三ちゃんのサンデーサンライズ。第486回。令和6年9月29日、日曜日。
野党立憲民主党の代表選挙と与党自民党の総裁選挙が相次いで行われました。
どちらも一般国民には選ぶ権利がないので、とやかく言えることではありません。
ましてや僧侶は、政治に口を出したり関わったりはすべきではないと考えてもいますので、どこ吹く風のように飄然として居ればいいのだと思いますが、それでもこの国の舵取りを任せる人選ではありますので関心を持たない訳にもいきません。
結果として、無難な人が選ばれたと思います。
立民の方は候補者4人による戦いでした。
それぞれカラーがあり、主張もあったようです。
党の中でも右寄り左寄りがあって、それぞれ立ち位置が違うのでしょうが、結局極端を避けたという印象でした。
それは「政権を取りに行く」という主張が党内をまとめる方向に向いたのではないかと思われます。
以前総理だった人です、その時の過ちや失敗も胸の中に渦巻いて「今度は」という思いが燃え上がっているのでしょうから、実現できるかどうかは別にして頑張ってもらいたいと思います。
他方自民は9名の候補者による戦いでした。
選挙権はないと言っても、その主張の違いが見えてきて選挙することの意味はあったと思います。
ただ、傍観していると、その政策論で選ばれるというよりも、人とのつながり、好きか嫌いか、選挙になったらどちらが有利か、自分はどちらについたら利があるか、結局それぞれ自分のための利益を計って右往左往しているだけではないか。
派閥を解消したから9人も立ったとはいえ、蓋を開けてみれば結局はこの党のいつもの親分子分の古臭い体質が強く鼻につく選挙に見えました。
国民のための人選びとはとても思えない印象でした。
1回目の得票では私の最も嫌いな候補がトップで、解説者のコメントからこれで決まったなと残念な思いでテレビを消してしまいました。
少しして一応決選投票の結果だけ見ようとテレビに戻ると、何と逆転しているではありませんか。
大方の予測では、1回目の投票ではトップをとっても決選投票では負けるだろうと見られていた候補が。
この逆転を予測した人はいたのでしょうか。
解説者の見方もたいしたことないですね。
私はこの結果を喜んでいます。
一つは、もう一人の候補の偏った政治信条が私はどうしても受け入れられません。
ある意味アメリカのトランプ候補と似た匂いがして、重高長大の古き良き時代?にあこがれる回顧主義に見えます。
または愛国主義の旗を振り、強くなければ生き残れないという国づくりが今後の世界のありようであってはならないと考えます。
しかし、そういう考えの人、その考えに賛同する人がこの党には半数いるということも分かりました。
もう一つは、結局派閥の領袖がキングメーカーとなるような組の力が働かなかったこと、最後は議員一人ひとりが判断して投票したものと思われ、この党が最低限の良識を示したのではないかと思われるところです。裏でどんな動きがあったのかは知りませんが。
それでも結果としてこの選択をしたのは、なかなかやるじゃん自民党と私なりに評価しています。
いずれにせよ、今後両党首が国会の場で論戦に火花を散らせことでしょう。
この国のありようを徹底的に議論し、みんなが納得できるような政治にしていただきたいと切に思います。
最近新聞やテレビに息子が露出して方々から見たぞという連絡をいただきます。
新聞は地方紙だけだと思いますが、テレビはどうも全国放送だったらしく気仙沼や千葉からも報告が来て驚いています。
悪いことをしたわけではありません。
お坊さんのロックバンドという話題です。
しかも、ギターとベースとドラムの3人がお袈裟姿で演奏するというのが話題の所以です。バンド名を「THE ZEN」と言います。
あちこちから出演の依頼が来ているようです。
なんかなあと思いますが、彼等なりの布教活動だとは思うのでしばらくは様子を見ましょう。話題もそう長続きはしないでしょうから。
因みにウチのはドラムスコです。
今週の一言
「我々が選べるのは、選ぶ人を選ぶこと」
今週はここまで。また来週お立ち寄りください。