、いつも少々割り切れない気持ちに
なるのですが、だからってロシアや中国に占領されていたらよかったのか、とも
考えるわけです。まわりの大国が少数民族を尊重し、独立を守ってやるなどといった
選択肢はありえなかったわけですからねェ。

ひとつ救われたのは、先日読んだイザベラ・バードの「日本奥地紀行」です。英国の
女性旅行家が、明治の時代に蝦夷(北海道)まで行くのです。そこで原住民のアイヌ
を訪ねます。彼らを「未開人」と呼び、「文明人」の目による偏見はあちこちに
見られますけれど、アイヌ民族の美点や性質の穏やかさなどを認め、さらには和人の
アイヌ民族に対する扱いは、西洋人がアメリカ大陸、オーストラリア、アフリカ大陸の
原住民に行った残虐な態度が見られない、と言ったことです。第三者の目から見た
見聞記なので、ちょっと嬉しかったのです。



函館は明治に外国に開かれた街。長崎、神戸、横浜のように、こんな西洋建築が
あちこちに見られて、エキゾチックで魅力ありますよね。