★さちゅりこん――渡邊史郎と縦塗横抹

世界が矛盾的自己同一的形成として、現在において過去と未来とが一となるという時、我々は反省的である。(西田幾多郎)

昔に色をつける

2018-07-10 23:16:26 | 旅行や帰省
最近、自動色つけの技術が開発されている。詳しくは分からないが、ごくおおざっぱに言うと、AIが白黒写真に自動的に色をつけるの技術といえるのかもしれない。

http://hi.cs.waseda.ac.jp:8082/


早稲田のこのサイトに行ってわたくしも過去の写真で試してみたことがある。わたくしは一九七〇年代の生まれであるはずであるが、生まれた頃の写真がかなり割合で白黒なのだ。なぜであろう……。というのはどうでもよいとして、自動色つけをやってみたところ、これが予想を超えて生々しいのである。

面白いのは、わたくしが書いた白黒の絵にも色がほんのりついたことであった。





というのは、どうでもいいとして、――われわれの現実感というのは、色彩に拠っている部分がかなりあるというのが分かるのであるが、東大の渡邉先生をはじめ、戦前の戦争関係の写真を色付けして話題になっている。わたくしも何か、これはある種の歴史の修正にもつながるのではないかと一瞬危惧したが、結構生々しいので考えを改めた。過去が過去ではないことを自覚することがわれわれにとっては大事である。色のついた写真をみて、われわれは大事なことを思い出す可能性があるわけである。

で、

http://sensousouko.naganoblog.jp/e2217051.html


このサイトを見てみると、わたくしの田舎の昭和七年の様子がカラーになっていた。水無神社のお祭りの写真もあるが、これは、旅館蔦屋あたりから東方向をみた場所だと分かる。今でも案外雰囲気が変わっていない気がするのであるが、これはカラーになったからという理由もあるに違いない。

http://sensousouko.naganoblog.jp/e2283496.html


ここには今の木曽清峰高校のグラウンドでの軍事教練の様子が写っている。周りはいつも眺めていた山の風景だけにギョッとする写真である。