ハリックの診断即治療&虹彩と、Kenさんの経済学&スケッチ

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リスク嗜好に揺らぎか、米GDP5.7%増無視、NYダウ53ドル安(学校で教えてくれない経済学)

2010-01-30 08:51:03 | 経済学
英語の文を読んでいるとRisk appetite{リスク・アピタイト}という言葉がしばしば出てくる。直訳すれば「リスク嗜好」だが、すんなり頭に入り難い。Risk(リスク)は、「危険の度合い」という意味だが日本人の遺伝子に組み込まれていないのかこれもピンと来ない。

食事前に出るお酒や料理のことを英語でAppetizer(アピタイザ―)という。食前酒、前菜のことだが、日本人にはこちらの言葉の方がAppetiteより馴染みがあるかもしれない。

29日のWSJ紙の電子版に、「The wobble in risk appetite(ザ・ホッブル・イン・リスク・アピタイト)、「リスク嗜好」に揺らぎが出てきた結果、世界景気回復の持続性に対する疑念が世界を駆け巡り始めた」とのアナリストのYilinNie氏の言葉を紹介していた。

米商務省は、29日、09年10~12月期の米GDP(国内総生産)が、年率換算で前期比5.7%増加したと発表した。グッド二ュ-スと喜んだNY株式市場は、はじめ100ドル以上上げたが、引け30分前から下げに転じ、53ドル安10,067ドルで取引を終了した。ハイテク株価指数のナスダックもアップル株の3.4%下げが響いて前日比1.5%値下がりした。

ブルームバーグ・ニュースに出演したある大学の教授は「雇用がねー、全て雇用ですよ。雇用が増えないとなにも始まらない」と話していた。以前にも書いたが、お父さんが家でぶらぶらしていると家の中が暗くなる。子供の教育費がかさむ。アメリカは特に医療費が高い。家の値段も下がり続けている。雇用が回復しないととてもお金を使う気になれない。

NY外国為替市場では、この日もユーロが対ドルで売られた。ドルは対円で1ドル=90.28~30円だったが、ユーロの値下がりがきつく、1ユーロ=125.16~21円と対円でもユーロ安が進んだ。ギリシャの財政破たん懸念が、スぺイン、ポルトガル、イタリアにも波及する。1ユーロ=1.28ドルまで試すだろうと専門家の見方を今朝のWSJ紙は紹介していた。

中国の利上げ懸念は一過性だと昨日のテレビ東京の番組で中国経済の専門家が指摘していた。その一方で、インド中央銀行がインフレ対策のために預金準備率を5.0%から5.75%へ引き上げた。インドのインフレ率が予測の6%が8%に上方修正されたことが背景にある。

世界の成長の機関車の中国とインドが、金融引き締めにシフトするとの思惑が、リスク・マネーに対する食欲(Appetite)にブレーキをかけているのであろう。原油も72.89ドルへ下げた。金先物も小幅ながらオンス1,083ドルまで下げた。軌を一にした流れである。

テレビ東京の世界アナリスト投票で日本市場を「弱気」と見る人が60%占めていた。民主党の経済政策が影響していると解説していた。日本市場に食欲が湧かないのである。(了)

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