さきち・のひとり旅

旅行記、旅のフォト、つれづれなるままのらくがきなどを掲載します。 古今東西どこへでも、さきち・の気ままなぶらり旅。

松風町の居酒屋 山吹 10

2016年04月24日 | 北海道シリーズ



大混雑の函館山から降りてきて、十字街から路面電車にのって松風町へ向かう。
今日は一日券を持ってるからね^^

十字街は、路面電車が二又に分かれるところ。なんか電車が止まっているので
見ていると、運転手が降りてきて何かやってます。ん、故障?



おお?手動で線路を切り替えてるの?これっていつも?



さて飲み屋が連なる松風町。路地裏にある、老舗の山吹に行く。



函館山の展望台はごった返していたけれど、ここに入ると静かな異次元でした。
店主も老夫婦ですが、客も近所の常連の老夫婦が2組。まったりいい感じです。



まずは何を飲みますか?と聞かれて、とりあえずビール。女将さんに、「この寒い
のにビール~♪」と言われる^^; 考えてみれば、どんなに寒くても冷たいビールは
飲めるもんだよなあ。

カウンターでお隣の、すっかり出来上がった陽気なじいちゃんに話しかけられる。
向こう側に奥さんがいて、「からむのよしなよ!」と何度も注意されているが、まあ
こちらも楽しいので適当に相手をする。お二人は早い時間に帰って行った。最後に
「この旅の人に一杯あげてね」と酒を奢られる。どうもすみません(^益^;



牡蠣を食べたあとは、ニシンがあるというので焼いてもらう。

こんどは向こう側にいた老夫婦のおばちゃんのほうが話しかけてくる。老後の話に
なって、旦那さんは70くらいでお迎えが来ると考え、それに合わせて蓄えを使い、
おばちゃんは「死ぬつもりでどんどん使うんだから!」と俺に愚痴る。じいちゃんは
それに対して返事をしない。どう見ても70半ばは過ぎている。うーむ、予定より
元気だったのね~。しかし貯めて貯めて死んじゃったら悲しいしなあ。女性は長生き
して一般的に後家生活が長いので、残しておいてほしいと思うだろうけれど…、



ニシンが焼けた。雰囲気はいいし、酒がすすむ。そうこうしているうちに、ここの
大将が「あと2年でやめるんだ」と話し出す。そりゃ困るよ、俺がまた来たときに
好きな居酒屋がなくなっちゃうとー。でも70にもなると、そりゃあ引退も考える
よねえ。

そぉ~だ。俺が好きな居酒屋は、昭和からやっているような古い老舗です。そういう
ところはだいたいじじばばがやっている。跡取りがいないことが多い。なにせ
古い居酒屋に息子がいたって、あとを継ぎたいなんてあまり思わない時代だよなあ。

そうなると、あと5年10年で閉店の危機なんだよ。古い喫茶店も絶滅危惧種に
なってるもんなあ。そうか、、、俺より若い人がやっている店を探していかないと、
今後末永くおつきあいできないのかあー。



新鮮なヤリイカはコリコリと旨い。やわらかい日本海の白イカもいいけれどね。

大将はウルトラマンタロウの主題歌を、替え歌で披露しました。若い人には
わからんだろう^^; 「函館の女」では、歌詞に「灯りさざめく松風町は…♪」と
ありますが、平成になって繁華街は五稜郭のほうに移り、松風町はすっかり寂しく
なってきたよなあ、などと切ない話になりました。いやあ俺はうらさびれても
こっちのほうが好きだね!



松風町にはいくつかいい感じのバーがある。行く予定でいたのに、山吹で話が
はずんで、すなわち酒を飲みすぎて、フラフラ状態だったので、この日は
あきらめて帰ることに。最近ありがちだなあ。。。一軒目で沈没!



うわっ!ここにもいた、鉄道むすめ。「松風かれん」さんだそうです。
こんなの絶対いないでしょ。

右は北海道新幹線開通のポスター。ふつうこういうおっさんばっかりでしょう。