ハリックの診断即治療&虹彩と、Kenさんの経済学&スケッチ

虹彩には、体質や、現在、過去、未来、のデータが秘められています。虹彩学による虹彩分析を針灸、巨針、食事療法の指針に!

「調査屋マオさんの恋文」、グランプリ受賞!!、東京ドキュメンアリー映画祭2019で(スケッチ&コメント)(速報)

2019-12-06 22:00:46 | スケッチ



東京ドキュメンアリー映画祭2019で

江嵜企画代表・Ken



映画「調査屋マオさんの恋文」が、11月30日~12月6日まで開かれていた東京ドキュメンタリ―映画祭で長編作品の部で見事「グランプリを受賞した。今井監督から知らせが入りました。」と、12月6日8時過ぎに「調査屋マオさん」こと、作家の佐藤眞生さんから自宅に電話がかかって来た。

この映画の概況は当欄「スケッチ&コメント」で紹介したので割愛させていただくが、佐藤眞生さんが、日々刻々変わりゆく「認知症」の奥様の姿を丹念にメモされ、それを元に、監督の今井かおりさんが3年以上かけて見事に仕上げた作品である。

当欄でもしばしば紹介させていただいたが、佐藤さんの奥様は小生の描いたスケッチ画の最大の愛読者の一人だった。当の映画でも筆者が送ったスケッチ画のコピー十数点が介護施設の広間に展示されている様子が丁寧に紹介されている。映画を見ながら、面はゆいばかりだった。

佐藤眞生さんの先ほどの電話で「江嵜さん、今朝、家内が夢に出て来ましてねえ、なんと、グランプリに入賞したよ」と教えてくれたんですよ」とおっしゃるではないか。思わずその時、佐藤さんに「佐藤さん、奥様がグランプリを取って下さったに違いないです。きっとそうです。」と電話口で叫んだ。

昨日、愛読者のお一人の佐藤さんに来年の干支、ネズミさんの色紙、第3弾を送った。真っ先に、佐藤さんから、今朝6時過ぎに、「家内の仏前に飾らせていただきます。家内がどんな感想を言うでしようか」とメールがあり、佐藤さんとやり取りをしたばかりの後の先程の朗報だったから、なおさら驚いた。

奥様は今年の夏前に亡くなられた。しかし、佐藤さんは、亡くなられた後も、小生が送るスケッチを継続して仏壇に飾っていただいている。スケッチ画は佐藤眞生さん宛てだったが、白状すれば、佐藤さんの奥様に背中を押されてせっせとスケッチ画を奥様に送っていた。

佐藤さんの電話では「今回のドキュメンタリー映画祭には、140の応募があった。ノミネートされた長編10本の内の1本に「調査屋マオさんが恋文」が含まれていた。しかし、まさか、まさかである。それがグランプリに選ばれるとは、失礼を顧みず言えば、筆者は、考えてもいなかった。

佐藤さんによれば今回、「認知症」をテーマにした映画は当の「調査屋マオさんの恋文」1本だけだったと聞いた。優れものの映画であることは先般、大阪十三の映画館で公開初日に見て実感していたが「認知症」問題が、今、大袈裟でなく、日本での国民的テーマなっているために、審査員の心をしかと捉え、グランプリ受賞に至らしめたに違いない。

映画の題名にある「恋文」の文字が示す如く、当の映画はマオさんとマオさんの奥様との愛の物語である。佐藤さんは、奥様が亡くなられるまで数年、毎日施設に通はれた。佐藤さんは「認知症は病気でない」と一貫して話された。それは佐藤さんの持論「身体の中からの声」を聞けという確信から来ている。

奥様が晩年、今年の干支のイノシシの親子の絵を見て、「イノシシの親子が語り合っている言葉が聞こえる」とおっしゃったと聞いたとき改めて実感したことは、「認知症」は病気でない。「認知症」患者は病人ではない」ということを奥さんが身をもって教えて下さった。

映画「調査屋マオさんの恋文」がドキュメンタリー映画祭2019年でグランプリに選ばれたことで、日本も、まだまだ捨てたものではないと思うと同時に、「認知症」問題を真正面から取り上げた今井監督の炯眼と3年以上かけて、丁寧に、一本の長編映画にまとめ上げられた熱い想いに改めて敬意を表する次第である。

監督自身のお慶びは想像に難くない。佐藤眞生さんのお慶びも当然大きい。しかし、今回のグランプリ受賞を一番喜んでおられるのは、まぎれもなく亡くなられた佐藤さんの奥様に違いないと思う次第である。「奥様、グランプリ受賞、本当におめでとうございました。」

時日は不案内だが映画「調査屋マオさんの恋文」は京都みなみ会館での上映が決まっているが、今回のグランプリ受賞で晴れて「全国区」になった。この意味は想像以上に大きい。なぜなら、日本では中身がいかに優れていても「全国区」にならないと認めようとしないおかしな国であるからだ。

今回の受賞で、映画を見た人に「認知症」とは何か。「認知症」といかに取り組むかについて多くの示唆を与えてくれるに違いない。一人でも多くの方々が、映画「調査屋マオさんの恋文」を目にしていただければ誠にありがたいと、秘かに期待している次第である。(了)

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする