なあむ

やどかり和尚の考えたこと

授戒会を終えて

2013年10月13日 10時25分54秒 | 宿用院
稚内に来ています。
今日から9日間特派布教で回ります。
実に2ヵ月ぶりの更新となりました。
10月3~7日は、私の人生最大の事業を遂行していました。
宿用院の住職を弟子に譲って退院する式と、言わば集団洗礼式ともいうべき授戒会を勤めました。
一度に295名が私の弟子になったことになります。
準備は8年前から始まっていましたが、最後の2ヵ月あまりの追い込みは、怒涛の毎日でした。
充実感と満足感とグッチャリの疲れを少し癒して 巡回に出ました。
今回の事業を通して、改めて、一人では何も出来ないと感じられました。
多くの僧侶の方々が、それぞれの役割を果たすため、昼夜を問わず、惜しげなく時間と力を費やしてくれました。
感謝に堪えません。
お陰をもって、戒弟の皆さまは、皆涙を流して感動してくれました。
本当にいい授戒会になりました。お手伝いいただいた多くの方々に心より感謝申し上げます。ありがとうございました。


本ができました

2013年08月06日 21時41分43秒 | 宿用院

2008年からこれまで、このブログで書いてきた記事を1冊の本にまとめました。

本としての読み物にそぐわないカテゴリーや記事は削除したのですが、それでも250ページ近い厚みとなってしまいました。

宿用院の住職となって27年。この秋退董(引退)するにあたって、これまで育ててくれた檀家の皆様への感謝の気持ちを込めたつもりです。

ですから、檀家の皆様には後日お配りさせていただく予定です。

檀家以外の皆様で読んでみたいという方には、自費出版ですが、1冊1000円でお頒けしたいと思っています。

メールなどでご連絡いただければお送りします。署名が必要な場合は、宛名をお書きください。

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5月です

2013年05月01日 19時27分39秒 | 宿用院

予告通り怠けてました。

誰も覗いていないだろうなと、アクセス数をチェックするのが怖かったのですが、何と毎日ほとんど怠ける前と同じであることに驚きました。

こんな更新のないブログにも諦めずアクセスしてくれる人がいることに、感謝と、済まないという思いで泣けました。

5月に入りました。いつまでも怠けてはいられません。

いつものように、連休は毎日檀務が入っています。

お経を読むと疲れるようになりました。更にお酒が入ると疲れも倍増します。老境に入ったということでしょうか。なかなか疲れが抜けません。

しかし、連休が終われば、楽しいイベントシリーズです。

まずは、宿用院地蔵まつり。

昨年に引き続き、やなせななさんの登場です。

彼女は年々パワーアップしていると思います。

昨年末、歌いすぎて喉を患ってしまい、今年は少し控えめにと思っていたようですが、全国からの熱烈な要望に断り切れず、また今年もスケジュールびっちりのようです。

中島みゆきに『ランナーズ・ハイ』という曲があり、「歌ったら停まらない」という歌詞ですが、そんな感じかなと思っています。

河北町周辺にもそして最上町にも彼女のファンは多いのですが、是非今年もパワーアップしたやなせななをお見逃しなく!

期日:5月26日(日)

時間:午後4時より

木戸銭:1000円

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授戒会へのお誘い

2013年04月06日 06時36分13秒 | 宿用院

今、宿用院では授戒会の戒弟を募集中です。

「授戒会」とは、仏の戒律を受けて仏弟子となる儀式で、最後に仏弟子の名前「戒名」と、その証である「血脈」を授かる修行です。

不本意ですが、キリスト教的に言えば「洗礼式」と「洗礼名」であると言えば分りやすいでしょうか。

残りの人生を、仏教徒としての自覚を持って生きること、それは大変意義深いことだと思います。

東京スカイツリーは心柱構造によって高度と強度を保っていますが、人間の中心にも心柱があれば、人生の困難や荒波にも耐えて充実した生き方ができるでしょう。

人間にとって、その心柱にあたるものが「信仰」です。

授戒会に参加し、仏弟子となることは、まさに自らの中心に心柱を立てる機会だと思います。

修行期間は、今年10月4日~7日の4日間です。参加費である「戒金」はお一人3万円。

全日程参加できなくとも、10月5日・6日の両日出席できれば「正戒」として受け付けます。

修行といっても、荒行をするわけではありません。戒律のお話を聴いたり、礼拝を行じたり、お経を読んだりという日程です。椅子席も用意します。運転免許の学科と実地といえるかもしれません。

