さきち・のひとり旅

旅行記、旅のフォト、つれづれなるままのらくがきなどを掲載します。 古今東西どこへでも、さきち・の気ままなぶらり旅。

「森田」という日本酒

2015年11月13日 | 



岩手の地酒らしいが、「ようやくのことで限定入荷」と華々しく宣伝していたので
買ってみた。口に含んだ瞬間にタダ者ではないと思わせる。風格を感じる芳香、
透き通ったような上質の大吟醸。いかにもレア物感がある。

調べてみると、一関にある両磐酒造というところで作られているらしいが、そこの
HPにも載っていない、なかなかお目にかかれない幻の酒であるとか。

そういったことを調べていたら、「杜氏」(とうじ)という言葉を知りました。
それは江戸時代から続く、言ってみれば酒造りの専門家集団。それが全国の蔵元に
派遣されたりするらしい。盛岡藩に南部流という杜氏の大きな流派があり、その
南部杜氏のひとりである森田定男氏の名前をとったのが、これ、「森田」なんだそうだ。

ペロッと飲んじゃったのが惜しまれる。まあうんちくを知る前に素直な気持ちで
飲むのも悪くないけれど。また手に入ることがあるのかな~。


ところで、「森田」という名前で連想するのが「タモリ」です。伝説の杜氏の方は
不服に思うかもしれませんが、かたや有名人なのだから致し方ない。


タモリさんは最近NHKに出てきて、ぶらぶらと散歩をする番組をやっている。
こちらは「ひとり旅」をモットーにしているので、番組スタッフにお膳立てをして
もらっているのとは一緒にしないでね、と思ったりもするのだが、やっていることは
とても似ています。

先日は東京の北区、足立区をぶらつきました。なんとなく周辺地域で、バブルの
荒波からも、言ってみれば被災を逃れることができた地区です。ちょっとご紹介
しましょう。十条という埼京線の駅を降りたところから散歩が始まりました。



古典的な団地が残っていました。エレベーターのない4階建て。おそらくは画一的な
狭い2DKでしょう。戦後の住宅難の時代に、トイレや炊事場は共同ではなく、
風呂までついていてプライバシーが保たれる、憧れの近代住宅でした。

山田洋次の初期の作品に、倍賞千恵子主演の「下町の太陽」という作品があります。
東京下町の狭いアパートに住んでいる主人公の女性は、こういった団地に住むことに
憧れています。

友人のひとりが、結婚して念願の団地に住みます。そこに訪ねてゆくと、その女性は
小さい箱のような団地の部屋にひとり、いつも帰りが深夜になる旦那様を待って、
一日中孤独でいると、とてもむなしく悲しい気持ちになるとため息をつくのです。
こいつぁスタートから理想の住居じゃなかったってか?

40~50年前くらいに次々に作られたこういった団地も、いまは老朽化が進み、人気も
ないのでどんどん取り壊され、いずれはなくなってゆくのかもしれません。



焼却炉がありました。もちろん今は使われていません。

    

おお、これもまたなくなりつつある受水槽。いまはほとんど水圧をかけて受水槽
なしに給水しますよねェ。これは現役で働いているのかしら?



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