東日本大震災が起こり1.2週間経った頃だったと想いますが、テレビ取材で被災した男性が見つからない奥さんを捜していて、自宅があった辺りの土台が残されているだけの一郭に、奥さんが大切に育てていた水仙の花が数輪開いているのを見つけたシーンがありました。じっと見つめる男性の目には薄らと涙も見え、この水仙の花を毎年咲かせてあげたいと言われていたのに心が打たれました。
東北地方の遅い春は白い水仙の開花とともに訪れるということですが、水仙の春を想い浮かべると厳しい冬の辛さに耐えられるのだそうです。来春からは多くの方たちが凛とした水仙の花々に、亡くなられた親しい人たちの魂を重ねられるのでしょうか。
北摂の地域情報誌『バーズアイ』5月号が千里山東の画廊喫茶「ル・パルク」などで配布中ですが、その10ページに俳優柳生博さんのご子息で園芸家の柳生真吾さんの「スイセンプロジェクト」のメッセージが紹介されています。「2012年の春、被災地にスイセンを咲かせたい! 黄色いビタミンカラーと香りで、春のエネルギーいっぱいにしたいんだ! そのスイセンの球根を日本中から集めたら、どんなに素敵なことだろうか!」との柳生さんのブログから引用されています。
その主旨は、東北地方では水仙が春の訪れを告げる花ということと、花は人の心を癒してくれる優しい力があり、その球根が日本中から送られて来るということは、変わらない復興支援の励ましの声になるという提案です。そのプロジェクトは園芸家や花を愛する人達の自己満足に終わるのではなく、地元の住民と一緒になって行い初めて成功といえると考え、自ら地域の新聞社や行政を訪ね賛同を得ています。
僕も近くの月が丘の急坂を上りきった草地に水仙が咲いていたのを確認していました。もうそこには初夏の雑草が鬱蒼と生えていましたが、秋に球根を少し掘り当ててプロジェクトに送らせて貰おうと想っています。
・『バーズアイ』5月号10ページの記事
【追記】水仙の花をテーマに東日本大震災・津波復興支援ソング第2弾『水仙の咲く丘に君がいて』を作りました。最初に作った歌『音 ― Standing Day ―』のプロモーション映像もYouTubeでご覧頂けます。
☆ 東日本大震災・津波復興支援チャリティーソング にご協力お願いします!
![]() | 音 -Standing Day- |
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