突然に亡くなられてからは、お母さんが心痛で体調を崩されたことなど、サークルを通じて少しはお聞きしていましたが、時が経つにつれてご家族との連絡もつかなくなってしまいました。最近N会長がようやく連絡がとれたということで、親しくしていた僕もお墓参りに誘って貰いました。
久しぶりにM君の住んでいたマンションを訪ねると、お元気になられたお母さんが出迎えて下さり、「今はあの子も星の観覧車に乗って楽しんでいるだろうと思います」と、今の心境などを話して下さいました。僕が以前に『星の観覧車に乗ろう』というイラスト&詩を、M君にプレゼントしていたことはご存じではなかったのですが、お母さんがそんなことを話されるのをお聞きして嬉しく思いました。「まだ辛いから普段は仕舞っておくのですが、時々想い出して見ています」と言って下さいました。
市営霊園は沿道に桜並木の緑が美しく映えて、街並みが見下ろせる高台にありました。友人達と花を供え瞑目していると、ツクツクボウシの鳴き声や近くの沢音が微かに響き、アウトドア好きだったM君にも快適な場所ではないかと冥福を祈りました。駐車場まで下りてくると何かシンボリックに、一本だけ美しく紅葉している木がありました。