「清水港湾博物館」、通称「フェルケール博物館」の裏手には、「缶詰記念館」があります。
特に入口に掲示もないので、フェルケール博物館の展示を見ていて、一番奥の部屋に行ったら
「別室に缶詰記念館があります」という小さい看板を見て、初めて「ああそうですか。ついでに
見ましょうか」となる程度の扱いです。
いったん外に出ます。するとこんなふうに缶詰工場で使われた機械が置いてあります。
地元産業の「清水食品株式会社」の記念館なのですな。歴史をたどると、1801年創業の回漕問屋
「播磨屋」まで遡り、マグロの油漬け缶詰工場には昭和天皇も視察に来られたそうです。
これが昭和初期に使われていた本社の建物。小さくてかわいい。これがフェルケール博物館の
裏に移築されて、缶詰記念館の展示室に使われているのです。しかし近代的な博物館の建物の
裏にくっついてあるものだから、通路に屋根もあるし、この木造の建物をよく眺めることは
できません。置かせてもらって生き延びただけでもありがたいってか?
な~んか昔の漫画や特撮ものなんかに出てきそうな機械がありました。
むかし使われた缶詰のラベルが面白かった。左上は「こけし」、左下は「げいしゃ」です。
「ふじさん」はなかったなー。
男の子や女の子が描かれているのが前時代的でいいよね。中国のスーパーに行くと、いまでも
こういうのがあります。なんかなつかしい。
むかしはマグロがたくさん獲れたのですね。「清水煮」ってどんな味なんだろ。
魚を生で食べたことのない英国人の友人に「マグロの刺身」を食わせたら、あとで「あのツナは
うまかったな~。ツナって、ふつう油漬けの缶詰だろ?」と言っていました。いやはや。。。
おお、昭和5年の「全従業員」だそうです。割烹着を来て、工場で大変な作業をしているのは
みんな女。男は真ん中に固まって偉そう。給金の男女平均、3倍くらいは違ったでしょうか。
そういえば「SSK」って見たことあります。いまはネットですぐに調べられる。
「しみず しょくひん かいしゃ」なんだそうです。