新評論社から「3.11以後生きるヒント」三好亜矢子・生江明編、という書籍が刊行されました。
副題が「普段着の市民による『支縁の思考』」。
私も依頼されて一章書いています。
「大災害に生き合わせた私たち 寺院と災害ボランティア」
関心のある方はお読みいただければ幸いです。
きっかけは、昨年最上町で開催された河北新報社主催「仙山カレッジ」でパネラーを務めたこと。
そこに取材に来ていたのが編者の三好亜矢子さんでした。
もう一人、講師として話をしたのが最上町町長で、その町長が語った「支援から支縁へ」の言葉がこの本の副題に取り上げられたようです。
しかし、解説しておかなければなりませんが、ご存じの人はご存じの通り、この「支縁」という言葉を最初に使ったのは私の知る限りやなせななさんです。
昨年のNHKラジオの中で彼女が語ったもので、私も得心しながら聞いておりました。
同じように、最上の人間も聞いていて、自分たちの集落の活動に「支縁」という文字を使ったのを町長が取り上げた、というのが経過です。
もちろん、いい言葉ですし、やなせさんもそれを独り占めするよな気持ちはないはずですので、どなたが使われてもいいというか、むしろこれからの支援に大事な意味付けをしてくれる言葉として広く広まればいいなと思います。
私も使わせてもらっています。自治体として初めてこの言葉を使ったのが最上町であるとすればそれもうれしいことです。この本によって、さらにこの国にこの心、その意味するところが広がればすばらしいと思います。
ただ、その出所を忘れずにいて欲しいと願うだけです。