続・浜田節子の記録

書いておくべきことをひたすら書いていく小さなわたしの記録。

『飯島晴子』(私的解釈)女正月。

2021-12-22 07:34:40 | 飯島晴子

   女正月眉間に鳥の影落つる

 女正月はジョ・ショウ・ガツと読んで、女、粧、合。
 眉間はミ・ケンと読んで、弥、見。
 鳥の影落つるはチョウ・エイ・ラクと読んで、調、営、落。
☆女の粧(身繕い)を合(いっしょにする)と、弥(隅々まで)見て調(ととのえ)営(拵え)落(出来上がる)。

 女正月はジョ・ショウ・ガツと読んで、自余、章、合。
 眉間はミ・ケンと読んで、三、兼。
 鳥の影落つるはチョウ・エイ・ラクと読んで、帳、詠、絡。
☆自余(この他)の章を合(一つにあわせ)三つを兼ねて帳(ノート)に詠み、絡(結びつけている)。

 女正月はジョ・ショウ・ツキと読んで、序、章、突き。
 眉間はミ・ゲンと読んで、未、現。
 鳥の影落つるはチョウ・エイ・ラクと読んで、徴、翳、絡。
☆序(いとぐち)の章を突き、未だ現れていないものを徴(集める)。
 翳(蔽われているもの)を絡(つなぐ)。

 眉間はミ・ゲンと読んで、未、幻。
 鳥の影落つるはチョウ・エイ・ラクと読んで、凋、曳、落。
☆女正月は未(いまだ)幻である。
 凋(生気を失う/衰え)を曳(引きずって)落(物寂しい)。


M『イレーヌ・アモワールの肖像』

2021-12-22 07:15:42 | 美術ノート

   『イレーヌ・アモワールの肖像』

 イレーヌの顔(肖像)が中央の鏡にある。美しくも厳しく、何か底の底をのぞき込むような鋭い眼差しである。
 三つの鏡、炎(情熱)・馬の鈴(お喋り・論争)と中央の肖像、これらは手鏡であるが不思議に立っている。それゆえ倒壊の恐れと裏腹であり、危険・消滅は時を待たない。
 これら三つの鏡に隠された水平線(真実)は切れ切れにしか見えない。

 描かれた人物は実在のモデルらしい。不思議に怪しくまた辛辣に描かれても、納得するような懐の深さをも持ちえた人物だったのかもしれない。
 恐怖をすら感じる彼女への尊敬と敵意を隠蔽した、何かを対等に分かち合う関係を描いたのだと思う。

 写真は『マグリット』展・図録より


賢治『くらかけの雪』

2021-12-22 06:27:10 | 宮沢賢治

   『くらかけの雪』

 たよりになるのは
 くらかけつづきの雪ばかり
 野はらもはやしも
 ぽしやぽしやしたり黝んだりして
 すこしもあてにならないので
 ほんたうにそんな酵母ふうの
 朧なふぶきですけれども
 ほのかなのぞみを送るのは
 くらかけ山の雪ばかり
   (一つの古風な信仰です)

 雪はセツと読んで、説。
 雪はセツと読んで、設。
 野はヤと読んで、也。
 黝はヨウと読んで、要。
 酵母はコウ・ボと読んで、講、模。
 朧はロウと読んで、Law(律)。
 送るはソウと読んで、総。
 山はSunと読んで、Sun(太陽。
 雪はセツと読んで、説。
 一つの古風な信仰はイツ・コ・フ・シン・コウと読んで、逸、己、普、新、講。

☆説(話)を設(こしらえる)也。
 要の講(話)を模(手探りすること)が、law(律)である。
 総て太陽の説(はなし)であり、己(わたくし)は普く新しい講(話)をする。

『くらかけの雪』は、表明である。