お近くの方は「通い」になりますが、遠方の方には近くの温泉施設をご紹介します。

ご関心のある方のお問い合わせ、お申し込みは、メールでyadokai@peace.ocn.ne.jpまでお願いします。

お申込み締め切りは今月4月末日といたします。

尚、この授戒会で受けた戒名が、そのまま葬儀の時に使われるとは限りません。菩提寺の住職様の判断によりますのでご承知おきください。生きている間の心柱ととらえていただければ意味あるものと思います。


地蔵まつり ななさん

2013年04月01日 20時33分36秒 | 宿用院

宿用院地蔵まつりは、今年第24回目を迎えます。

25年前に、外のお地蔵様が雨ざらしでお顔立ちもずいぶんすり減ってきているので、覆い堂を建立したいと発願し、その落慶法要を行ったのを機に始めたものでした。

教化研修所時代に、「寺に人が集まるのには何がいいか」と訪ねたときに恩師は、「三部君、それは祭りがいいよ、10年やれば伝統になるからね」と教えられたのを実践しようと思ったのでした。

以来、毎年開催してきましたが、一昨年はお休みをしました。

そして今回24回目を数えます。私の住職としては最後の祭りになります。

宿用院自慢の「羅漢クラブ」のメンバーが実行委員となり切り盛りしてくれます。

今年のゲストは昨年のアンコールとして、やなせななさんをお招きしています。

今年2月には東根でもコンサートされて、近隣にもファンが多くなってきています。一度聞かれた方はまずほとんどがファンになります。歌にもお話にもそれだけの力があります。

ぜひ大勢の方にお越しいただき感動を共有してほしいと願います。

5月26日(日)午後4時より

 

 宿用院本堂

 

 木戸銭 1000円です。

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十六善神

2013年03月22日 22時45分54秒 | 宿用院

明日は宿用院の大般若会です。その本尊である十六善神が二つ寄進されました。

その一つは、軸装の十六善神図。

それが何と、文化刺繍によって一針一針、全面が糸で刺されたもの。

山形市の矢作一さんが原本を元に写仏し、奥様の禮子さんが刺繍されました。それを軸装にして立派な箱までつけて納められました。見事な出来栄えです。

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もう一つは、東京在住の宇井薫さんが本日持参された、お厨子に入った木彫の十六善神像です。

元々宇井家は、代々宿用院を外護してくれた大檀那で、戦争前までは、宿用院の大般若会の度に、宇井家からこのお厨子と米や味噌を運んできて勤めたと聞き及んでいます。

昨年ご主人を亡くされて、その御遺志を継いで菩提寺に納めたいとのことでした。

小ぶりなお厨子ですが、その分細工も細かく、見事な仏像群です。

文久元年(1861)の銘がありますから、今から152年前に作られたものと思われます。

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期せずして、今年の大般若会に、二つの十六善神がもたらされ、殊の外ご利益があるように感じられます。

東日本大震災の被災地早期復興と、被災者各位の身心安寧、秋の晋山授戒会の無事円成、寄進者はじめ檀信徒各位の家内安全、所願成就を祈祷したいと思います。


地蔵まつり やわらかコンサート

2012年05月28日 21時46分04秒 | 宿用院

昨日は、既報の通り、第23回宿用院地蔵まつり「やなせななやわらかコンサート」でした。

2月に河北町婦人会でも公演されたので、「もう一度聴きたい」「あの時聴き逃したので今度こそ」「大好評の噂を聞いて」という方々が多く、地蔵まつり始まって以来の来場者で本堂が満席でした。

2月に聴かれた方々への配慮もあって、前半はこれまでのイメージとは違う明るい雰囲気での歌とトークでした。

そして後半、たたみかけるような熱き想いと感情がほとばしる歌、観客のほとんどが目頭を熱くして聴き入っていました。

単なる歌ではない、単なる講演でもない、その両方が一体となり相乗効果となってやなせななコンサートは感動に包まれます。

福島から山形に避難移住されているご家族や、わざわざ福島から駆けつけたやなせさんのファン、また、気仙沼の仮設住宅に住む漁師一家もあり、今回もとても熱いすばらしいコンサートになりました。

公演がよければその後の打ち上げが盛り上がるのは必定で、ここでは書けないほどの大騒ぎでした。本当に楽しかった!

その中で、実行委員スタッフから「来年も是非!」との声が上がり、その場でアンコール公演が決定されました。

来年もお楽しみに!

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以下は、来場者の一人須藤泰一さんのfacebookから転載させていただきます。

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「まけないタオル」の発案者・三部義道住職の寺、河北町の「宿<wbr></wbr>用院」で、「まけないタオル」を歌っている“やなせなな”さんの<wbr></wbr>コンサートが行われた。

 二人で、被災地へもう何度となく訪れたこの「まけないタオル」<wbr></wbr>も、5万枚を越えたという。

 本堂には、座りきれないほどの人たちが、“やなせなな”さんの<wbr></wbr>温かく優しい歌声に、涙でグショグショになりながら、心が柔らか<wbr></wbr>くなった。

 首にも頭にも「巻けない」という短いタオルが、「負けない」タ<wbr></wbr>オルとなって被災地を駆け回った。
最初は、冗談のようだったが、三部住職の思いは真剣だった。
少しでも、被災地の方々にクスッと笑いを提供しながら、「負けな<wbr></wbr>い」で欲しいという思いは、次第に広がっていった。

 僕も、真っ先にこの「まけないタオル」に賛同して、その思いを<wbr></wbr>伝えていったつもりだ。

 被災地を想う“やなせなな”さんの歌と、三部住職の話に、涙が<wbr></wbr>止まらなかった。
 被災地の復興はまだまだで、僕たちのできることは、まずは忘れ<wbr></wbr>ないことだ。

 地震や津波は自然災害であきらめもつくが、福島の原発は「人災<wbr></wbr>」であきらめきれず、恨んでも恨みきらない。

 その福島の方々への支援は、僕たちが「福島」へ行って、福島の<wbr></wbr>ものを食べ、福島のものを買うことだ。
それが福島の人たちを応援することになると、三部住職は言う。

 来週、我らが「河北町環境を考える会」の代表でもある三部住職<wbr></wbr>と一緒に、「福島」へ行く予定だ。


宿用院地蔵まつり

2012年05月02日 13時56分45秒 | 宿用院

今日は連休の合間で、寺参りが一件しかなく、暇なので、宿用院地蔵まつりの宣伝を。

昨年は、そのような気分になれずお休みをしてしまいましたが、毎年5月の最終日曜日に行ってきましたこの地蔵まつり、今回で23回目になります。

今年のゲストはやなせななさん。

彼女と初めて会ったのは一昨年の今頃だと思います。

昨年の松林寺集中講座にお招きするために、来形のついでに立ち寄っていただいたのでした。

そして、震災、それ以降、まけないタオルの活動で同志となりました。二人で被災地を回り、避難所や仮設住宅の前でタオルを配り、歌を歌ってきました。

向かっている方向が同じというのでしょうか。共感する部分が多く、会話がとてもスムーズです。

中島みゆきを愛するという共通項もあります。

ということで、私自身が楽しみにしています。

2月の河北町婦人会主催のコンサートが大変好評で「もう一度聴きたい」「あの時聴けなかったので今回は」という方が大勢チケットを求めて来られます。

どなたでもご来場いただけます。近隣の方は是非どうぞ。

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坐禅はいい!

2011年09月11日 23時10分54秒 | 宿用院

坐禅はいい!

今朝は月例の坐禅会でしたが、頭がスーッと軽くなり、爽やかな朝となりました。

月1ではなく、時々しなければダメですね。

どんなに体が疲れていても、頭が軽くなると、楽に感じます。

頭に上った血を下げる。心の重心を頭から下腹に下げる。

それを形として体現するのは坐禅でしょうね。

一昨日、昨日と、晋山式(住職就任式)の法要解説の役割でしたので、頭をいっぱい使っていました。体も疲労していました。

宿用院に住職した年の昭和61年10月から、なんだかんだと言いながらこれまで月例の坐禅会は続けてこられました。

坐りに来てくれる方がいたので、私も続けられたと思います。

坐禅という方法を知っているというのは自分の救いだと思います。

坐禅の頭の状態がずーっと続けばいいのでしょうが、なかなかそうもいきません。

だからこそ、時折の坐禅が必要ということだと思います。

坐禅しましょう。