
それにしても焼き鯛の匂いは良いデモンストレーションとなっているようで、土用の鰻の蒲焼きではないのですが、通行人もついつい足を止めてしまいます。僕も帰省する予定が無ければ、一匹くらい購入したかも知れません。無為の正月のお酒に疲れた胃腸には、鯛の身をほぐしたお茶漬けなどがサッパリとして嬉しいものです。
年末の風景としては注連縄売り場などもありますが、祝い鯛の姿焼きもこの時節の風物詩なのでしょうか。少し生活情報サイトを調べてみましたのでご紹介します。
「『おせち』とは、昔は正月および五節句に用いる節句料理を意味しましたが、現在では正月に用意する重詰などの伝統的なごちそうのことをいいます。正月の祝い肴(さかな)は『暦蘇肴(とそざかな)』ともいわれ、数の子・黒豆・ゴマメ(田作り)などのことを指します。
姿・形・色も良く、味も上品な鯛は、めでたい魚として、祝いの席には欠かすことのできない日本の代表的な魚。関西では正月に鯛の姿焼きを作り、三が日ははしをつけずにめでることから『にらみ鯛』とも呼ばれています。」【料理研究家 沖野惠子】